食品製造業向けにVRを使って安全教育を行うコンテンツを提供開始
2022年11月30日
NTTテクノクロス株式会社
NTTテクノクロス株式会社 (本社:東京都港区、代表取締役社長:桑名栄二 以下、NTTテクノクロス)は、バーチャル空間で作業員向けの安全教育や研修を実施できる「NTT XR安全教育 powered by VR安全意識向上サービス」に、食品製造現場での労働災害の防止を目指した新コンテンツを、2022年12月1日から提供します。食品製造の現場で特に多い事故(転倒事故・機械への巻き込まれ事故)において、食品製造会社の監修によるコンテンツで疑似体験することで安全に対する意識を向上させます。
背景
NTTテクノクロスでは、労働中に起こる事故の多さを課題と捉えており、さらに安全教育においては従来の机上での学習では理解・記憶の定着が低いことから、高所などでの作業中に起こる事故防止を目的にバーチャル空間で作業員向けの安全教育や研修が実施できる「NTT XR安全教育 powered by VR安全意識向上サービス」を提供してきました。
厚生労働省の労働災害統計*1によると、令和3年度の死傷災害発生件数149,918件のうち製造業は28,605件で全体の発生件数の約3割であり割合が多く、さらに製造業の中では、食品製造業が8,890件(そのうち、転倒事故が2,418件、はさまれ・巻き込まれ事故が1,548件)で最多となることから食品製造業全体としての課題です。
これらを背景に、労働災害の割合が高い食品製造業の転倒・巻き込まれ事故の発生を防ぐことを目的に、NTTテクノクロスの「NTT XR安全教育 powered by VR安全意識向上サービス」に食品製造会社の監修の元、現場の声を取り入れたより精度の高い事故体感コンテンツを制作しました。
特長
食品製造業にて発生が多い床が滑りやすい作業現場内での移動による転倒・食品加工作業中の巻き込まれ事故を体感できます。食品製造会社の監修により実際の事故事例からコンテンツのシナリオを作成、レビューによるフィードバックの反映を繰り返すことで、起こりえる事故に限りなく近い場面を想定した内容になっています。
価格
「NTT XR安全教育 powered by VR安全意識向上サービス」では、以下2種類のサービスメニューがあります。それぞれ、これまで提供している全コンテンツの利用が可能です。
・危険体感コンテンツ利用: 年間96万円/ライセンス
・危険予知*2コンテンツ利用: 年間96万円/ライセンス
※ 1ライセンスで1台のデバイスで利用可能。
■ NTT XR安全教育 powered by VR安全意識向上サービスとは
NTTグループ各社から収集した工事作業に関する重大事故などの知見をもとに、2019年12月に販売開始したサブスクリプション型のサービスです。作業中の事故例などをVRで体験することにより、事故の怖さと正しい作業を学ぶことができます。(https://www.ntt-tx.co.jp/products/vr-anzen/)
コンテンツは「危険体感コンテンツ」と「危険予知コンテンツ」の2種類があり、より直感的・体験的な学びを実現します。これにより、現場従事者の安全に対する意識を向上させ作業安全対策を図ります。
・作業における事故を疑似体験する「危険体感コンテンツ」
作業事故を疑似体感し、労働災害の原因となった危険な誤った手順、労働災害の発生を防ぐ正しい手順を学ぶコンテンツです。
・バーチャルな作業空間で危険予知訓練を行う「危険予知コンテンツ」
危険体感コンテンツと対になるコンテンツです。作業現場に潜む危険要因と、それによって引き起こされる事故や問題を洗い出し、
対策を考える危険予知訓練を、危険体感コンテンツと同じ臨場感の高いバーチャルな作業空間内で行い、危険に対する感受性を高めるコンテ
ンツです。
用語解説・注釈
*1:厚生労働省の労働災害統計
Webページ:https://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/tok/anst00.htm
統計資料 :https://anzeninfo.mhlw.go.jp/user/anzen/tok/R3_16_sisyou.xls
*2:危険予知
安全教育では、危険予知(通称KY)と呼ばれるトレーニングがあり、作業風景の写真やイラストを見て、事故に繋がりそうな現場の状況を指摘するものです。危険な行動をしている人、機材の不適切な使用、配置、状態などを指摘します。
*「NTT XR」は日本電信電話株式会社の商標です。
* 記載されている商品名・会社名などの固有名詞は一般に該当する会社もしくは組織の商標または登録商標です。