トレンドウオッチvol.2「全社IT基盤更改」
ここ数年で急激に増えてきているITトレンド、全社IT基盤更改。企業の新サービスや業務に関する新しい仕組みは、報道や広告などで紹介される場も多く、またお客様が直接利用されるなどで目に触れることが多いのですが、IT基盤やシステム統合といったキーワードではなかなか表舞台に出てこないことが多いようです。そんな中、ここ数年でお客様のご要望が急激に増えてきているITトレンド、「全社IT基盤更改」についてご紹介いたします。
ソリューションコラム
- 2011年05月10日公開
1.より複雑化している企業のIT基盤
ここ数年で急激に増えてきているITトレンド、全社IT基盤更改。
企業のIT基盤はどうなっているのでしょうか。
多くの企業では従来ホストコンピュータに売上管理、在庫管理、人事給与や会計管理などの各種業務システムを構築して運用してきました。ダウンサイジングやオープン化といった技術革新と同時にホストの老朽化や保守費用の増大、改修スキルを持つベンダーの減少などの問題も重なり、リプレースやマイグレーションを実施する企業が増えてきています。
ホストコンピュータを中心として構築されていたIT基盤は明確でしたが、最近は旧ホストが一部オープン化され、サーバ数もかえって増えたり、DBなども分散し、アーキテクチャも様々なものが混在した状況が実状となってきています。
また、SOX法や個人情報保護法などのコンプライアンス対応に加え、グローバル化や新サービス・新業務展開への対応、M&Aや組織変更・移転なども企業のIT基盤をより複雑化していることに拍車をかけています。
このため、保守、運用に関する費用(稼動・時間)なども増加の一途を辿っています。また、数が増え、複雑化することで今までに予期していない障害を発生させるリスクも増大しています
このように企業のIT基盤のリスクは増大し、コストも増えているなど、抜本的な対策にあたり全社IT基盤更改を実施される企業が増えてきています。
しかし、その実体は以下のような課題があり、なかなか進まないというお客様の声もよく耳にいたします。
- 全社横通しの更改になると、既存の組織や担当でイニシアチブを取ることが困難である
- あるべき姿(理想)に対してどのように対応していくべきか、実現レベルとしてどのレベルにとどめて落とすべきか
- あるべき姿(理想)を追求してしまい、計画段階で収集がつかなくなってしまう
2.立場によるシステムへの関わり
経営層の視点ではROIを中心にIT投資と効果を見ており、業務の現場では、現場の業務効率が向上することを最優先とし、情報システム部門は、既存システムに障害が起こらないように保守運用をするなど立場による違いがあるようです。
つまり、IT基盤更改は本来、企業全体を見渡す経営層でしか進めづらい内容ですが、このように立場によって全く違うITへの期待や扱い方が、全社横断的な新たなビジネスリスクに対応しづらい原因になっています。

3.IT基盤更改チェックポイント
計画、構築、運用の工程に分けて考えましょう。 まず、計画段階ですが、この段階では以下のようなチェックポイントがあります。
- IT基盤構築をコストコントロールの手段として考えていますか
- IT基盤構築の対象範囲(場所や時間)が明確になっていますか
構築では、
業務AP担当でない方が推進していますか? | ![]() |
統合の名の下に業務APに負担を与えていませんか? (APカスタマイズと基盤側のバランス) |
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情報(マスタ、トランザクション)の整備をしていますか | ![]() |
運用では、
お客様がコントロールされる体制になっていますか? | ![]() |
運用の情報が計画、コストにフィードバックされていますか? | ![]() |
が1つでもあれば、 お気軽にご相談ください。
- ★お客様ご自身で運用・保守をコントロールできるように構築
- ★重要業務に絞りビジネススピードに合うスピードで計画を実施。
(1ヶ月~4ヶ月) - ★豊富な経験と実績に基づいた、フレームワークを提供
- ★将来を見据えた全社IT基盤の構築・更改をご提供
