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クラウドとオンプレのデータ連携における、ファイル転送方式(DataSpider Cloud)

データ連携サービス「DataSpider Cloud」を使って、オンプレミスとクラウド環境間でのデータ連携を検討する際に知っておくと役立つポイントをお伝えします。

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クラウドは、コストを抑えて手間なく利用できるため、多くの企業で利用されています。しかし、クラウドとオンプレミスが共存する場合、「クラウドとオンプレミスの連携ができず、データ投入などの作業が二度手間になっている」といった課題を抱えることもあります。

クラウドとオンプレミスをスムーズにデータ連携させることができれば、入力や管理の効率化が図れます。このようなニーズに応えるのが、DataSpider Cloudなどのデータ連携サービスです。今回は、クラウドとオンプレミスとのデータ連携で、どのようなファイル転送方式があるのかについてご紹介します。

クラウドとオンプレミスのデータ連携では、ファイル連携が主流となっています

クラウドとオンプレミスでデータをやりとりする際、多くの企業で採用されているのがファイル連携です。ファイル連携が求められる背景としては、次のような点が挙げられます。

・システム間データ連携は、ファイルにてデータをやり取りすることが社内ルールになっている

・クラウド側から直接オンプレ側のシステム(DB等)にアクセスできないように、システム間の関係を可能な限り疎にしておきたい

・暗号化など、社内のITポリシーに応じた対応が可能(セキュリティ対策)

・異常発生時のデータリカバリがしやすい

このような背景から、クラウドとオンプレミスのデータ連携では、転送されるファイルをデータ連携サービスなどで抽出・変換し、やりとりすることが一般的です。

クラウドとオンプレミスのファイル連携方式の種類

クラウドとオンプレミスのデータ連携において、ファイルによる転送の方式は以下の5つがあります。

・FTP

・WebDAV

・HULFT

・Thunderbus

・Boxなどを経由した転送

DataSpider Cloudと外部システムとのファイル転送方法

クラウド型データ連携サービスのDataSpider Cloudを使った例を取り上げ、それぞれについて説明していきます。

ファイル転送方式(1) FTP

File Transfer Protocol(FTP)を利用した転送方法です。

DataSpider Cloudから基幹システムに対して、ファイルを取得(get)、ファイルを配置(put)することができます。 DataSpider CloudはFTPサーバー機能を具備していないため、基幹システム起点でDataSpider Cloud側にファイルを転送(put, get)することはできません。

ファイル転送方式(2)  WebDAV

WebDAV とはHTTP(S)プロトコルを利用してファイルを転送する方法です。

WebDAV(https)を利用した、インターネット経由でのファイル転送のみであり、VPN経由ではファイル転送ができません。
また、ファイルサイズに上限があります(200Mib)。※Mib = 1024×1024 バイト
接続数にも上限があります。(10接続)
WebDAVはDataSpider Cloud側のフォルダをHTTPSプロトコルで共有するため、ファイル転送起点は両側で可能となります。
DataSpider Cloud側は、ファイルトリガーまたはスケジュールトリガーにてファイル連携を実現します。
利用するためにはWebDAVクライアントをお客様側環境にインストールしていただく必要があります。動作確認済みのWebDAVクライアントについては、お問合せをお願いいたします。

ファイル転送方式(3) HULFT

DataSpider CloudのHULFT が、お客様環境のHULFTとHULFT プロトコルによってファイル転送する方法です。

ファイルの到達性・整合性確認、再配信、コード変換、暗号化などが可能です。
ファイル転送の起点に制約はありません(両拠点が起点になります)。
HULFTオプションが必要で、Basic、Advanceのみオプション提供となります。
お客様側環境にはHULFTライセンスをご用意いただく必要があります。

>HULFTとの接続について、詳しくはこちら

ファイル転送方式(4)  Thunderbus

DataSpider CloudのThunderbus Serverとお客様環境にインストールしたThunderbus Agentの間でファイルをやり取るする方法です。

Thunderbusオプション(Advanceにて標準)を使って、インターネット経由で、セキュアなファイル転送を実現できます。
お客様環境のファイルフォルダをDataSpider Cloud側に共有するイメージです。
転送するファイルサイズに制限はありません。
ファイル転送の起点は、オンプレ側、DataSpider Cloud側のどちらでも可能です。

ファイル転送方式(5)  Boxなどを経由した転送

Boxなどのクラウドファイルストレージを活用して、ファイルを転送する方法です。

Boxなどのクラウドファイルストレージは、ファイルを操作するAPIが公開されています。DataSpider CloudのRESTアダプタを使い、BoxAPIを呼び出すことによりファイル転送を実現します。BoxへはOAuth2.0を使用した認証の手順で接続します。また、連携用のユーザIDが必要です。OAuth2.0(ユーザ認証方式スクリプト)の作成も必要となります。


このように、クラウドとオンプレミス間のファイル連携では、5つの方式があります。お客様の要件に応じて、適切なファイル転送方式を選びましょう。

>DataSpider Cloud について、詳しくはこちら
/products/dataspidercloud/

※本コラムに掲載している商品またはサービスなどの固有名称は、各社の商標または登録商標です。

著者プロフィール
DataSpider Cloud担当
DataSpider Cloud担当

NTTテクノクロス株式会社