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番外編(1):BIツールで分析を始めてみよう!~Yellowfinのインストール編~

「データの可視化」がどのようにできるのか、その活用例もあわせてご紹介します。

はじめに

 本編ではYellowfinを実際に利用してみたい方向けにインストールの手順をお伝えします。

 ファイルパスやパスワードなどは、皆様の環境に合わせて変更や読み替えてください。

インストール編(推奨スペック)

早速インストール作業を始めたいと思います。通常Yellowfinはサーバを用意して利用する必要がありますが、今回はブログの読者様の環境(クライアントPC)をサーバの代わりとして利用する形としたいと思います。

まず、参考としてYellowfinを利用するための推奨スペックを紹介します。

■サーバOS

Windows(R)2000 Server以上

Linux(Red Hat Enterprise Linux, SUSE Linux Enterprise Serverなどを推奨)

Solaris7以上 MacOSX以上 ※32bit,64bit対応

■CPU

Intel Xeon,または同等スペックCPU 3GHz以上

■メモリ

2GB以上

■ハードディスク

50G以上

■その他

JavaRuntimeEnvironment1.6以上

以上が、サーバを利用してYellowfinを構築するための推奨スペックとなります。

ただし、今回は通常のクライアントPCを利用して構築するため、以下の様な環境を利用します。

■OS

Windows10 professional 64bit

■CPU

Intel(R) Core(TM) i5-10600T CPU @ 2.40GHz 2.40 GHz

■メモリ

16GB

■ハードディスク

475G

あくまでも推奨スペックですので、下回っていると動かないという訳ではありませんが

メモリに関しては最低1GB以上搭載されているものをおすすめします。

インストール編(Amazon Corretto)

まず始めにAmazon Corretto (以下Corretto)をインストールします。

CorrettoはAWSのサイト(https://aws.amazon.com/jp/corretto/ )より無料でダウンロード可能です。

今回は安定バージョンである11を利用します。

OSのbitと合ったCorrettoをインストールするように注意してください。

64bitOSを利用している場合、64bitOS用のCorrettoをダウンロードしましょう。

インストールの際に不明点があった場合は以下のURLを参考にしてください。(https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/corretto/latest/corretto-11-ug/windows-7-install.html

ダウンロードしたインストーラを起動し、指示に従ってインストールします。

特に問題がなければデフォルトで問題ありません。

インストールが完了すると指定したファイルパスに「jdk11.0.13_8」というフォルダが作成されているはずです。(インストーラのダウンロード時期によってはフォルダ名が変わることがあります。)

次に環境変数の編集を行います。

Windowsのスタートボタンの横にある検索バーに「環境変数」と入力し「環境変数を編集」をクリックし、「環境変数」を選択します。

「環境変数」のウィンドウが表示されたら、「ユーザー環境変数」の「新規」ボタンを押します。

「新しいユーザー変数」のウィンドウが表示されるので、「変数名」にJAVA_HOMEと入力し、「変数値」にjdk11.0.13_8のパスをコピーペーストし、OKボタンをクリックしてください。

「ユーザー環境変数」に「JAVA_HOME」が追加されているのを確認できましたら、次に「システム環境変数」の「Path」を選択し、編集していきます。

「環境変数名の編集」のウィンドウが表示されます。右上の「新規」ボタンをクリックし%JAVA_HOME%¥binと入力し「OK」ボタンを押下してください。

これでCorrettoのインストールが完了です。

コマンドプロンプトでjava -versionで実行して以下のように表示されていれば問題ありません。

表示されない場合は再起動して環境設定を反映してください。

openjdk version "11.0.13" 2021-10-19 LTS

OpenJDK Runtime Environment Corretto-11.0.13.8.1 (build 11.0.13+8-LTS)

OpenJDK 64-Bit Server VM Corretto-11.0.13.8.1 (build 11.0.13+8-LTS, mixed mode)

インストール編(PostgreSQL)

Correttoのインストールが完了後、PostgreSQLのインストールを実施します。

PostgreSQLは日本PostgreSQLユーザー会(https://www.postgresql.jp/)のページよりダウンロードします。

ダウンロードタブを選択後、WindowsのURLをクリックします。

指定バージョンはありませんが、beta版がある場合は、1つ前の安定版をダウンロードすることを推奨します。今回は14.1をダウンロードします。(ブラウザによってはダウンロード出来ない場合があるためその場合は違うブラウザに変更をお願いします。)

ここでもCorretto同様、インストールする端末のビットバージョンに合わせるように注意してください。画面押下後、しばらくするとダウンロードが開始されます。

ダウンロードしたインストーラを起動します。

まず、始めにMicrosoft Visual C++ 2013 再頒布可能パッケージがインストールされていない場合はインストールが開始されます。

完了後、Setupが立ち上がります。

インストール先はご自身で必要に応じて変更してください。

Installation Directoryはソフトウェアが配置されるフォルダとなります。

選択後、Next>を選択します。

インストールするコンポーネントを選択します。今回はすべてチェックしたままでNextをクリックします。

DataDirectoryが保存されているデータの配置先となります。通常、ディスク容量を使うのはこのDataDirecotryになるのが一般的です。その為、Installation DirectoryはCドライブに、DataDirectoryはDドライブ(空き容量が多いドライブ)とする場合もあります。

今回は、そこまで大きなデータは保存しないため、デフォルトの設定のまま、Cドライブにします。

選択後、Next>をクリックします。

続いてPasswordとなります。PostgreSQLはインストール時に「postgres」という名前のデータベースを管理するユーザーが作成されますが、そのユーザーのパスワードを設定します。ご自身で任意のパスワードを入力してください。Yellowfinのインストール時やデータを登録する時にパスワード入力が必要となりますので設定したパスワードは記録しておくようにお願いいたします。

