2011年06月02日

NTTソフトウェア株式会社(以下、NTTソフトウェア 本社:東京都港区、代表取締役社長:伊土 誠一)は、企業における既存の認証システムと各種クラウドサービスとの認証連携を、従来バージョンに比べて短期間・低コストで実現する「TrustBind/Federation Manager Version1.5」(トラストバインド/フェデレーションマネージャー 以下TrustBind)を7月15日より販売開始します。

開発の背景

近年、Google Apps(*2)やSalesforce(*3)を中心としたクラウドサービスを利用する企業が増えており、これらの活用によるコスト削減は企業にとって重要な選択肢となっています。一方で、社内の重要なシステムをクラウド化することに抵抗を感じる企業も多く、クラウドサービスと社内システムとの併用、その連携におけるセキュリティの確保がクラウド化推進のための重要な課題となっています。

この課題の解決策として、Webサービス間連携のための標準技術であるSAML2.0(*4)が注目を浴びています。社内システムをSAML2.0に準拠することにより、クラウド環境との連携も安全でシームレスに実現可能となります。

NTTソフトウェアは以前よりSAML2.0対応製品である「TrustBind」を多くのお客様に導入していただきました。従来はISP(インターネットサービスプロバイダー)間など大規模なWebサービス間連携を中心に進めてきましたが、企業の認証基盤向けに導入するためには、システム構築の簡易化と導入コストの低減が課題でした。その課題を解決するために「TrustBind Version1.5」の開発を行いました。

新バージョンの特長

(1) システム導入期間の大幅な短縮を実現
標準化された連携インターフェースの提供により、企業の既存システムへの改造や運用変更を最小限に抑えることが可能となります。これにより、従来は最短でも1ヶ月は必要であった導入までの期間が、サービス条件次第で1週間程度まで短縮されました。
(2) インストール作業の簡易化
インストール時に必要となるミドルウェアやライブラリを製品に同梱することで、インストール作業の手間を大幅に削減することが可能となりました。これにより、弊社推奨構成でのインストールと初期構築に掛かる時間はおよそ半日程度になりました。
(3) 導入時の低コスト化を実現
簡易化されたインストール手順と連携インタフェースにより、システム導入に掛かるコストは、弊社推奨構成の場合でおよそ二分の一に削減可能となりました。また、技術的にも特別な前提知識がほぼ不要となったため、パッケージライセンスのみ購入しお客様自身で構築していただくことも可能になりました。

TrustBindによる社内システムとクラウドサービスの連携イメージ
< TrustBindによる社内システムとクラウドサービスの連携イメージ >

TrustBindの特長

(1) 国内有数の導入実績に基づく的確な導入サポート
NTTソフトウェアは、2002年より他社に先駆けてアイデンティティ連携技術の取り組みを始め、2006年よりSAML2.0認定取得製品「TrustBind」の販売を開始しました。多数の導入ノウハウを元に、企画から保守運用まで一貫したサポートを提供します。
(2) 各種標準プロトコルサポートによる拡張性
シングルサインオンの標準仕様として、SAMLだけでなくOpenIDにも対応しています。また、属性流通のための標準仕様であるID-WSF やOpenID AXもサポートしています。今後もニーズに応じて、OAuth、XACMLなどの標準仕様のサポートも拡大していく予定です。
(3) モジュール型の製品構成
既存システムに組み込んで導入することを想定して設計しており、運用管理に大きな影響を与えることなくシングルサインオンの導入が可能です。
(4) 導入費用を抑えるライセンス体系の採用
CPUライセンス価格を採用しているため、ユーザ数に応じてライセンス価格が変化することはなく、大規模~小規模まで比較的ライセンスを低く抑えることが可能です。

導入費用

初期導入に関する参考価格は以下の通りです。

(1)クラウド利用企業側の導入初期コスト:300万円~
(2)クラウドサービスへの外部認証連携機能追加の導入初期コスト:200万円~
※上記参考価格はライセンス費用および初期導入支援作業費の合計です。

売上目標

今後3年間で、15億円の売上を目指します。



【用語解説】

*1:従来の半分以下の期間・コスト
従来の弊社パッケージに対する相対的な試算値。
*2:Salesforce
Salesforceは、米国その他の国における株式会社セールスフォース・ドットコムの登録商標です。
*3:Google, Google Apps(TM) 
Google, Google Apps(TM)は、Google Inc,の登録商標または商標です。
*4:SAML2.0 
SAMLとは、OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards:グローバルな情報社会のオープン標準を開発、統合および採用を推進する非営利国際コンソーシアム)の標準として採用されている、ID連携に基づく匿名性の確保を特徴とする認証連携方式です。GoogleApps、SalesforceなどのクラウドサービスはSAML2.0に対応しており、クラウドサービスにおける認証連携のデファクトスタンダードとなっています。

製品ホームページ

「TrustBind/Federation Manager」の製品詳細のご案内、資料請求はこちらを参照願います。


NTTソフトウェア株式会社について

NTTソフトウェアは、高度なネットワークテクノロジーとシステム構築力を基盤にICT経営戦略コンサルティングからシステム構築、保守・運用に至るまでをトータルに提供するソリューションサービスプロバイダです。「NTT SOFT e-Value Creation」をコーポレートスローガンに掲げ、お客さまの経営課題解決や要望に確実にお応えするため、付加価値の高い最適なソリューションをお客さまとともに創り出し、提供しています。
(https://www.ntt-tx.co.jp/)