概要

横浜市交通局様では横浜市営地下鉄を利用するお客様に向けて地下鉄の運行情報などを表示するデジタルサイネージを横浜市営地下鉄の19駅に導入しています。(2018年5月現在)

NTTテクノクロスが構築・運用を行う横浜市営バスのロケーションシステムの基盤を活用しサイネージシステムを導入構築。コストを削減しつつも高セキュリティを確保したシステムを実現しています。

課題

駅構内のサイネージとして

 横浜市交通局様は、地下鉄駅構内にサイネージシステムを導入されました。

横浜市営地下鉄の19駅にデジタルサイネージが導入(2018年5月現在)されており、横浜市営地下鉄の運行情報や、接続している他社線の運行情報、横浜市からのインフォメーションなどを表示しています。また、一部の駅では災害時はテレビ放送に切り替わるなど、利用者に必要な情報を提供できるデジタルサイネージとなっています。

「市営地下鉄をご利用されるお客様に対して有益なインフォメーションをお伝えしたい、ということからプロジェクトが始まりました。

 検証段階ではテキストベースのニュースなどを表示するデジタルサイネージを導入していたのですが、お客様から“歩きながら見ていると情報を確認しづらい”といった声もあり、ぱっと見ただけでも情報が伝わるように、コンテンツを工夫しました。」と、横浜市交通局様。
※ 下画像は2018年5月時点

解決へのアプローチ

見やすさとコスト削減の両立

 横浜市交通局様は、かねてより運用中のバスロケーションシステムと法人向けブラビア(ソニー社製 業務用ディスプレイ・テレビ)を利用し、コスト削減と見やすさを両立したシステムを実現しています。

 一般に、鉄道用のサイネージシステムは複雑で導入コストが高くなってしまいます。しかし、横浜市交通局様の場合、「既存のサーバやネットワークを利用することで
投資を抑えることができました。また、法人向けブラビアは民生機ベースのため、導入コストが抑えられています。当初見込みの3割程度のコストでサイネージシステムを構築することができました」(横浜市交通局様)

ソリューションとその成果

既存の基盤を活かしてコストを削減

 バスのロケーションシステムは、バスの運行情報を取得し、バス停へ接近情報などを配信しているシステムです。2002年からシステム構築と運用をNTTテクノクロスが担当してきました。交通局様のネットワークに接続していること、バス運行業務に直結したシステムであることから、高いセキュリティが確保されています。

 このシステムの基盤に相乗りする形で、横浜市営地下鉄や他社線の運行情報を取得・配信するシステムを構築したため、コストの削減に寄与しています。

コンテンツの配信スケジュールも、配信するコンテンツの量にあわせてこのシステムが自動的に調整しています。ほとんどをシステム側で自動的に調整するため、運用工数を大幅に抑えることができています。

 配信に利用しているのはソニー社製の「WQ-BS1」です。スケジュール管理やプレイリスト化も容易で、リモートで自由に監視・制御できる法人向けブラビアと合わせて、運用工数の削減を実現しました。

今後の展開

設置のしやすさと見やすさ

 法人向けブラビアはセットトップボックスなしで運用できるため、設置の自由度が高く、障害発生時の一時切り分けが容易で、運用面でも大きく貢献しています。

 また、画面の見やすさや設置のしやすさについてもお客様は十分に満足されています。

「サイネージは基本的に天井より吊り下げるため、お客様の通行の妨げにならないよう、床からサイネージの下面までの高さを決めています。駅ごとに天井高が異なるため、取り付けられる画面のサイズが変わります。法人向けブラビアは、パネルサイズが豊富なので駅ごとに最適なものを設置できました。また、視野角が広く高画質で、どの角度からもきちんと表示を確認でき、基本的な機能面でも不満はありません」(横浜市交通局様)。

 横浜市交通局様では、お客様のさらなる利便性の向上を目指して、サイネージシステムを2018年度中には全駅へ展開することを予定しています。

お客様プロフィール

 お客様プロフィール
設立 1921年4月1日
事業概要 横浜市営バスや横浜市営地下鉄などの交通サービスを提供。横浜市民の足として、お客様に満足いただけるように継続的な改善に取り組んでいます。
URL http://www.city.yokohama.lg.jp/koutuu/

※2018年11月現在