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はじめてでもできるBI分析~地図とグラフ~(Yellowfin)

今回は、BIツールの一つであるYellowfinを用いた地図を使った分析方法について説明します。

はじめてでもできるBI分析~地図とグラフ~(Yellowfin)こんにちは。Yellowfin担当です。

今回は、BIツールの一つであるYellowfin使って地図とグラフを組み合わせでデータを可視化する分析方法をご紹介します。

地図とグラフの組み合わせでデータを可視化

はじめに: 

Yellowfinではデータを可視化するためにグラフが50種類以上用意され、その中には地図を用いたグラフも含まれています。統計によると80%を超えるデータは何らかの位置情報を有しているといわれ、Yellowfinでは地図を用いて様々な表現でデータを可視化することができます。

参考:マップ選択イメージ 出典:Yellowfin

今回は、実際に地図を用いたグラフの例として、店舗ごとの売上情報を地図上に展開して、店舗ごとの売上情報が一目でわかるグラフを作成します。 まだYellowfinをインストールしていない方は、ビジネスインテリジェンス【番外編1】インストールをご覧ください。

分析するデータは、以下のような売上情報です。店舗は5店舗、商品コードは8種類あり、地図用緯度経度は店舗ごとに異なっています。

店舗名 商品コード 売上日 売上金額 地図用緯度経度
店舗A 1001 2015/4/1 340 point(35.62844 139.774353)
店舗B 1001 2015/4/1 340 point(35.664499 139.711255)
店舗B 1001 2015/4/1 340 point(35.664499 139.711255)
店舗C 1001 2015/4/1 340 point(35.685176 139.710052)
店舗D 1001 2015/4/1 340 point(35.665065 139.75661)
店舗E 1001 2015/4/1 340 point(35.568136 139.553532)
以降続く、トータル35万件

ステップ1:データ登録

まず、分析を行うために、Yellowfinにデータを登録する作業が必要です。データベース周りの環境設定やデータ登録の詳しい方法は【番外編2】PostgreSQLにデータを登録してみようをご覧ください。今回は地図を用いる操作を中心に説明します。

地図を使用するグラフを作成する場合、以下のような位置情報を示すデータが必要です。今回は、各店舗の位置を地図上に表示します。

括弧内の数字は緯度と経度を表しています。この数字はGoogleマップ(https://www.google.co.jp/maps/?hl=ja)サイトより取得できます。

例えばこのサイトで東京タワーを調べる場合、目的の場所を右クリックし[この場所について] を選択すると以下のような画面が表示されます。

赤枠の中の数字がpoint()内に入る数字となります。この情報に従って各店舗の位置情報を取得しYellowfinに入力することでデータを登録する作業は完了です。

ステップ2:ビューの作成

次に、登録したデータを用いてビューを作成する方法についてご説明します。

Yellowfinへのログイン方法を含めた基本的なビューの作成方法は【第一回】事前準備編をご覧ください。今回は地図を用いる操作を中心に説明します。

まず、通常のビューを作成と同じ手順でビューを作成します。作成後に、ビューの準備画面に移ると以下の画面が表示されます。

赤枠の部分を見ると、緯度経度がpoint(○○)と表示されておりますが、このままでは単なるテキストデータとして扱われてしまい、位置情報のデータとして使うことができません。そのため、「コンバーター」という機能を使って、地図用のデータに変換してあげる必要があります。

準備の画面の横にある地図用緯度経度のボタンを押すと、画面のようなメニューがあらわれます。

画像出典:Yellowfin

赤枠内にある変換を押すと、以下の画面が表示されます。

この中から「WKTジオメトリーコンバーター」を選択します。次にテキストフィールドおよびキャッシュフィールドの設定画面になりますので、テキストフィールドには「緯度/経度」、キャッシュフィールドには「地図用緯度経度」を設定し保存します。

point()と表示されていた項目が<GIS Point>となります。

これで、ビューの設定は完了です。

ステップ3:レポートの作成

次は、実際に地図を用いたグラフを作成していきます。基本的なレポートの作成方法は【第二回】シンプルなレポートを作成してみようをご覧ください。

まずはグラフに使用するデータ項目を選択します。初めに、左側に表示されている「店舗名」をキャンパスにドラッグ&ドロップします。続いて、「売上金額」「地図用緯度経度」を追加します。これでデータの選択は完了です。

次にグラフの作成に移ります。

画面左上の「グラフ」ボタンを選択します。グラフの種類は『GIS Googleマップ』を選択します。

画像出典:Yellowfin

そして、ジオフィールドに「地図用緯度経度」、色に「売上金額」、ツールチップに「店舗名」をドラッグ&ドロップすると、地図を用いたグラフが表示されました。売上金額の大小によって店舗位置を示すバルーンが色づけされているのがご覧いただけます。

また、今回は『GIS Googleマップ』を用いましたが、白地図を用いて『バブルマップ』を作成することもできます。

白地図では見た目は簡素なグラフとなりますが、売上差などを見たい場合にはこちらの方が直感的に把握できるのではないでしょうか。

これでグラフの設定は完了です。最後にデザイン画面で確認を行い、「公開」で保存をして完了となります。

以上が地図とグラフを組み合わせたレポートの作成方法です。ポイントさえ押さえれば、簡単にレポートが作成できることがおわかりいただけたのではないでしょうか?

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著者プロフィール
Yellowfin担当
Yellowfin担当

NTTテクノクロス株式会社
ビジネスソリューション事業部