特集

在宅コンタクトセンターの実現に向けた課題と解決策
〜ニューノーマル時代の在宅オペレーションとは〜

新型コロナウイルスの衝撃

働き方改革法の施行に後押しされて労働時間の短縮や多様な働き方の実現に取り組んできた日本のビジネス界ですが、新型コロナウイルスの世界的な流行は、望まぬ形で働き方改革を推し進めることとなりました。
現在、感染拡大を防止するため、多くの企業で在宅勤務、時差通勤、業務時間や残業時間の短縮などの対策が行われ、おそらくは、コロナ禍の終息後もニューノーマルとして定着していくものと思われます。
コンタクトセンター業界も例外ではありません。2020年5月には、一般社団法人日本コールセンター協会が新型コロナウイルス感染症対策について、「従業員の安全確保」「感染拡大の防止」「事業の継続性」を柱とする指針を発表し、各事業者が「業務の一部在宅化」「1/2運用による三密回避」「受付時間の短縮」といった対応を取っています。
その一方で、このような対応が受付の混雑化や応対品質の劣化を引き起こし、コンタクトセンターにおけるCX(顧客体験)を低下させている傾向も否定できません。今後、新型コロナウイルスの影響が長期化するのであれば、低下してしまったコンタクトセンター業務のサービスレベルやCXの向上(回復)にむけて、在宅コンタクトセンターは有効な手段の一つとなります。

対応が遅れている日本の在宅コンタクトセンター化

コンタクトセンター業界では、オペレーター不足を解消するための対応策として、かなり以前から在宅コンタクトセンターの可能性が検討されていました。しかし、2020年3月の調査(リックテレコム)でも日本における在宅コンタクトセンター化率は15%にとどまっており、米国の71%に比べるとほとんど進んでいないことがわかります。

日本における在宅コンタクトセンター化率
米国における在宅コンタクトセンター化率

その原因を探るため、NTTテクノクロスでは、コンタクトセンター事業者等を対象に独自のヒアリング調査を実施・分析し、多くの事業者に共通する課題として7つの項目を抽出しました。

在宅オペレーションの7つの課題

これらの課題に対して、NTTテクノクロスでは、コンタクトセンターやCXに関する既存のソリューションを組み合わせ、お客様の環境や状況、要望にあわせ、いち早く対応できる対応策を提供していきたいと考えます。 次の章からは、在宅オペレーションにおける7つの課題とその対応策について、簡単にご紹介していきたいと思います。

課題① : 在宅に対応した音声基盤
在宅オペレーションに対応した音声基盤がない

コンタクトセンターの在宅化、あるいはインハウスと在宅のハイブリッドオペレーションを実現するためには、在宅で受電/架電できる環境を整える必要があります。IP化/クラウド化されていないPBXでは在宅での通話対応ができないため、

  • オンプレミスのPBXにVPN接続する
  • オンプレミスのPBXからクラウド型PBXへ転送する
  • クラウド型PBXに移行する

といった対策が求められます。いずれの場合も、インハウスと同等の高品質な音声を確保すること、代表番号で受電した通話をインハウス・在宅のオペレーターへ適切に振り分けられること、在宅オペレーションでも企業の代表番号で発信できることに留意する必要があります。

【関連ソリューション】

  • CTBASE/Connect Cloud: AVAYA社製PBXとNTTの高品質なネットワークを組み合わせたクラウド型コールセンターソリューション
  • Genesys Cloud : 世界中の企業で導入されているクラウド型コールセンタープラットフォーム
  • Amazon Connect: あらゆる規模の顧客窓口を低コストで構築できるクラウド型コンタクトセンターサービス
課題② : 業務システムへのアクセス
在宅からCRMなどの業務システムにアクセスしたい

インハウスで利用されているCRM(顧客関係管理)などの業務システムに、在宅環境でも利用できるようにする必要があります。具体策としては、

  • クラウド型CRMに移行する
  • セキュアなVPN経由でリモートアクセスできるようにする

といった対策が考えられます。

【関連ソリューション】

  • magicConnect : 自宅のPCなどにオフィスPCのデスクトップ画面を呼び出して操作するリモートアクセスサービス
  • CTBASE / AgentProSMART: 音声認識RPAでコールセンター業務をサポートするCRM(顧客管理/応対管理)システム
課題③ : セキュリティ
在宅オペレーションはセキュリティが不安

コンタクトセンター業務は、顧客の個人情報と不可分の関係にあります。在宅オペレーターによる個人情報の漏えいや業務システムの不正利用を防ぐため、インハウス以上に堅牢なセキュリティを構築する必要があります。

  • 雇用契約でセキュリティ遵守を徹底する
  • 在宅環境への重要情報のダウンロードを禁止/制限する
  • ぼかし処理などによってPC画面の撮影や印刷による漏えいを防止する
  • 不正行為がないかオペレーターの操作を監視する
  • 適切な認証・認可システムで不正アクセスを防止する

