ブロックチェーン入門chapter 03

ブロックチェーンの活用例

会計システムでの「ブロックチェーン」の活用例

「ブロックチェーン」の自動同期・改ざん不可能性を利用して、取引データ・資金データ(A支社からB支社への支払い等)をグループ企業内で共有すると共に、外部の会計監査期間に対しての証跡として利用する活用例です。

会計システムでの「ブロックチェーン」
図6 会計システムでの「ブロックチェーン」

上の図では、本社、A支社、B支社、契約している監査機関にて、コンソーシアム型の「ブロックチェーン」を構築し、運用管理をしています。本社、及び各支社における取引データ・資金データがトランザクションとして「ブロックチェーン」上に保存されると、本社では、ほぼリアルタイムでその内容を確認できるため、不正の監視やヒューマンエラーのチェックができる他、経営の判断材料として利用することができます。

監査機関でも同じ内容を確認できるため、本社の担当者が監査機関へ内容を伝える必要がなくなります。そうなれば、本社の担当者は別の重要な仕事に力を割くことができるようになります。監査機関へのコストも抑えられるかもしれません。

従来の会計システムに慣れている経営者は、収益の計上や減価償却の方法等にある程度の自由度を残しておきたいと考えるかもしれませんが、「ブロックチェーン」を使って業務効率が上がり、会計の透明性が担保され、改ざんされることがない、といったメリットがそれを上回ることになると考えられます。

また、将来、会計システムでの「ブロックチェーン」を公開する企業が現れれば、投資家にとっては、四半期決算を待たなければ情報収集できない企業よりも投資がしやすいのは当然でしょうから、その企業の株式市場での価値が上がると考えられます。

在庫情報共有で 「ブロックチェーン」 活用例

「ブロックチェーン」の透明性を確保して情報を共有できる特性を利用して、競合企業であっても在庫データの共有を行うと共に、スマートコントラクトにより紹介料の支払いまで行う活用例です。

在庫情報共有での「ブロックチェーン」
図7 在庫情報共有での「ブロックチェーン」

上の図では、A社、B社、C社がコンソーシアム型の「ブロックチェーン」を構築し、空きレンタカー情報を自動共有しています。ある利用者が赤いスポーツカーを借りたいと思った時に、A社のWebサイトへアクセスしたとします。A社に在庫がなければ、他社の在庫状況を調べて、C社の在庫情報が表示されます。利用者がC社と契約した場合には、スマートコントラクトにより、C社からA社に紹介料が支払われます。

利用者にとっては、複数のサイトを探さなくても、どこにでもあるとは言えない赤いスポーツカーを借りることができる可能性が高まり、利便性も向上して大きなメリットとなります。

A社、B社、C社の3社にとっては、お互いにビジネスチャンスを逃さない助け合いのネットワークと言えるでしょう。

従来のこれに似たシステムでは、カーレンタルのポータルサイトの運営会社が中心に存在し、ABCの3社はポータルサイトの運営会社に情報掲載料を支払っていたのではないでしょうか?また、そのポータルサイトに数多くのカーレンタル会社が登録されているのであれば、そのポータルサイト内での広告出稿が必要となり、費用がかさんでいたのではないでしょうか?
これからは、「ブロックチェーン」を構築して運用すれば、「ブロックチェーン」の中央集権的なノードがない性質を利用して、ポータルサイトの運営会社へのコストを抑えることができ、各企業がより利益を上げることができるようになります。それによってお客様へのサービス料金が下がり、お客様の生活をより豊かにしていくことができるでしょう。

また、将来、カーレンタル会社だけでなく、お客様も含めた「ブロックチェーン」が構築され運用される時代、かつIoTと「ブロックチェーン」が繋がる時代が到来すれば、「ブロックチェーン」によって信用のあるお客様が、カーレンタル会社から鍵を受け取ることなくブロックチェーンを利用した認証により車に乗ることができて、スマートコントラクトによって、利用時間や走行距離に応じた支払いが自動で完了する、といった世界が訪れます。

サプライチェーンで 「ブロックチェーン」 活用例

「ブロックチェーン」の改ざんが難しくデータ変更者が明確になる特性を利用した、食品や製造業のトレーサビリティに活用する例です。

サプライチェーンでの「ブロックチェーン」
図8 サプライチェーンでの「ブロックチェーン」

上の図では、畜産農家、解体業者、加工業者がコンソーシアム型の「ブロックチェーン」を構築し運営管理されており、お客様が小売店で購入する国産黒豚が、誰にどのように育てられ、誰がいつどのように解体し、誰がいつどのように加工したか、畜産農家→解体業者→加工業者と、辿ってきた道のりが分かります。

これにより、お客様は安心して商品を購入できるようになります。
これまでは商品に貼られたシールや店員が書いたポップ、農家の写真、等の情報から判断するしかありませんでした。時には、事実かどうか疑いながら購入するケースがあったかもしれませんが、これからは、「ブロックチェーン」が正しいと認めた、改ざんされていない情報を元に、安心して購入ができるようになるのです。

また、美味しくて口に入れて安全な国産黒豚を育てるために、様々な努力をしている畜産農家にとっては、その内容をお客様へ直接伝えられることによって、お客様から選ばれる機会が増えて利益が上がります。これにより、完全無添加の餌や、育てるのに最適な環境を手に入れることができて、継続的に商品の品質を高く維持する、という好循環が生まれます。

現在は、廉価な商品の流通では「ブロックチェーン」の構築及び運営管理のコストが問題になることもありますが、トレーサビリティの適用範囲を限定する等、工夫により「ブロックチェーン」のメリットを享受できる分野と考えています。

マンション管理組合で 「ブロックチェーン」 活用例

「ブロックチェーン」の改ざん不可能性を利用して、マンション管理費、修繕積立金、作業報告、承認等の情報を管理、共有すると共に、監査証跡として利用する活用例です。

マンション管理組合での「ブロックチェーン」
図9 マンション管理組合での「ブロックチェーン」

上の図では、管理組合員、管理組合理事、管理会社、実施業者がコンソーシアム型の「ブロックチェーン」を構築、運営管理しており、全員が同じデータを共有していますので、管理組合員は、一つひとつの業務について、作業報告書や請求書等の元データを使用して妥当性の検証をすることができます。

「ブロックチェーン」は、管理組合理事、管理会社、実施業者が、健全なマンション管理をしていることを証明する、という役割を果たすことになります。管理組合員に安心して貰うことができると同時に、一つひとつの業務について、管理組合員に細かく伝える必要が減ります。

また、「ブロックチェーン」の適用により透明性のあるマンション管理を実現している点は、金融機関との融資の交渉の際に有利に働くとも考えることができるでしょう。

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