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そのデータ、判断材料として活かせていますか?見えていなかった課題が見えてくる、GISとは

蓄積されたデータから課題発見や優先順位の判断、業務改善へとつなげるGISの価値と活用のポイントについて解説します。

データは増えているのに、判断に活かしきれない理由

顧客情報、販売実績、設備の点検記録、問い合わせ履歴など、企業や自治体には日々膨大なデータが蓄積されています。しかし、データをいくら集めても、そこから売上向上や業務改善などの施策に結び付けることができなければ、十分に活用できているとはいえません。

実際の業務では、

  • ●どこに課題があるのか
  • ●どの対象から優先的に対応すべきなのか
  • ●関係者間で同じ認識を持てているのか

といった判断に迷う場面があります。

つまり、多くの組織で課題となっているのは、データ不足そのものではなく、蓄積されたデータを読み解き、優先順位を判断するための視点や方法が十分に整理されていないことです。

こうした課題の背景には、関連するデータが部門やシステムごとに分散しており、相互の関係を把握しにくいことがあります。日々の業務で扱う顧客情報、問い合わせ履歴、設備情報、施設情報など、一見すると別々に管理されて、関連がないように見えているデータにも共通点があります。それは、「どこに関する情報なのか」という位置との関係性です。位置という共通軸でデータを整理すると、それぞれのデータの関係性が見えやすくなります。こうした考え方を業務に活用する仕組みがGISGeographic Information System:地理空間情報システム)です。

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位置に関する情報を軸にデータを可視化・分析するGIS

GISは、地図上にさまざまなデータを重ね合わせ、空間的な分布や距離、周辺環境との関係性を可視化・分析する仕組みです。数値や表だけでは把握しにくい地域差や偏り、影響範囲を地図上に示すことで直感的に捉えやすくなる点が特徴です。

GISを活用すると、下記のような分析が可能になります。

  • ●設備点検の記録を地図上に表示させることで、故障や老朽化が特定地域に偏っていないか、まとめて対応すべき範囲はどこかを整理できる
  • ●地図上に避難所や浸水想定区域、通行止め道路、高齢者施設などを重ねることで、災害時に避難誘導や支援物資の輸送で優先すべき場所を検討できる
  • ●店舗情報や商圏データを地図上で可視化することで、人口構成や競合状況、既存店舗との位置関係を把握し、有望エリアの発見や出店候補地の比較検討に役立てることができる

またGISは、業務上の課題を把握し、関係者と共有し、施策の効果を継続的に確認するための基盤としても活用できます。ここでは、GISが意思決定を支える代表的な価値を3つ紹介します。

1. 課題の可視化―――見えにくい課題を地図上で捉える

複数の施設を管理する部門で、利用者からの問い合わせが増えているケースを考えてみます。一覧表では「問い合わせ件数が多い」という事実は確認できても、それが特定地域に集中しているのか、周辺環境や利用状況と関係しているのかまでは見えにくいものです。

GISで施設の位置情報に問い合わせ履歴や利用者数、交通網などのデータを重ね合わせることで、問い合わせが集中しているエリアや影響範囲を把握しやすくなります。その結果、どの地域に人員を重点配置すべきか、どの施設の設備更新を優先すべきかといった判断がしやすくなり、限られたリソースを効果的に配分するための意思決定を支援します。

2. 関係者間の共有―――部門を超えた共通認識をつくる

業務課題を議論する場では、関係者によって見ているデータや重視する観点が異なります。営業部門は顧客情報を、管理部門はコストを、現場部門は作業負荷を重視するかもしれません。それぞれが異なる資料を持ち寄ると、議論の前提がそろわず、優先順位の合意に時間がかかります。

GISを活用すれば、異なる部門の情報を位置情報という共通の軸で整理することができます。たとえば、営業部門の顧客情報、管理部門のコスト情報、現場部門の作業負荷や対応履歴を地理情報に重ねることで、エリアごとの顧客対応の集中度、作業負荷、コストやリスクの偏りを同じ画面で確認できます。部門ごとに異なる資料を見比べるのではなく、同じ地図をもとに議論できるため、認識のずれを減らし、優先順位や対応方針を共有しやすくなります。

3. 施策効果の検証―――変化を追い、改善につなげる

施策を実行した後も、状況は常に変化します。問い合わせ件数の増減、設備点検結果の追加、売上の変化、人口動態の推移などを地図上で確認することで、対応の効果や新たな課題を把握しやすくなります。GISは、施策の結果を可視化し、次の改善につなげるための判断材料を提供します。

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まず、業務課題を「問い」に変えることから始める

GISを活用するうえで重要なのは、ツールの導入そのものを目的にしないことです。まず「どのような課題を解決したいのか」を明確にすることが重要です。
たとえば、

  • ●保守対応の優先順位を決めたい
  • ●商圏ごとの顧客傾向を把握したい
  • ●災害時の影響範囲を関係者で共有したい

といった問いです。
こうした問いが明確になると、どのデータを組み合わせればよいのか、どのように可視化すればよいのかも見えてきます。
最初から大規模な仕組みを目指す必要はありません。特定の業務やエリアから小さく始め、効果を確認しながら対象範囲を広げていく進め方も現実的です。

GIS活用を支える環境づくり

問いが明確になったら、次に必要なのは、その問いに必要なデータを無理なく扱える環境を整えることです。部門やシステムごとに分かれている情報を必要に応じて組み合わせ、関係者が同じ情報を確認できる状態にしておくことで、GISを業務の中で活用しやすくなります。

こうしたデータ活用を継続的に支える基盤の1つが、地理空間プラットフォーム「ArcGIS®」です。「ArcGIS」は、散在する情報を地理空間情報で結び付け、収集・管理から可視化、空間分析、共有までを一つの環境で実現します。単発の分析で終わらせることなく、データ活用を日常業務に定着させられる点が特長です。

GISを軸に、データを意思決定へつなげる

データ活用に求められているのは、情報を蓄積することではなく、そこから課題を発見し、判断や行動につなげることです。位置という共通軸でデータを捉えることで、これまで見えなかった課題や傾向、データ同士の関係性が見えてきます。データを日々の意思決定や業務改善に活かせる状態をつくること。その実現を支える手段の1つとして、GISは今後ますます重要な役割を担っていくでしょう。

まずは、自社で蓄積されているデータを「位置」という視点から見直してみてはいかがでしょうか。

NTTテクノクロスでは、GISを活用したデータ分析や業務の高度化を支援する「ArcGIS」の導入や活用を支援するサービスを提供しています。蓄積されたデータを意思決定や業務改善に活かしたいとお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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※ArcGISは米国Esri社の登録商標または商標です。
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