【カスタマーエクスペリエンス(CX)コラム 第4回】
ディスカウントより効果的!?
「自社ポイント」で顧客ロイヤリティを圧倒的に高める秘訣
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AI(人工知能)やビッグデータ、オムニチャネルなど新しい施策に目を奪われがちですが、ポイントサービスは昔からある施策であり、ポイントの本質を理解し、正しく活用すれば高い効果を上げることができます。
また、ポイントの最大のメリットはすぐに始められることであり、今後も活用し続けられ、進化していくことでしょう。

ポイントサービスの4つの効果とは

ポイントサービスと聞くと、昔ながらの「古くさい」施策と思う方もいるかもしれません。しかし、その本質を理解し、正しく活用すれば、デジタルマーケティング時代においても、高い効果を上げることができる施策です。
まずは、ポイントサービスの4つの効果をおさらいしておきましょう。

① 顧客の離脱防止になる
別のサービスに移るとポイントもなくなることが普通です。したがって、所有ポイントがスイッチングコストとなり、顧客の離脱を防止する効果が生まれます。
また休眠顧客に、サイトや店舗を思い出してもらうきっかけにもなります。

② コミュニケーションツールとなる
メルマガやSMS(ショートメッセージサービス)等でポイント残高のチェックを促すことで、プッシュ型よりも抵抗が小さいプル型のコミュニケーションをとることが可能になります。顧客とのタッチポイントを増やすことができ、販売促進につながります。

③ マーケティング施策に活用できる
イベントやキャンペーンに参加してくれた方へポイントを付与することで集客につながり、イベントやキャンペーンを盛り上げることができます。ポイントはオンラインでもオフラインでも付与できるので、様々な施策に活用できます。

④ 顧客情報の収集に役立つ
顧客情報の変更・追加などをお願いしてもなかなか協力してもらえないことが多いのですが、ポイント付与をオファーすると協力を得やすくなります。新規見込み客(リード)に個人情報を登録してもらうキャンペーンでも、ポイント付与は有効な手段となります。

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ポイントは値引きよりも効果がある!?

シカゴ大学のリチャード・セイラー教授がノーベル経済学賞を受賞したことで有名になった「メンタルアカウンティング理論」によれば、ポイント付与は値引きよりも効果があると言われています。
例えば、「全品10%割引き」よりも「全品ポイント10%付与」のほうが、集客効果が高くなるということです。

得をする金額自体は同じなのにもかかわらず、ポイント付与のほうに価値を感じる人が多いということで、これは「認知のゆがみ」と呼ばれます。
認知のゆがみについて別の例を挙げると、1万円の商品を100人限定で販売するとして、全員1割引きとするよりも、抽選で10人に1人は無料とするほうが集客できるという実験結果もあります。これも期待値は同じ9,000円なのですが、無料となるとかなり得だと感じるのです。
ただし、後者の例はちょっと計算しないと同じ期待値だとは分かりません。前者の割引きとポイントの例は一瞬で同じ金額だと分かります。その分、ポイントの効果は高いと言っていいでしょう。

ポイント付与のほうが価値が高いと感じる理由は、ポイントには貯める喜びがあるからです。しかし、これが9割引きであったり、金額にして100万円の割引きであったりすれば、割引きを選ぶ人のほうが多くなると言われています。つまり、1%~15%ぐらいの少額付与であれば、ポイント付与のほうが割引きより効果があるということです。

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ポイントサービスはすぐにできて効果も高い

マーケティング施策は、ポイント以外にもたくさんありますが、ポイントサービスの最大のメリットは、今すぐにでも始められて、しかも効果が高いということです。

例えば、オムニチャネルなどあらゆるチャネルをシームレスに統合することで顧客の便宜を高め、「おもてなし」感を強める施策があります。
概念そのものは難しくありませんが、実際に取り組みを始めると、組織の壁やデータベースの統合が困難という障壁があり、すぐに実行できる施策ではありません。
マーケティングにビッグデータを活用する場合も、オムニチャネルと全く同じ障壁があり、すぐに始めるのは困難です。まず組織とデータの問題を解決する必要があります。
また、VOC(Voice Of Customer、顧客の声)の活用は、顧客ロイヤリティを高めるための重要施策ですが、問い合わせをしてくれた顧客にしか対応できないという欠点があります。実は何も言わずに去っていく顧客のほうが多いので、VOC活動だけでは解決できません。

その点、ポイントサービスであれば、自社ポイントを発行し、それを管理するためのツールを導入し、さらに必要であれば共通ポイントサービスと接続すれば始めることができます。
ポイントの効果は冒頭に書いた通りです。
VOC活動だけでは解決できない「何も言わずに去っていく顧客」の問題も、ポイントサービスにタッチポイントを増やす効果があるので顧客の声を拾う機会が増えますし、そもそもポイント自体に顧客の離脱を防止する効果があります。
その他、ポイントサービスと連動して実施できるマーケティング施策はオンラインでもオフラインでも多数あり、少額で高い効果を生むことができます。

おそらくポイントサービスがなくなることはなく、むしろAIやビッグデータなどと組み合わせることで、さらに効果の高い活用法が生まれてくるのではないでしょうか。

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