2010年09月14日

NTTソフトウェア株式会社(以下、NTTソフトウェア 本社:東京都港区、代表取締役社長:伊土 誠一)は、各Webサイトの利用者の属性情報(所属企業情報、住所情報、メールアドレス等)を安全に交換できる仕組み(属性交換)について、コンシューマ向けサイトで広く用いられているWeb標準技術であるOpenID方式に対応したアイデンティティ連携ソリューション「TrustBind/Federation Manager Version1.4」(トラストバインド/フェデレーションマネージャー)を9月15日より販売開始いたします。

開発の背景

近年、Web上で提供されるサービスの数は増加の一途を辿っており、ユーザー囲い込みのための競争は激しさを増しています。このような背景から、Webサービスに付加価値をもたらすためのアイデアとして、サービス間の連携を図る動きが活発に行われています。単純にユーザーIDをシングルサインオンの仕組みで連携するだけでなく、会員の属性情報を連携させ、各Webサイトの強み(会員数やユニークなコンテンツなど)を組み合わせることで、単独では不可能なサービスが実現されてきております。

Webサービスにおける属性交換連携の方法については、互換性の向上と一定のセキュリティレベル確保を目的とした国際的な標準化が進んでおり、主に「SAML2.0+ID-WSF2.0」による属性交換方式(*1)と、「OpenID+拡張仕様」による属性交換方式(*2)の2種類が提唱されております。
このたび販売開始する「TrustBind/Federation Manager Version1.4」では、Webサービス間連携の基盤を提供するソリューションとして現在広く普及しているOpenIDによるシングルサインオン機能に加え、「OpenID+拡張仕様」による属性交換方式をご提供いたします。前バージョンにて対応済の「SAML2.0+ID-WSF2.0」による属性交換機能に加え、よりシンプルなインターフェースでの連携可能な「OpenID+拡張仕様」による属性交換にも対応することで、サービスの要件に合わせた方式が選択できます。

新バージョンの特長

(1)Webサイト利用者のメリット
Webサイトの利用者は、連携されたサービス間でのプロフィール情報(住所情報、口座情報等)やポイント情報などの属性情報を個別に登録する必要がなくなります。サービス利用時における入力の手間が省かれることで、目的のサービスをスムーズに利用する事が可能となります。その際、Webサイト間での属性情報連携の可否については利用者自らの意思で決定することが可能です。
(2)Webサービス提供者のメリット
他サービスからのユーザー流入によるサイト利用者の増加や、他サービスとの連携により新たなサービスが実現できるなど、多くのメリットが生まれます。また、コストや接続期間を大幅に圧縮することができ、安全なサービス提供が可能となります。
(3)国内多数の導入実績に基づく的確な導入サポート
NTTソフトウェアは2002年より、アイデンティティ連携技術に先進的な取り組みを続け、数多くの導入実績を有しております。これらの経験に基づき、企画から保守運用まで一貫したサポートをご提供いたします。

導入費用・期間

初期導入に関する参考価格は以下の通りです。
(1)OpenID認証サイト(OP)側の導入初期コスト:200万円~
(2)OpenIDサービスサイト(RP)側の導入初期コスト:100万円~
※導入にかかる期間は最短で1ヶ月程度です。

売上目標

今後3年間で、15億円の売上を目指します。

製品ホームページ

「TrustBind/Federation Manager1.4」の製品の資料請求はこちらを参照願います。

【用語解説】

*1:「SAML2.0+ID-WSF2.0」による属性交換方式
SAMLとは、OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards:グローバルな情報社会のオープン標準を開発、統合および採用を推進する非営利国際コンソーシアム)の標準として採用されている、ID連携に基づく匿名性の確保を特徴とする認証連携方式です。SAMLによる属性交換ではID-WSFと呼ばれる、SAML方式に準じたWebサイト間でユーザーの属性情報を安全に交換する方法を定めたプロトコルを利用します。これらはメッセージ交換にSOAPやSSL等の標準技術を採用しており、SOAやSaaSとの親和性が高い技術仕様といえます。また、SAML2.0によるID情報の匿名化や、情報交換の際にユーザーの同意を求める仕組みを用意しており、プライバシーへの配慮もなされています。
*2:「OpenID+拡張仕様」による属性交換方式
従来から対応していた、シングルサインオンのためのWeb標準技術であるOpenID Authentication 2.0に加え、サイト間での属性交換のための拡張仕様であるOpenID Attribute Exchange(OpenID AX)、およびOpenID Simple Registration(OpenID SREG)に準拠したWebサービスの構築が可能になります。

NTTソフトウェア株式会社|会社概要

NTTソフトウェアは、高度なネットワークテクノロジーとシステム構築力を基盤にIT経営戦略コンサルティングからシステム構築、保守、運用に至るまでをトータルに提供するソリューションサービスプロバイダです。パッケージ製品にシステムインテグレーションを組み合わせる「パッケージ型SI」と、顧客独自のシステムをすべて構築する「スクラッチ開発型SI」を、顧客のニーズに合わせて最適にソリューション提供するとともに、標準的な機能を抽出して独自ソリューションへも展開しています。
(https://www.ntt-tx.co.jp/)