【ポイントコラム 第2回】
生活者のポイント意識

第2回目は「生活者のポイント意識」についてお伝えしたいと思います。「生活者」という言葉に馴染みがありますでしょうか。ポイントサービスは顧客の囲い込みをしたい等、企業の課題、目的から導入されることが多いですが、企業都合が優先されることも多く、お客さま目線を忘れがちです。そこで今回はあえて「生活者」という言い方を使ってポイントサービスの利用者意識について解説したいと思います。

まず、ポイントサービスはどのくらいの人に響くのでしょうか、またどのくらいの人に響かないのでしょうか。
これを私は「ポイントサービスの歩留り」と称し、定点的に生活者調査を行い確認しています。
エムズコミュニケイトでは2009年に、国内で初めてポイントサービスに関する意識、態度について日本国民のタイプ分けを試みました。

ポイントサービスに関する意識態度 7つのタイプ

ポイント感度高 20%
タイプ1 超使いたおし派/タイプ2 超大好き心酔派
ポイント感度中 50%
タイプ3 とことん使う喜び派/タイプ4 節約キャッシュバック派/タイプ5 もっと利用したい派
ポイント感度低 30%
タイプ6 なんとなく利用派/タイプ7 しかなたく利用派
ポイント感度 高
20%
タイプ1 超使いたおし派
タイプ2 超大好き心酔派
ポイント感度 中
50%
タイプ3 とことん使う喜び派
タイプ4 節約キャッシュバック派
タイプ5 もっと利用したい派
ポイント感度 低
30%
タイプ6 なんとなく利用派
タイプ7 しかたなく利用派

※ポイントサービスに関する意識態度 7つのタイプ構成比は「成功するポイントサービス」(WAVE出版)より改編

ポイント感度とは簡単にいうとポイントサービスがなくてはならない度合いを言います。
我々は自社の定点調査も踏まえ、ポイントサービスに反応する割合はざっと7割とみています。
しかし、直近の調査では、2013年から2016年の間で9.3%、「なんとなく利用派」が増える傾向にあります。
これは、ポイントサービスが乱立する中、差別化が薄まり、魅力が落ちて、利用しているポイントサービスを利用するモチベーションが下がっていると分析できます。
実際、最新調査でも、「ポイントサービスのなくてはならない度合い」の割合は変わらず、また、「ポイントを積極的に活用したいと思う」割合は少し増えています。

このように、生活者のポイントサービスに対する最新意識の実態を見ても、企業はポイントサービスをきちんと差別化されるよう、知恵を使い、戦略的に使うと反応が得られると考えるべきでしょう。
導入してから一度もサービス内容を見直ししたことがない状態は論外です。

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岡田祐子プロフィール

2003年より株式会社エムズコミュニケイト代表取締役社長。

ポイントサービスやCRM・顧客戦略分野のコンサルティングサービスや各種講演、執筆活動を行っている。
特にポイントサービス分野は国内唯一のコンサルティング会社として「ガイアの夜明け」に出演。
番組は反響を呼び、文庫本にも掲載された。
生活者に支持されるポイントサービスのランキングを「みんなのポイント大賞」として毎年発表。
著書の「成功するポイントサービス」は日経MJの推薦書、丸善ビジネス書10位内ランクインとなっている。
2016年から総務省マイナンバーカード利活用に係る「マイキープラットフォームによる地域活性化方策検討会」におけるポイントサービス有識者としてポイントサービスに関する推進役を担っている。

『プロが教えるポイントカードの仕組みやメリット、導入する際の注意点』など、ポイントサービスの導入や改善に関するノウハウを読みやすい記事形式で紹介している。

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