以上の対策は、オペレーションの在宅化において必須と言えるものです。

【関連ソリューション】

  • magicConnect : 自宅のPCなどにオフィスPCのデスクトップ画面を呼び出して操作するリモートアクセスサービス(ファイルダウンロードの制限が可能)
  • iDoperation SC: 情報漏えいや不正行為を抑止する画面操作録画ソフトウェア
  • TrustBind / Federation Manager: クラウドサービスやオンプレミスを含む複数のシステム間でシングルサインオンやAPI連携を実現する認証・認可基盤ソリューション
課題④ : コンタクトセンター運営支援
インハウスと同様にオペレーター支援をしたい

オペレーターとスーパーバイザーがお互いの姿を目視できない在宅コンタクトセンターでは、オペレーターの状況把握や支援/指導が不十分になってしまう可能性があります。音声認識やAIを活用した支援システムで、在宅オペレーターへの支援を充実させましょう。具体策としては、

  • 音声認識/分析技術を活用してオペレーターの業務状況を見える化する
  • AIを活用してオペレーターへの支援を最適化する
  • スーパーバイザーによるオペレーター管理機能を強化する
  • スーパーバイザーとオペレーターがチャットでリアルタイムかつスムーズにコミュニケーションをとれるようにする

を挙げることができます。

【関連ソリューション】

  • ForeSight Voice Mining : 音声認識技術とAIを活用したコンタクトセンター業務支援ソリューション
課題⑤ : 労務管理
在宅オペレーターの労務管理を強化したい

在宅オペレーターは、スーパーバイザーの目が届かない環境の中、一人で作業をしているため、不安感や孤立感に悩むことが多く、スーパーバイザーとのコミュニケーションも不十分になりがちです。そのため体調管理、メンタル管理などをインハウス以上に充実させることが大切です。

  • 在宅オペレーターの心身の健康状態を可視化する
  • 日々の健康状態の推移を一望し、懸念すべき変化を把握する
  • インハウス従業員と在宅オペレーターの双方が声がけしやすい環境を作る

といった対策を、簡単な操作で実現できることが重要です。

【関連ソリューション】

課題⑥ : 人事制度
在宅オペレーターの人事評価が難しい

在宅オペレーターの勤務状況は目視できないため、インハウスのようにスーパーバイザーやマネージャーが身近なポジションからこまめに把握/評価することが困難です。音声認識技術などを活用して、通話記録や応対記録などからコール数や応対品質などを計測・可視化し、客観的で公平な人事評価ができるようにすることが大切です。

【関連ソリューション】

  • ForeSight Voice Mining: 音声認識技術とAIを活用したコンタクトセンター業務支援ソリューション
課題⑦ : 呼量削減/平準化
呼量の削減や平準化で応対キャパシティを維持したい

在宅にせよインハウスにせよ、応対キャパシティは常に有限です。三密を防ぐコンタクトセンター運用を実践する場合、応対キャパシティが低下してしまう可能性があるため、呼量の削減や平準化が必要となります。応対率を維持しながら呼量の削減や平準化を実施するためには、以下のような対策が必要となります。

  • チャットサポートへ誘導し呼量を削減する
  • あふれ呼をコールバック予約に誘導し、応対率を維持する

【関連ソリューション】

  • Remote Attend: お問い合わせ、製品サポート、販売促進などのエンドユーザ対応をWeb上で実現するチャットサポートシステム
  • VoiceMall: コールバック予約、CS調査、リアルタイム情報提供、SMS配信など、さまざまな利用が可能なクラウド型IVRの音声自動応答システム

課題を解消してニューノーマルなコンタクトセンターの構築へ

ここまで、大まかではありますが在宅コンタクトセンターの導入障壁となっている7つの課題を見てきました。そのほとんどに解決策があり、既存のITソリューションで対応できることをご理解いただけたかと思います。

課題を解消してニューノーマルなコンタクトセンターの構築へ

多くの事業者に共通する課題とは言え、コンタクトセンターの運用をめぐる状況は多種多様です。NTTテクノクロスでは、在宅コンタクトセンター構築を実現するために、お客様それぞれに最適なプランをご提案するべく、さまざまな対応策やソリューションをご用意しております。

在宅コンタクトセンター
ソリューションについて

文中に記載した会社名、製品名などの固有名詞は、一般に該当する会社もしくは組織の商標または登録商標です。
当ソリューション・製品に関するお問い合わせリンクは、NTTテクノクロスのお問い合わせ専用ページ(社外サイト:MARKETINGPLATFORM)に遷移します
(MARKETINGPLATFORMは、株式会社シャノンが提供しているクラウドアプリケーションです)。