今回は便宜的に「postgres」というパスワード(ユーザー名と同じ)に設定します。

2度入力した後、Next>を選択します。

続いて、データベースに接続するためのポート番号を設定します。こちらも任意のポートに変更することができますが、今回は標準の設定のままとします。ポート番号を変える方はパスワードと同様に記録するようお願いいたします。

確認後、Next>を選択します。

続いて、ロケールの設定となります。このロケールを誤ってしまうと、データベースの内部で管理している時間が意図しない設定となるため、「Japanese,Japan」を選択してください。

選択後、Next>を選択します。

インストールの準備が出来た(設定が完了)ことを確認してNext>を選択します。

インストールが始まるのでしばらく待ちます。

インストール完了の画面でStack Builderのインストールを行うかの選択肢がありますが、本ブログでは利用しないため、チェックを外してFinishを選択します。

インストール編 Yellowfin

Corretto、PostgreSQLのインストールが完了したので、Yellowfinのインストールに進みたいと思います。事前に準備したBIツールのインストーラ「yellowfin-YYYYMMDD-full.exe」を立ち上げます。

Yellowfinのインストールバージョン(YYYYMMDD)は、定期的に更新されるため、画像よりお手元にあるインストーラの方が新しいバージョンになっていることがあります。

インストーラの初回起動時はCorrettoのアクセスに関するセキュリティ警告が出る場合あります。発生した場合、アクセスを許可する選択をします。

インストーラ起動時は、日本語を選択し、Nextを押下します。

機能スペックの説明は、次へを押下します。

ライセンス規約を確認後、同意しますにチェックを入れて次へを押下します。

インストールするパッケージは、「チュートリアルデータベース」を選択し、次へを押下します。

チュートリアルデータベースは、Yellowfinのサンプルデータを含んだレポートがセットでインストールされます。Audit Contentはレポート参照回数などが確認できる監査向けのレポートがインストールされます。どちらもインストール後、削除することも可能です。

事前に入手したライセンスファイルの場所を選択し、次へを選択します。

※ライセンスファイルはインストーラと一緒に送付されています。

Webサーバポートは基本デフォルトで指定されてる「8080」とし、Windowsサービスとしてインストールするにチェックを入れて次へを選択します。

今回は今回はインストール先のPCが別のサービスで8080を利用しているため、任意のポート「8008」を使用しています。

アプリケーションメモリは最低1024MB以上で指定してください。

今回は2048MBにしたいと思います。

Yellowfinは設定情報など、全ての情報をデータベース上に記録します。今回は事前にインストールしたPostgreSQLに登録するため、Yellowfinをインストールするデータベースの種類を「PostgreSQL」を選び、次へを選択します。

データベースサーバー情報は、下記の通り入力します。データベースサーバホストは「localhost」、PostgreSQLをインストール時にポート番号を変更している場合、データベースサーバ情報のポート番号を設定したポート番号にしてください。

Yellowfinをインストールするデータベースとユーザーを新規に登録するため、データベース名は「yellowfin」、データベースユーザーの新規ユーザー作成をチェック後、ユーザー名を「yf_user」、任意のパスワードを設定します。ここでは便宜的に「yf_user」をパスワードとして入力します。

DBAユーザーは、PostgreSQLをインストール時に設定したpostgresユーザーのパスワードを設定してください。上記の設定でインストールしている場合は「postgres」となります。

それぞれ入力後、次へを選択します。

接続テストの確認ダイアログがでますので接続テストを実施しましょう。

インストールパスを入力します。初期値のままでも問題無いですが、フォルダ名にバージョン番号が付与されるため、バージョンアップを続けると、フォルダのバージョン番号とアップデートしたバージョン番号がずれてしまうため、バージョン番号を消したフォルダにすることを推奨いたします。

(例:Yellowfin 7.2というフォルダにアップデートを重ねるとYellowfin7.3がインストールされた状態になる)

インストール先のPCが暗号化ツールを導入しているため、今回はProgram Filesにインストールしたいと思います。

インストールパスを選択後、次へを選択します。ディレクトリ作成確認ダイアログでパスが正しいことを確認し、OKを選択します。

インストールが開始されます。

ショートカットを作成するプログラムグループの選択は、現在のユーザーでショートカット名を「Yellowfin」に書き換えて次へを選択します。

入力完了後、インストールが成功しました。の画面の表示を確認します。後ほど使うため、完了は選択しないようにしてください。

Yellowfinのサービスを起動しないとアクセスできないため、エクスプローラーからC:\Program Files\Yellowfin\appserver\bin\startup.batを起動します。

ショートカットをデスクトップなどに作成しておくと便利です。

インストーラーの完了画面に戻り、指定のリンクを選択してください。

画像ではhttp://localhost:8008/ですが、デフォルトでインストールした場合は8080となります。

Yellowfinのログイン画面が立ち上がったことを確認します。

ユーザー名に「admin@yellowfin.com.au」パスワードに「test」と入力してログインを選択します。

デモ用のライセンスであることの表示がされた場合は、中央にある「Click Here To Continue」を選択します。

下記の様な画面が表示されればインストール完了です。

無事インストールができましたら、https://support.yellowfin.co.jp/hc/ja/articles/360001025528-Yellowfinを参考に初期設定を行いましょう。

著者プロフィール
浜 真吾(はま しんご)
浜 真吾(はま しんご)

NTTテクノクロス株式会社
カスタマーエクスペリエンス事業部