Crossway
Web会議ではなくて、電話会議を利用する理由とは?!
遠隔会議のソリューションは、音声だけの電話会議にはじまり、映像付きのテレビ会議(ビデオ会議)を経て、より手軽に導入・利用できるWeb会議へと拡がりを見せてきました。高コストなテレビ会議がWeb会議に切り替わっていく一方で、いまなお根強いニーズに支えられ利用され続けているのが電話会議です。本コラムでは、電話会議の特長・メリットや、どういうシナリオに向いているのかなどについて解説。併せてお勧めの電話会議システムについても紹介します。
- 目次
-
電話会議からWeb会議へ(遠隔会議の歴史)
いちいち集まらずに好きな場所から参加できる遠隔会議は、古くからビジネスワーカーにとって夢でした。固定電話(ビジネスフォン)を利用した3人以上が同時に会話できる音声のみの電話会議にはじまり、同じく電話回線と専用システム(機器)を利用するテレビ会議(ビデオ会議)も登場し、双方の顔をモニター越しに見ながら会議できるようになりました。しかしながらテレビ会議(ビデオ会議)のシステムは非常に高価で、導入できる企業は一部に限られていました。こうした状況を一変させ、いわば“遠隔会議の民主化”を実現したのがWeb会議です。コロナ禍でのテレワークに必須のツールとして幅広い企業で普及し、現在、メールやチャット、SNSなどとともに主要にコミュニケーション手段となっていることはご存知の通りです。
映像+音声の遠隔会議を実現する点においてWeb会議とテレビ会議(ビデオ会議)は同じですが、専用システム(機器)の導入が必要な会議室据置型のテレビ会議(ビデオ会議)システムに対し、Web会議はすでにあるインターネット回線とノートPC(あるいはスマートフォン)だけではじめることができ、場所を問わず(オフィス内はもとより自宅を含む社外のどこでも)利用できることから、テレビ会議(ビデオ会議)市場を淘汰する形で導入が進んでいます。
一方で、音声のみながらいまだに根強いユーザを抱えているのが電話会議です。電話会議もWeb会議同様、新たに大きな投資をすることなく、既存の固定電話(ビジネスフォン)やスマートフォンで利用できる手軽さのほか、次段落で紹介する電話会議ならではの特長(強み)を重視する特定の業種や用途などで利用され続けています。
そもそも電話会議とはなにか?
前段では、電話会議からテレビ会議(ビデオ会議)、Web会議へと移り変わってきた遠隔会議のトレンドについてざっくりと解説しましたが、改めて電話会議とはどういうシステム(サービス)なのか紹介します。
電話会議は文字通り、オフィスにある電話機を用いて、3人以上の音声コミュニケーションを実現する仕組みです。使用するネットワークは、当初のアナログ電話回線からデジタル信号で電話やデータ通信を行うISDN回線(INSネット)、そしてIP電話網やインターネットへと移り変わり、端末に関しても、固定電話(ビジネスフォン)一辺倒から、可搬性にすぐれるスマートフォンやモバイルPCなど多様化が進んでいます。
一般的に、一定規模以上の事業所で導入されるPBX(主装置)あるいはビジネスフォンの電話システムでは、電話会議サービス(機能)が標準提供され、電話回線やインターネット回線を介して、3人以上(3人に限らずより多人数の参加が可能)で音声のみの電話会議が可能です。開始時日時や参加者などを登録して会議を予約し、当日は各自所定の電話番号にアクセスし、会議室番号とパスワードを入力して入室するのが一般的です。
固定電話機のほか、スマートフォンや携帯電話などでも利用でき、参加者それぞれが通話料を負担するダイヤルイン方式と、主催者がすべての通話料を負担するダイヤルアウト方式を選択できます。
かつてNTTは、「トリオホン」という3者通話サービスを提供していました。「トリオホン」では発信者(サービス契約者)が相手を切り替えながら1人ずつ会話するパターンと、3人同時に会話に参加するパターンの2通りで固定電話(ビジネスフォン)を利用した3者通話が可能でした。アナログ電話回線の廃止にともない2024年1月にサービス提供終了しましたが、NTTは「トリオホン」のEOS対策として電話会議サービスなどへの移行※を勧めています。
※別途、電話会議サービス提供事業者とのご契約が必要です
電話会議の特長(強み)と活用シナリオ
なかでも注目したいのは、NTTの「ひかり電話」などIP電話網を用いる電話会議サービスです。音声通話に特化した閉域の内線網を利用するため、外部からの攻撃を受けにくいという特長があります。Web会議の同時開催や生成AI活用などで深刻化するインターネットの帯域逼迫の影響を受けず、高品質な音声コミュニケーションを実現できることも閉域網ならではのメリットです。このあたりは、同じ電話会議でも昨今主流のSaaS製品とは決定的に異なる強みと言えます。このためWeb会議が普及した今も、個人情報を扱う自治体や医療機関など、高度なセキュリティや安定性が欠かせないユーザを中心に電話会議は利用され続けています。
このほか、PBX(主装置)の内線機能を利用して、参加者全員が自席に居ながら通信コスト“ゼロ”で気軽に会議することもでき、“会議室の予約が取れない問題”に頭を悩ませる企業にお勧めです。PBX(主装置)のスマホ内線化機能を使えば、テレワーク中でも社内の電話会議に参加できます。
本格的な電話会議のほか、簡易的なグループ通話も可能な「Crossway」
セキュリティや安定性にすぐれる電話会議システムをお探しの企業にお勧めなのが、NTTテクノクロスが提供するオンプレIP PBX「Crossway」です。NTT東日本・西日本の「ひかり電話(フレッツ ひかりネクスト)」を直収し、「ひかり電話」の帯域確保型通信網による広帯域通信で、高い音声品質とセキュリティを安定して実現します。
「Crossway」では、分かりやすいGUIの予約画面を備え大人数が参加する本格的な電話会議機能のほか、3人以上の音声コミュニケーションをより簡易的に実現し、前述の「トリオホン」の代替となり得るグループ通話機能も標準提供。規模や用途にあわせて最適な方法を選べます。
Crosswayで提供する電話会議とグループ通話
| 項目 | グループ通話機能 | 電話会議機能 |
|---|---|---|
| 最大同時接続拠点 | ひかり電話の同時通話数とCrosswayのライセンス上限の小さいほう | ライセンス上限数まで可能 |
| 最大同時開催会議数※ | 1 | 導入時にヒアリングして決定 |
| 会議室予約方法 | ゲートウェイ管理者で実施 | 電話会議システムで管理されるユーザIDを使用して設定 |
| 繰り返し会議予約 | 不可能 | 可能 |
| 会議予約管理 | なし | 予約時間の自動解放、会議の自動延長等の機能あり |
| 会議接続履歴 | なし | あり |
| 設置 | ゲートウェイ内蔵機能 | お客様内線網の端末として設置 |
| 追加費用 | なし | あり |
このほか、インターネット接続なしでの内線ビデオ通話や、IVR機能を用いた自動音声案内などにも対応し、ニーズに応じ「ひかり電話」の機能を拡張します。詳細はこちらをご覧下さい。