ブロックチェーン入門chapter 01

ブロックチェーンとは?

「ブロックチェーン」は、インターネットに並ぶ技術革新である、と言われています。

経済産業省は、「平成27年度 我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備 (ブロックチェーン技術を利用したサービスに関する国内外動向調査)」にて、 ブロックチェーンの国内市場規模をおよそ67兆円と予想しています。

国内市場規模の予想を考えても、「ブロックチェーン」が社会に大きなインパクトを与える技術革新であることが分かります。 ビットコインの基幹技術として開発された「ブロックチェーン」ですが、仮想通貨だけでなく、数多くの分野で私たちの生活を豊かに変えていく技術として、 世界中で注目されています。

「ブロックチェーン」がどのように私たちの生活をより豊かに変えていくのか、が分かるように、「ブロックチェーン」の活用例や未来の可能性について、お伝えしていきます。 より深く理解して頂くために、まずは「ブロックチェーン」とは何なのか、どのような仕組みで、どのような特徴があるのか、からお伝えしていきます。

「ブロックチェーン」は、ノード(=コンピュータ)に、トランザクションデータ(=取引データ)をブロックという単位でまとめて記録し、同じブロック情報を分散して管理する技術のことで、分散管理台帳技術とも言われます。 ブロックが時系列順につながっていることから、「ブロックチェーン」と呼ばれています。

ブロックチェーンネットワーク
図1「ブロックチェーン」の基本概念図

「ブロックチェーン」は、情報を記録するという意味においては、データベースの一種になりますが、従来のデータベースにはない、以下の特徴を備えています。

ブロックチェーンの特徴

「ブロックチェーン」の特徴
図2 「ブロックチェーン」の特徴

トレーサビリティ(追跡可能性)

「ブロックチェーン」では、全ノードによって正しいと認められた、改ざん(変更)が不可能なトランザクションデータがブロックとして保存されています。 また、冗長化によりデータが失われることもありません。加えて、時系列順に格納されているため、過去にさかのぼってデータを参照することができ、高いトレーサビリティがあります。
ちなみに、ビットコインでは、世界標準時で2009年1月3日18時15分5秒の第一号のトランザクション発行以来、2018年2月時点で、50万を超えるブロックの連鎖がありますが、そのすべてのブロックを見ることが可能です。

耐改ざん性(改ざん不可能)

ブロックチェーン上で、あるブロック内にある情報を改ざんしようとすると、一定時間内に、改ざんした情報が含まれているブロック以降のすべてのブロックを修正する必要があります。 あわせてブロックチェーンのネットワークに参加しているノード(PCやサーバーなど)の過半数以上に対して、同様の修正を実施しなければなりません。
ブロックチェーンの仕組み上、ブロックが長くなればなるほど改ざんは不可能とされています。

透明性(全員が情報共有)

ブロックチェーンのネットワークに参加している、すべての参加者は、同じ取引情報などを共有します。 このため、自身が持つPCやサーバーに格納されているブロックチェーン情報から、独自に情報を取得できます。

スマートコントラクトとは

「ブロックチェーン」上で、人の手を介さずに契約を自動実行させる仕組みを「スマートコントラクト」と言います。
契約成立のための特定条件と成果を明文化して事前に実行コードとして共有しておくと、全ノードによる監視の下、公平にプログラムが自動実行される仕組みです。

図3 スマートコントラクトの例
図3 スマートコントラクトの例

スマートコントラクトはよく、自動販売機にたとえられます。
先ほどの話と照らし合わせると、契約成立のための特定条件とは「商品に表示されている料金以上のお金を投入し、商品のボタンを押す」であり、成果とは「その商品が出てくる。おつりがあればおつりが出てくる」ことにあたります。

「ブロックチェーン」の3つのネットワークモデル

「ブロックチェーン」基盤は、管理者が不在で、誰でも自由にノードを立てて、参加できるパブリック型、管理者が複数の組織で許可制のコンソーシアム型、管理者が単一の組織で許可制のプライベート型、の3つのモデルに分類することができます。

パブリック型コンソーシアム型プライベート型
管理主体 なし 複数の組織 単一の組織
参加 自由 許可制
データ参加型 自由 制限可能
合意形成 中央排除型(PoW,PoS) ←(どちらもあり)→ 中央集権型(PBFT)
採掘報酬 あり ←(どちらもあり)→ あり/なし(プロダクト依存)
スループット ←(どちらもあり)→
別称 permissionless permissioned
図4「ブロックチェーン」の3つのネットワークモデル

ビットコインのような仮想通貨では、パブリック型が多く、スマートコントラクトを使う場合にはパブリック型とコンソーシアム型が多くなっています。 コストメリットやオペレーション上のメリットを目的としている場合はプライベート型が多くなっています。

それぞれの特徴を考えて使い分ける傾向は今後も続きそうですが、エンタープライズ市場では、コンソーシアム型が中心になると推測されます。

さて、ここまで「ブロックチェーン」の基本をお伝えしてきましたが、次は、「ブロックチェーン」によって、これから世の中がどのように変わっていく可能性があるのかをお伝えします。

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