Ubuntu通信:Ubuntu 24.04 LTSリリース、そしてUbuntu 14.04 以降は12年間サポートが可能に
2024年4月、Ubuntu 24.04 Noble Numbat がリリースされました。また、最長12年間のサポートが可能となる Legacy Support の提供もはじまりました。本コラムでご紹介します。
こんにちは、NTTテクノクロスの本上です。
去る4月29日、最新のLTS版UbuntuであるUbuntu 24.04 Noble Numbat がリリースされました。Ubuntuは、長期間サポートを保障するLTS版を2年ごとにリリースしており、今回は2022年のUbuntu 22.04 LTS Jammy Jellyfish以来のリリースとなります。
また、同じく4月には、Ubuntu商用サポートサービス『Ubuntu Pro』で12年間のサポートが可能となる新サービスも開始されました。古いバージョンでいえば、Ubuntu 14.04も2026年までサポート可能となっています。
本記事では、この2点について、ご紹介いたします。
★後段でも記載していますが、弊社はUbuntu Proの日本語窓口を提供しています。ご興味ある方はぜひお問い合わせください。
Ubuntu 24.04 LTS Noble Numbat リリース!
リリースされたUbuntu 24.04 LTS Noble Numbat について、特に注目すべきポイントを以下にご紹介します。
※なお以下は、Server版のUbuntu 24.04 に関する情報を中心に記載しています。
- - Ubuntu 24.04 LTSは、各種のソフトウェアについて最新、もしくはそれに近いバージョンを採用しています。カーネルはアップストリームの最新リリース版6.8ですし、GCCやPythonインタプリタ等のツールチェインについても、やはりアップストリームの最新リリース版が多数採用されています。これらによって、ユーザーは、先進的な機能を使ってシステムの開発や構築を行えます。カーネルやツールチェインだけではなく、Apache2やNginx等のミドルウェア類も、バージョンが上がっているものが多々あります。
- - セキュリティ向上のために、TLS 1.0・1.1、 DTLS 1.0が強制的に無効化されました。これらはopensslを利用しているソフトウェアではUbuntu 20.04で既に無効化されていましたが、gnutlsを利用しているソフトウェアには、今回から適用されます。
- - unattended-upgrade (自動セキュリティアップグレード)によるアップグレード時のサービス自動再起動について、自動再起動させたくないサービスを指定できるようになりました。/etc/needrestart/needrestart.conf の override_rc セクションで設定が可能です。詳細はこちら(Ubuntu Community Discourse)に記載されています。
ほか、以下のページでは、日本語にてUbuntu 24.04が紹介されていますので、ぜひご一読ください。
https://jp.ubuntu.com/blog/canonical-releases-ubuntu-24-04-noble-numbat-jp
英語にはなりますが、より詳細なリリースノートは以下で公開されています。
https://discourse.ubuntu.com/t/noble-numbat-release-notes/39890
Ubuntu 22.04が採用したカーネル6.8の概要は以下で紹介されています(こちらも英語です)。
https://discourse.ubuntu.com/t/introducing-kernel-6-8-for-the-24-04-noble-numbat-release/41958
Ubuntu ProにLegacyサポートが登場、12年間のサポートが可能に
これまでUbuntu Proでは、Ubuntu LTSのスタンダードサポート期間(リリースから5年間)終了後も、さらに5年間のサポート(インシデント対応や脆弱性修正など)を提供してきました。
2024年4月から、Ubuntu Proに対してLegacy Supportと呼ばれるアドオンを追加でご購入いただくことで、さらに2年間の追加サポートをご利用いただけるようになりました。つまり、合計すると、OSのリリースから12年間のサポートをご利用いただけるということになります。たとえばUbuntu 14.04 LTSは、従来のUbuntu Proでは2024年4月にサポートが切れましたが、Legacy Supportアドオンをご購入いただければ2026年4月までサポートが可能です。
上記の通りUbuntuは、今では最大12年間という長期間にわたるサポートをご利用いただけます。現在、RHELやCentOS等Ubuntu以外のOSを業務で利用されているという場合も、この機会に導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
Legacy Supportの詳細は以下をご覧ください。
最後に
弊社は、Ubuntu Proの日本語窓口を円建てで販売しており、Legacy Supportの販売も可能です。ご興味がありましたら、ぜひ以下の窓口からお気軽にお問い合わせください。

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