2022年03月29日

NTTテクノクロス株式会社

NTTテクノクロス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:桑名栄二 以下、NTTテクノクロス)は、機械設備の異常音を検知し、故障や不備への早期対策を可能にする製品を2022年4月1日から販売します。

背景

製造業や公共インフラなどでは機械設備の故障や不備への対策として、点検作業における音の確認は重要なポイントの1つとされています。しかし、「いつもと違う」という機械設備の異変を、まれにしか発生しないわずかな異常音から聞き分けるのは長年の経験と勘が必要で、ベテランなど特定の人への業務依存や、ノウハウ化が難しいことによる後継者不足が課題でした。NTT研究所の異常音検知技術*1を搭載した本製品は、AIにより機械設備のわずかな異常音の聞き落とし防止や、経験や勘に左右されない客観的な点検を可能にします。

本製品の利用イメージ

特長

(1)経験や勘で判断されていた「いつもと違う」音をAIが検知

NTTコンピュータ&データサイエンス研究所が開発した異常音検知技術のAIにより、機械設備が正常に稼働している音を機械学習します。この正常な音を基準にし、異常な音との乖離を数値化。この数値(異常度スコア)が大きくなった場合に、操作端末のディスプレイにアラートを表示します。
 正常な音を基準にするため、異常な音のパターンをAIに学習させる必要がなく、想定外の異常音などにも柔軟に対応し、検知します。また、長年の経験や勘がないと気づかないようなわずかな異常音もAIが正確かつ客観的に検知し、故障や不備への早期対策を可能にします。

AIによる異常度スコアの算出イメージ

(2)約半日の事前準備で利用開始可能

AIの学習にかかる時間は機械設備稼働音の収録を含め約半日で終わるため、次の日にはすぐに利用開始できます。利用するマイクは、対象の機械設備横の省スペースに非接触で設置するのみ。搭載される機能も収音・機械学習・検知とシンプルで、準備や利用に特別な専門知識を必要とせず、手軽に管理、運用が可能です。

価格(税別)

19万8000円/1セット(マイク、小型PC、マニュアルなど)

※操作端末(ディスプレイやキーボードなど)は各自ご用意ください

※対象の設備機械1台につき1パッケージの利用を推奨しています

※大規模利用やオプションなどに関してはお問い合わせください

用語解説・注釈

*1:異常音検知技術
 NTTコンピュータ&データサイエンス研究所が開発しました。正常な機器動作音を学習し、検査対象の機器動作音との違いを数値化することで異常を検知する音響解析アルゴリズムを搭載。ディープラーニングを組み合わせることで、未知の異常な機器動作音も高精度に検知します。

*「異常音検知技術」はNTTグループのAI「corevo®」を構成する技術の1つです。

*「corevo®」は日本電信電話株式会社の登録商標です。(https://group.ntt/jp/corevo/別ウィンドウで開きます

* 記載されている商品名・会社名などの固有名詞は一般に該当する会社もしくは組織の商標または登録商標です。