第2回:BIツールで分析を始めてみよう!~レポート作成編~
「データの可視化」がどのようにできるのか、その活用例もあわせてご紹介します。
BI(ビジネスインテリジェンス)活用コラム
- 2022年09月12日公開
シンプルなレポートを作成してみよう
はじめに:
第1回目(/column/tec/bi_sol/taiken/01/)で事前準備は終わりましたので、本格的にレポート作成に移っていきたいと思います。
Yellowfinで表現できるレポートの種類は主に以下の3種類となります。
■カラム集計
集計項目を横に並べて表示する。
■ロウ集計
集計項目を縦に並べて表示する。
■クロス集計
集計の軸になる項目を縦と横に配置し、集計項目も同時に設定を行う。縦と横で交差する所で集計した値が表示される。
※Excelのピポットテーブルに非常に近いイメージ
集計表を設定するとセットでグラフも作成できます。Yellowfinでは50種類以上の豊富なグラフが用意されておりデータを様々な見せ方で表現することができます。
グラフ作成時のポイント
上記の様に沢山のグラフがあると、どれを使って良いか非常に悩んでしまいがちだと思いますが
分析用のグラフは用途に応じてパターンが決まります。
例えば、世論調査の結果などが表示される時には、ほとんどが円グラフで表示されると思います。これは知りたい情報が支持率等、結果を集めた割合(いわゆる構成比)を伝えるのに最も適しているためです。例えば、支持率を知りたいと思った時に結果をそのまま棒グラフで表現するとこのようになります。
このグラフでAさんは50人、Bさんは5人に支持されていることは分かるかもしれませんが、支持率は計算しないと分かりません。加えて、支持しない人数も表示されているため、必要情報を自ら選別する必要があります。
円グラフで表示することでAさんが91%の人から支持されていることが見て分かると思います。
このようにグラフは用途に応じて使い分ける必要がありますがYellowfinでは、グラフのセレクタガイドを公表しており、様々なグラフがどういった目的で使うべきなのかが分かる様になっています。
レポートを作成する:
それでは、レポート作成する流れをご紹介します。
レポートを作成するには、Yellowfinにログイン後、右上の黄色ボタン(ナビゲーションボタン)からメニューを開き、レポートを選択します。
第1回目で作成したビュー「売上分析ビュー」が表示されるので、選択します。
作成用の画面に遷移します。Yellowfinのレポートは全てこの画面でドラッグ&ドロップの操作で作成できます。
簡単なレポートとして、商品毎の総売上を作成してみます。
左側に表示されている「商品名」をキャンパスにドラック&ドロップします。
その場でデータベースから商品名を取得して表示します。
同じように横に売上金額を追加しますと商品毎の売上金額が表示されます。
名前もSum売上金額に変わり、商品毎の総売上が表示されます。
Sum売上金額だと、表記が分かりにくいため、▼(逆三角)ボタン→書式→編集を選択します。
表示欄を「総売上」に変更して×(閉じるボタン)を押下します。
総売上に小数点以下の値は表示されないため、小数点以下桁数を0に変更します。
なお、表記に「¥」、「円」などを入れたい場合、接頭辞や接尾辞に値を入力すると表示することが可能です。書式に関する設定は全てこの画面上から変更することができます。
せっかくなので、総売上が高い順に並び変えてみましょう。この設定も▼(逆三角)ボタン→並べ替え→降順を選択します。
最終的にこのような表示になりました。
これで、商品毎の総売上が表示されます。
現在は、過去の売上データ全てを集計していますが、期間を絞って集計することがよくあると思います。そういった条件はYellowfinではフィルターという機能で絞ることが出来るようになっており、操作方法もドラック&ドロップで項目を追加するのみです。売上日をフィルターに追加してみましょう。フィルターが追加されると画面右側にロートのアイコンが追加されます。
ロートボタンを押すとフィルターメニューが出てくるので、カレンダーから特定の日を選択して適用ボタンを押下します。
値が設定されるので、実行ボタンを押下します。
すると総売上が2022/06/01~2022/06/30に絞り込まれます。
このようにデータの絞込もマウス操作のみで実施する事ができます。
基本的な集計表の作成は以上となります。
続いて、この結果からグラフ作成に進みたいと思います。
画面左上のグラフボタンを選択します。
グラフ作成画面に移動すると、画面左側の内容が集計表で設定した項目になります。
まずは、グラフの種類を選択するため、おまかせグラフの横にある▼(逆三角)ボタン→グラフの種類を選択を押下します。
右側にグラフ選択メニューが表示されるので、任意のグラフを選択します。今回は、シンプルに縦棒グラフにしたいと思いますので、カラム(列)の1番左側のグラフを選択します。
グラフの種類が「縦棒グラフ」になるので、横軸に商品名、縦軸に総売上をドラック&ドロップで入れてみましょう。
自動でグラフが描画されます。
グラフの設定などは、全てこの画面に集約されています。例えばラベルを表示する場合、ラベルボタン→ラベルを表示とするだけです。
グラフのラベルが表示されました。
次に縦軸の丸め表示を解除したいと思います。
グラフの軸→スタイルを選択し、軸の書式をデフォルトからカラム(列)の書式に変更します。
すると縦軸の数値が丸め表示ではなくなりました。
これでグラフの設定は完了です。最後にデザインで確認を行います。
デザインを押下すると閲覧状態となります。フィルターを設定して実行します。
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設定したフィルターに合わせて、グラフと集計表が同時に表示されます。
最後に作成したレポートを保存します。レポートメニューから公開を選択します。
レポートの名前と説明、保存先を入力して保存ボタンを押下します。
保存が完了すると閲覧状態となり、レポートの表示画面が変わります。
保存完了後は、フィルター条件を入力して、実行するだけで結果が出力される状態(閲覧モード)になります。
このようにYellowfinは一度作成して保存したレポートは閲覧状態として条件を入れて使うだけというスタイルになるので、他の利用者が作ったレポートも簡単に利用できます。
以上が、シンプルなレポートを作成するイメージとなります。
次回以降は、Yellowfinの機能を使って様々なスタイルの帳票やグラフを順次作成します。
NTTテクノクロス株式会社
カスタマーエクスペリエンス事業部