第3回:BIツールで分析を始めてみよう!~レポート作成編 Part2~
「データの可視化」がどのようにできるのか、その活用例もあわせてご紹介します。
BI(ビジネスインテリジェンス)活用コラム
- 2022年09月12日公開
クロス集計でレポートを作成してみよう
はじめに
第2回目(/column/tec/bi_sol/taiken/02/)で比較的簡単なカラム集計のレポートを作成しました。第3回目の今回は利用機会も多いクロス集計でのレポート作成を行います。
レポート作成時の手順などに関しては、第2回目で詳細に説明しておりますので、操作方法が知りたいと言う方は、そちらを一読していただければと思います。
レポート作成を始める前に、少し便利な機能を紹介したいと思います。BIツールのYellowfinは全てHTML5で構成されているため、画面レイアウトの変更が簡単に行う事が出来ます。
変更前のログイン画面とログイン後の標準の画面イメージは以下のようなレイアウトになっています。
同画面のレイアウトを変更すると以下の様になりました。どこかが変わったかお分かりでしょうか?
ログイン画面の左上のロゴの画像ファイルをそれぞれ差し替えています。これだけでその会社の関連サービスであるような印象を与えられます。このように画像ファイルを差し替えるだけで、ロゴなどのYellowfinで表示される画像の変更ができます。他にもオリジナルのCSSファイルを読み込ませることで、画面の配色をコーポレートカラーに統一したりするような事も出来ます。
このように柔軟に変更できるのもHTML5で構成されている利点の1つと言えます。
レポート作成
それでは、本題のクロス集計のレポート作成に進みます。
カラム集計レポートと同様にレポート作成用の画面に遷移します。
今回作るクロス集計レポートは、店舗毎日毎の売上推移です。
左側に表示されている「売上日」をカラム(列)へ、店舗名をロウ(行)へドラック&ドロップします。「画面上に集約されたメトリック(数値)フィールドを含める必要があります。」と注意書きが表示されます。
今回は縦に店舗名、横に売上日を配置しているため、交差した部分で集計する数値項目が必要になります。今回は、売上金額の合計を集計項目にするので、売上日の横に売上金額を配置します。そして集約から合計に変更し、表記も売上合計に変更します。
これで売上日×店舗名の売上推移の帳票が出来ました。
なお、フィルター未設定だと、全期間のデータが出力されてしまうので、フィルターに売上日を追加して日付での絞込を出来るようにします。
日付フィルターを使う時、毎回手動で日付入力するのは手間が掛かってしまいます。そこでおすすめなのが定義された式を利用する方法です。
フィルターに売上日を設定、フィルターボタン→売上日→入力スタイル→一覧から値を選択とし、定義された期間を選択します。
この機能を利用するとYellowfin側でシステム日付から自動的に指定された日付を計算して設定します。デフォルト値として昨日を設定した場合、「レポートの初期表示時は昨日を表示、必要に応じて今月の売上を表示する。」といった使い方が出来ます。
この定義された式の中には、カスタムという選択肢もあり、任意の範囲を選択することも出来るため、日付をフィルターに使う時は定義された期間を選択しておくのが便利です。
今回はデフォルト値を「今週」とします。これで表示されるデータが、閲覧している日が該当する週になります。
日別の合計(縦合計)と店舗の指定期間の売上合計(横合計)も表示します。
縦合計は売上日の▼(逆三角)ボタン→ロウ(行)の合計を選択します。
横合計も同様に店舗名の▼(逆三角)ボタン→ロウ(行)合計を選択します。
縦と横にそれぞれ合計欄が追加され合計が表示されました。
グラフの作成
続いてはグラフ作成に進みたいと思います。
売上日に応じた、売上金額の推移を分析するのに適しているのは、折れ線グラフなので、利用するグラフは線グラフ、横軸に売上日、縦軸に売上合計、色に店舗名を配置します。
クロス集計の場合、分類に該当する項目を色に選択すると、自動的に分類の数だけ配色、凡例に追加して描画される仕組みになっています。ここで、分類内の1つを強調したいといった場合(例えば、店舗Aの線だけ太くしたい等)は、グラフシリーズの設定から変更することが出来ます。
シリーズボタン→シリーズ投入を選択します。
すると分類が自動的にシリーズとして登録され、それぞれ個別に書式を設定することが出来ます。
今回は図形をYes、幅を4ピクセルとしてみます。
各日付のデータに■が表示され、線の幅が少し太くなりました。
もう1つ、線グラフ特有の機能を設定します。歯車マーク→インタラクションを選択し、単位選択を表示をON、日付スライダーをONとします。
ここまで設定が完了したら、表示画面に移動します。
実行すると、線グラフの上部に日~年までが表示されます。これが単位選択の機能となり、データを自動的に選択した単位にまとめることが出来ます。
線グラフの下部に表示されるのが、日付スライダーです。通常は、表に表示されている範囲と同じデータがグラフに表示されますが、グラフの表示範囲をユーザが自由に変更することができます。
例えば売上日を今年(暦上)に変更して表示するとこのような非常に細かい表示になります。
単位選択で、単位を「月」、日付スライダーで範囲を2022/4/01からを選ぶとこのように非常にすっきりした描画になります。
日単位のグラフでは、気付きづらいですが、月単位で見てみると、徐々に売上が落ちてしまっていることが分かると思います。
もちろん数字上も減っているのですが、グラフで表現すると、一目で見て分かると思います。
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NTTテクノクロス株式会社
カスタマーエクスペリエンス事業部