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ドローンパイロット育成キャンプinYRP参加レポート

第9回目となります今回は、その取り組みの中で、「ドローンパイロット育成キャンプ in YRP」という研修に参加したレポートを紹介させていただきたいと思います。

こんにちは。NTTソフトウェアの安井です。

しばらくブログが更新できておりませんでしたが、ドローン制御を行うためには、重要なスキルである、ドローンの操縦スキル、を身につけるべく、日々取り組んでおりました。第9回目となります今回は、その取り組みの中で、「ドローンパイロット育成キャンプ in YRP」という研修に参加したレポートを紹介させていただきたいと思います。

研修の概要としましては、横須賀テレコムリサーチの方より、ご紹介をいただいた研修となっており、ドローンに関する基礎知識から、レース用のドローンを利用したドローンの組み立てからフライト訓練までを行い、本格的にドローンパイロットを目指す研修となっております。

講師は、D-ACADEMY の依田健一先生、補助講師として堂城川さんをはじめとするDCY(Drone Creation Yokosuka)の皆様に担当いただきました。

ドローンを知る

まずは、ドローンについての基礎知識から、法規やマナーといった講習を受けます。

第1回の記事にもある内容が紹介され、ある程度は理解していたのですが、より多くの知識を得ることができました。

  • ドローン専用の周波数帯がもうすぐ規定される。

 海外では専用の周波数帯を規定している国もあり、日本国内でも、電波法の改定により規定されることが決定している。利用には無線の免許が必要となってくる。

  • 土木事業へのドローン適用が進んでいる。

 こちらもi-Constructionという国の取り組みの中で、将来は測量を100%ドローンで行うことが決定している。

  • リポバッテリーは取り扱いに厳重な注意が必要。

 ドローンに利用されているリポバッテリーは、非常に危険であり、少し穴があいてしまっただけで、爆発や大火災が発生します。ドローンの落下などにより、バッテリーが障害物に当たってしまい傷が付いてしまうと、大変危険な状態になります。また、保管においても、充電の状態よってすぐに劣化してしまうことがあります。満充電のまま保管すると、劣化してしまうため、30% - 60% の状態で保管することが必要です。


 リポバッテリーについては、これまでは、満充電のまま保管していたときがあったのですが、研修後は 30% 程度での保管を心がけております。

ドローンの組み立て&セッティング

続いて、ドローンを実際に組み立てて、セッティングをしていきます。利用したドローンは、「E-TURBINE 250 FPV」という機体になります。プロポは、「フタバ社 T6K」という操縦機になります。

プロポには、モードと呼ばれるものがあり、基本的に2つのモードがあります。

Mode1、Mode2 と呼ばれています。

モード 左スティック 右スティック 標準 備考
Mode1 前進後進
左右旋回
上昇下降
左右移動
日本標準 日本製のラジコンなど
Mode2 上昇下降
左右旋回
前進後進
左右移動
世界標準 海外製のドローンなど


ROS制御で利用しているParrot社のドローンは、もちろんデフォルトはMode2 ですが、Mode1 への変更もできるようです。

産業用ドローンとして、国産のドローンを利用して事業を展開していく場合は、Mode1 を、といったように、自分に合ったモードを選択していく形になると思います。

研修の方では、Mode1 の設定で、ドローンの設定を進めていきました。

機体へのプロポ受信機の設定など、各種設定が完了すると、「OpenPilot」というソフトウェアを利用して、プロポのファーム更新から、機体との接続設定を行っていきます。

すべての設定が完了すると、ついに、レース用ドローンの飛行準備が完了です。

飛行訓練

ついに、飛行訓練ですが、ここで、ドローン操縦の本当の難しさを知ることになります。今回のレース用のドローンは、GPSやセンサー機能が搭載されておらず、プロポ操作のみでドローンの機体を操作するため、少しの操作ミスでドローンはいずこへと飛んでいってしいます。

これは、講師の依田先生がその場で停止するホバリングの操作をしているのですが、これが非常に難しく、ころころ転がるビー玉を、手に持った板の上で停止させておくのと同じぐらい難しいです。

ということで、まずは、少し浮かせるところからスタートして、前進後進左右移動の操作を練習。当日はあいにくの天候で、屋外での飛行訓練ができず、この辺でタイムオーバーとなってしまいました。

まとめ

なぜ操縦スキルが必要なのか。

例えば、ビルの隙間や障害物のある場所でGPS制御が効かなくなった場合、操縦スキルがあれば、安全にドローンの飛行制御を行うことができます。

これからドローンの活用が期待される中、緊急時でも事故がなく、安全にサービスを提供するためにも、操縦スキルは重要なスキルになってきます。

なかなか、このような研修を受講する機会は少ないかと思いますが、機会があれば是非受けていただきたい貴重な研修内容となっておりました。

おまけ

前々回の強化バッテリーについて、飛行時間を測定してみました。

こちらのバッテリーになります。

結果は、

バッテリー 容量 飛行時間 備考
通常バッテリー 1600mAh 7分34秒 安定した飛行
強化バッテリー 2500mAh 12分17秒 少し不安定な飛行

となり、容量が約1.56倍、飛行時間が約1.6倍という結果に。

通常バッテリーはよく使っているため、少し劣化している可能性があり、強化バッテリーは重さによる少し不安定な飛行が気になるところではりますが、強化バッテリーは非常に優秀であることがわかりました。

といったところで、今回は、研修を通じてドローンの操縦スキルについて、ご紹介しました。

次回もご購読いただけると幸いです。

著者プロフィール
安井 政人
安井 政人
新しい技術や、スキルの習得を好み、幅広い分野に柔軟に対応できるオールマイティなシステムエンジニア。 最近ではドローンやロボットの技術に注目し、業務を通じてNTTテクノクロスのドローン先駆者になるべく、絶賛奮闘中。 プライベートでは三姉妹のパパ。家の中は男一人で少し肩身が狭いですが、逆境にも負けず子育ても頑張っています!!