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国際ドローン展2015参加レポート

私は会社では、ドローンを中心としたロボット系のミドルウェアについて、検証作業や技術支援などを主に実施しています。その他、AndroidやiOSアプリ開発や、社内・社外向けのAndroid研修の講師もやらせていただいております。ドローンについては、最近関わりはじめたところではあるのですが、まずは、展示会に参加したレポートをご紹介していきたいと思います。

皆様、はじめまして。NTTソフトウェア株式会社の安井 政人と申します。私が目指すのは、いわゆる何でも屋さんです。技術の進歩は非常に早いため、どんな技術にでも対応でき、新しい技術も考慮した最適な設計・開発を行えるシステムエンジニアになるべく、毎日奮闘中であります。私がここ2~3年で触れて来た技術等を挙げていくと、Android、iOS、HTML5、ROS、RTM、AllJoyn、ドローン!!!!!ついに、ドローンまで手を出してしまいました。

私がドローンに初めて触れたのは、現在のPJに関わることになった、約半年程前のことでした。初めてドローンを飛ばしたときは、「おー」と歓声をあげてしまいました。自由に空を飛び、映像も録画できてしまうドローンに、無限の可能性を感じると共に、自由すぎる所以による規制により、この技術の進歩を止められてはいけないと感じました。

日本政府も、厳しい規制にはせず、新しい法整備の必要性を掲げて動いているという報道もあり、良い方向に進んで行ければと感じております。

ということで、ドローンに関する情報や、関連する技術動向などについて、毎回少しずつ取り上げていきます。

さて、初回は、少し前になりますが今年の5月に参加した、第1回となる「国際ドローン展 2015」のレポートをご紹介したいと思います。

はじめに

私は会社では、ドローンを中心としたロボット系のミドルウェアについて、検証作業や技術支援などを主に実施しています。その他、AndroidやiOSアプリ開発や、社内・社外向けのAndroid研修の講師もやらせていただいております。ドローンについては、最近関わりはじめたところではあるのですが、まずは、展示会に参加したレポートをご紹介していきたいと思います。

ドローンの歴史

ドローンは、軍事目的として開発されたことで知られていますが、元々はハリウッドの俳優が遊びで無人飛行機を作って遊んでいたことが始まりだそうです。そのアイデアを軍事目的に利用するようになり、その後、フランスのParrot社等がドローンビジネスを展開しはじめ、現在のGoogleやAmazonといった企業が研究開発を実施することに至っております。

また、ドローンの名前の由来ですが、諸説ありますが、イギリスの軍事目的として開発された標的機が、クイーンビー(QueenBee = 女王蜂)という名前がつけられており、標的機を真似してアメリカも軍事目的で標的機を作るようになった際に、イギリス軍に敬意を表して、ドローン(Drone = 雄蜂)という名前が付けられたそうです。

ドローンの課題

各国の研究・開発により、ドローンは進歩し続けてはいますが、いくつか代表的な課題が存在します。展示会参加を通じて確認できた課題を以下に整理します。

課題 内容
飛行時間 個体差もあるが平均30分程度
通信規格 WiFi、Blutoothが基本であるため、混線に弱い
緊急時の対策 落下のリスク
衝突回避、故障時の対応が難しい
GPSの利用 精度が低い
屋内利用不可
自動操作 飛行途中でのルート変更が困難
法制度 法制度が確立していない

これらの課題により、ドローンの制御が不能となり、予期しない場所へ落下してしまうといったことが発生します。落下場所によっては、最近ニュースでもとりあげられている事件が起こってしまうことになります。

やはり、いかに安全に自動操作を実現させてあげるかが課題であると考え、出展者の方などへヒアリングを行いました。

基本的にドローンは、ルート設定を行うと、そのルートでの飛行にしか対応していないため、ルート内に障害物などが存在した場合は、落下の危険性が生じてしまいます。

ドローン落下の危険性

更に、地点登録をした場所からではないと、ルートの変更ができないとのことがわかりました。到着地点を複数登録し、途中でルート変更する方式を提案したところ、それは可能とのことでした。

ドローンの到着設定

ただ、障害物をリアルタイムに検知して回避するまでには至らないため、制御方式を検討する必要があると感じました。

また、衝突回避については、センサによる回避が搭載されているドローンもあるようですが、精度については、まだまだ課題があるようです。

安全な飛行を実現することが、法制度へも影響してくると考えられるため、これらの課題を解決できる制御方式を、今後検討していく必要があると思っています。

おわりに

今回参加した国際ドローン展について、事前登録を開催1ヶ月前に行ったのですが、ドローンに関する主要セミナーの申し込みは、全セミナー満席の状態により、すでに申し込みができない状態でした。ドローンがいかに注目されているかが、伺えます。

次回以降は、ドローンをリアルタイムに制御できる可能性を秘めた「ROS」や、ドローンを制御するためのSDKの利用、ドローンとROSの連携といったところを、ご紹介していきます。

著者プロフィール
安井 政人
安井 政人
新しい技術や、スキルの習得を好み、幅広い分野に柔軟に対応できるオールマイティなシステムエンジニア。 最近ではドローンやロボットの技術に注目し、業務を通じてNTTテクノクロスのドローン先駆者になるべく、絶賛奮闘中。 プライベートでは三姉妹のパパ。家の中は男一人で少し肩身が狭いですが、逆境にも負けず子育ても頑張っています!!