2025年10月15日

NTTテクノクロス株式会社

 NTTテクノクロス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:岡敦子、以下「NTTテクノクロス」)は、企業向け生成AIサービス「ChatTX」の新バージョンを2025年10月14日より提供開始しました。新バージョンでは、メンバー限定のエージェント作成機能や、ユーザーの利用状況をモニターする機能の拡充とともに、選択できるLLM*1(大規模言語モデル)にGeminiを追加しました。

背景

 NTTテクノクロスは、予め登録した企業独自の非公開情報や慣習から最適な回答を導き出す、生成AIサービス「ChatTX」を2023年10月より提供しています。生成AIの利用においては登録や入力した情報が学習に利用され、意図せず他に活用されてしまうことが懸念されていますが、「ChatTX」は利用企業が登録した文書やプロンプト(指示や質問)を外部に漏えいしないセキュアな設計のため、機密情報も安心して取り扱えることを特長としています。
 今回、「社内の情報統制を図るため、プロジェクトメンバー限定で利用するエージェントを作成したい」「社内での生成AI利用促進のため、ユーザーごとの利用状況を把握したい」「用途に応じてLLMを使い分けたい」といった多くのご要望を受け、バージョンアップを実施しました。

新バージョンの特長

(1)特定メンバー間のエージェント共有を可能に

 ある特定の範囲に閲覧が許可された情報などを検索対象とした「エージェント」を、指定したメンバー間でのみ利用できるようになりました。これにより、例えば、人事評価情報を登録したエージェントを人事部内だけで共有することや、プロジェクトごとに閉じたメンバーで活用でき、社内の情報統制が図れます。

(2)利用状況モニター機能の拡充

 ユーザーごとの利用状況を一覧化して閲覧する機能により、管理者は個人や組織の生成AIの活用度や浸透度を把握できるため、生成AIの利用促進に向けた施策の検討などに役立てることができます。

(3)Geminiを選択可能に

 ChatTXで利用するLLMにGeminiが加わりました。これにより、ChatGPT、Claude、tsuzumi、Geminiといった主要モデルの中から、最適なLLMを選択して活用できます。

今後の展開

 今後もNTTテクノクロスは、ChatTXの利便性向上と機能拡充に向け、適宜バージョンアップを図り、企業のDX推進を支援していきます。
 また、「ChatTX」は、社内マニュアルなど社内文書を活用した応答生成との親和性が高いことから、熟練者の暗黙知を形式知化して技能継承を図るサービスと組み合わせた活用方法の提案を強化し、企業のナレッジ共有や業務効率化のさらなる推進に取り組んでいきます。

価格(税込)

 月額:¥77,000(20ユーザー)~  ※詳細はご相談ください。



ChatTXとは

 「ChatTX」は、生成AIとRAG*2技術を融合させた企業向け生成AIサービスです。企業独自の非公開情報や慣習を予め登録しておくことで、正確かつ最適な回答を導き出し、企業独自のナレッジ共有や業務効率化を効果的にサポートします。なお、登録した企業独自の非公開情報などが外部漏えいしないセキュアな設計のため、機密情報も安心して取り扱うことができます。






用語解説・注釈

*1:Large Language Modelの略。大量のテキストデータを学習し、人間の言語を理解・生成するAIモデルです。
*2:Retrieved Augmented Generationの略。生成AIの回答精度を高めるための仕組みとして、LLM(大規模言語モデル)のテキスト生成に信頼性の高い外部情報の検索を組み合わせることで、プロンプトだけではコントロールしづらい出力の精度を向上させるフレームワークです。
*「ChatTX」はNTTテクノクロス株式会社の登録商標です。
* 記載されている商品名・会社名などの固有名詞は一般に該当する会社もしくは組織の商標または登録商標です。