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リビングラボを立ち上げてみた!~「ともに育むサービスラボ」とは?~

当社こころを動かすICTデザイン室が提供している主要サービスのひとつ、リビングラボ「ともに育むサービスラボ」を2回にわたってお伝えします。第1回は「リビングラボを立ち上げてみた!~「ともに育むサービスラボ」とは?~」です。

おはようございます。こんにちは。こんばんは。

 

HCD-Net認定 人間中心設計スペシャリスト 井山貴弘です。

 

前回まで4回に渡り、当社こころを動かすICTデザイン室の大野健彦さんに「『技能継承』の取り組み」について伺ってまいりました。

 

今回から2回に渡って、同デザイン室の濱口菜々さんを中心に運営されているリビングラボ「ともに育むサービスラボ」を、濱口さんからいただいた情報をもとに紹介していきたいと思います。

 

 

リビングラボを立ち上げてみた!~「ともに育むサービスラボ」とは?~

 

ところで、こころを動かすICTデザイン室とは一体どのような組織なのでしょうか?

 

過去11回の連載で名称だけが独り歩きしておりましたので、まず組織の紹介を行い、それからリビングラボの紹介、そして「ともに育むサービスラボ」の紹介と、順に進めていきたいと思います。

 

「こころを動かすICTデザイン室」とは?

 

こころを動かすICTデザイン室(以下、我々)は、企業の皆様が生み出すICTサービスが、人々のこころを動かすサービスとなるよう、デザインのお手伝いをしています。

 

我々が最も重視しているのは、ユーザーの視点です。

 

サービスを利用する人が「こんなサービス使いたい!使い続けたい!」とわくわくするような、さらにはサービスを提供する人もつくりながらわくわくするような、そんな「こころを動かす」ICTサービスを一緒につくっていきたいと考えています。

 

「こころを動かす」サービスを実現するプロセスは、調査→分析→デザイン→評価を繰り返していくことです。

 

こころを動かすプロセス

 

サービス創出&改善における課題

 

我々が課題意識として持ち続けていたのが、企業とユーザーとの距離です。

 

企業とユーザーとの距離

 

ユーザーを強く意識できず、企業の想いだけで開発が進む例は少なくないと思います。

 

ユーザーが使いたいと思うような製品・サービスにならないことは、企業にとっても、ユーザーにとっても、我々にとっても、不幸なことでした。

 

そんな中、我々に転機が訪れました。それが北欧のリビングラボとの出会いでした。

 

 

北欧のリビングラボとは?

 

リボングラボとはどのような取り組みかと言いますと...

 

  • ユーザーや企業を含むステークホルダーが一堂に会し、共創(co-design)する

    共創=参加者が、それぞれの得意分野を活かし、協力してサービスの企画・開発に取り組むこと

  • 企業や組織の中ではなく人々が暮らす街や家屋など、実際の利用環境を強く意識してデザイン&初期段階から長期的に反復し続ける

 

北欧のリビングラボ

 

北欧ではリビングラボを運営し、ユーザーと企業、デザイナーが身近な場所に集まって共創を行うことで、人々に使われ続ける優れたサービスを生み出されています!

 

そのような北欧の取り組みを知り、我々も、2017年5月リビングラボ「ともに育むサービスラボ」を立ち上げました!

 

はぐラボロゴ

 

リビングラボ「ともに育むサービスラボ(はぐラボ)」とは?

 

はぐラボでは、生活者と企業/行政が共創するための取り組みを行っています。

  • 生活者・企業/行政・デザイナーが対話を重ねながら、サービスを一緒に創りあげる場をつくる

  • 対話の中で生活者の「生の声」を引き出し、サービスづくりに活かす

 

はぐラボ取り組み

 

生活者(現在は子育てママパパをメインの対象としている)、企業・行政(製品・サービスを創る人、提供する人)、デザイナー(当社)、それぞれの得意分野を活かし「生活者に役立つ、楽しくさせるサービス・製品を創出する!」ことを目標としています。

 

 

「ともに育むサービスラボ(はぐラボ)」活動概要&実施内容

 

はぐラボでは、企業/行政/大学からテーマを募り、生活者(子育てママパパ)と対話します。

 

月1回定期開催。出た意見やアイデアは自由に使える、オープンな会です。

 

自己紹介

 

まずは、みんなで輪になって自己紹介をします。生活者(子育てママパパ)、企業・行政(製品・サービスを創る人、提供する人)、デザイナー(当社)、みんなが対等な立場で参加し、交流できる場!であることを確かめ合います。

 

自己紹介

 

 

知恵・運動の時間

 

子育て生活に役立つ様々な情報を参加者みんなで共有します。毎回新鮮な話題を提供できるよう日々情報収集に努めています。

 

知恵・運動の時間

 

活動例

  • 子どもの心と言葉の発達についてのお話

  • 生活に役立つ「香り」のお話

  • ロボット/宇宙研究最前線

  • みんなでストレッチ!

 

対話の時間

 

企業の知りたいテーマに沿って、ママパパが日頃感じている要望や悩みを話したり、解決するアイデアを考えたりします。

 

対話の時間

 

活動例

  • 新サービスの着想を得るため、生活や子育ての悩みを赤裸々に語ってもらう

  • 新サービスのアイデアを、子育てママパパと一緒に考える

  • 製品を触ってもらい/持ち帰ってもらい、改善点の意見をもらう

 

 

このように知恵・運動の時間と対話の時間を設けて、参加者全員が充実感を持ち帰っていただけるイベントにすることを心がけています。

 

「ともに育むサービスラボ(はぐラボ)」これまでの活動

 

2017年5月立ち上げ以降、市民、企業、大学、市役所職員、NPOなど、多様なメンバーが参加し、多くの活動を行いました。

 

主な活動

 

主な活動

    • NECと共同で新規サービス創出(2018年5月~10月)、NECの展示会に出展

    • 複数の企業のサービス開発に活用(NTTドコモ、NTTコムウェア、コンビ、DADWAYなど)

    • 「子育てしやすい街」に対するニーズを抽出、横浜市へフィードバック

    • 大学生の卒業論文、NTT研究所の研究テーマとして活用

    • シニア世代の対話の場と、連携企画の実施

 

主な活動は上記のとおりですが、次回は具体的にどのようにサービスは検討されるのか?という事例を紹介したいと思います。加えて約2年はぐラボで多くの共創プロジェクトに取り組んできて感じた、これまでのコンサルにはない新たな可能性について、お伝えしたいと思います。

最後に次回予告的な意味も含めて、はぐラボの取り組み動画をぜひご覧ください。

 

 

リビングラボ「ともに育むサービスラボ」に興味がある方、質問がある方、そして参加したい方は、以下バナーの遷移先にあるお問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。

こころを動かすICTデザインラボバナー

 

※会社名、製品名などの固有名詞は、一般に該当する会社もしくは組織の商標または登録商標です。

連載シリーズ
(366)日のUXデザイン
著者プロフィール
井山 貴弘
井山 貴弘
2001年入社時より、Webシステムを中心にユーザ向け画面のデザインを担当。 2015年秋よりUXデザイン推進担当として、社内外にUXデザインを広める役割を担う。 2017年、HCD-Net認定人間中心設計スペシャリスト資格取得。 結婚披露宴のお色直しで新婦と共に「ふたりの愛ランド」を歌いながら登場するなど、面白く楽しませることが好き。