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石黒博之のお手軽体験!ビジネスインテリジェンス【第二回】シンプルなレポートを作成してみよう

本ブログでは、YellowfinというBIツールを用いて、データを分析するとどんなことが見えるのか、分析は実践することはそんなに難しくはなく、簡単にできるということをお伝えしていきます。

第1回目で事前準備は終わりましたので、本格的にレポート作成に移っていきたいと思います。

はじめに

Yellowfinで表現できるレポートの種類は主に以下の3種類となります。

■カラム集計
集計項目を横に並べて表示する
カラム集計

■ロウ集計
集計項目を縦に並べて表示する
ロウ集計

■クロス集計
集計の軸になる項目を縦、横に配置して、集計項目も一緒に設定する必要が有り、縦と横で交差する所で集計する。
Excelのピポットテーブルに非常に近いイメージ
クロス集計

よく使うのが、カラム集計とクロス集計になりますが、クロス集計を使うと作成できるグラフや関数に制限が出てきます。
レポートを作るとセットでグラフも作成できますが、Yellowfinでは50種類以上の豊富なグラフが用意されておりデータを様々な見せ方で表現することができます。

Yellowfin グラフ

グラフ作成時のポイント

上記の様に沢山のグラフがあると、どれを使って良いか非常に悩んでしまいがちだと思いますが、分析用のグラフは用途に応じてパターンが決まります。
例えば、世論調査の結果などが表示される時には、ほとんどが円グラフで表示されると思います。これは知りたい情報が支持率等、結果を集めた割合(いわゆる構成比)を伝えるのに最も適しているためです。例えば、支持率を知りたいと思った時に結果をそのまま棒グラフで表現するとこのようになります。

棒グラフ

このグラフでAさんは50人、Bさんは5人に支持されていることは分かるかもしれませんが、支持率は計算しないと分かりません。加えて、支持しない人数も表示されているため、必要情報を自ら選別する必要があります。

円グラフ

このように円グラフで表示することでAさんが91%の人から支持されていることが見て分かると思います。

このようにグラフは用途に応じて使い分ける必要がありますがYellowfinでは、グラフのセレクタガイドを公表しており、様々なグラフがどういった目的で使うべきなのかが分かる様になっています。

Yellowfinのグラフ用途

レポートを作成する

それでは、Yellowfinを用いて、レポート作成する流れを見ていきたいと思います。

レポート用データの作成

レポートを作成するには、Yellowfinにログイン後、右上の黄色ボタン(作成ボタン)からメニューを開き、レポートを選択します。

レポート作成1
第1回目で作成したビュー「売上分析ビュー」が表示されるので、選択します。

レポート作成2


ビューを選択するとレポート作成用の画面に遷移します。Yellowfinのレポートは全てこの画面でドラッグ&ドロップの操作でレポート作成ができます。

レポート作成3

それでは、簡単なレポートとして、商品毎の総売上を作成してみます。

左側に表示されている「商品名」をキャンパスにドラック&ドロップします。

レポート作成4すると、その場でデータベースから商品名を取得して表示します。

レポート作成5続いて横に売上金額を追加します。すると商品毎の売上金額が表示されます。
本来30万件の売上データが商品毎に表示されるのですが、Yellowfinは初期が重複するレコードは表示しない設定になるので商品単価が表示されている状態になります。

レポート作成6
取得したいのは、商品毎の売上金額の総売上(合計)になりますので売上金額の右側に表示されている「▼(逆三角)」ボタン→「集約」→「合計」を選択します。

レポート作成7

「合計」を選択すると、売上金額がΣのマークに変わり、名前もSum売上金額に変わり、商品毎の総売上が表示されます。

レポート作成8Sum売上金額では、表記が分かりにくいため、「▼(逆三角)」ボタン→「書式」→「編集」を選択し、

レポート作成9
そのあと、表示欄を「総売上」に変更して×(閉じるボタン)を選択します。
なお、先頭に「\」、最後に「円」を入れたい場合、接頭辞や接尾辞に値を入力すると表示を追加するといった書式に関する設定は全てこの画面上から変更することができます。


レポート作成10

せっかくここまでできたので、総売上が高い順に並び変えてみましょう。この設定も「▼(逆三角)」ボタン→「並べ替え」→「降順」を選択します。

レポート作成11
最終的には、このような表示になりました。
これで、商品毎の総売上が表示されます。


レポート作成12

データの絞り込み

今作成したものは、過去の売上データ全てを集計していますが、期間を絞って集計することがよくあると思います。そういった条件はYellowfinではフィルターという機能で絞ることが出来るようになっており、操作方法も同様にドラック&ドロップで項目を追加するのみです。売上日をフィルターに追加してみましょう。フィルターが追加されると画面右側にロートのアイコンが追加されます。

レポート作成13

ロートボタンを選択すると「フィルター」メニューが出てくるので、カレンダーから特定の日を選んだ後、「適用」ボタンを選択します。

レポート作成14設定した期間が。値として設定されるので、「実行」ボタンを選択します。

レポート作成15

すると総売上が2016/06/01~2016/06/30に絞り込まれます。
このようにデータの絞込もマウス+キーボード操作のみで実施する事ができます。

レポート作成16

こういった集計条件+フィルターの項目を主に利用しながらレポートを作成するのがYellowfinの作成スタイルとなります。
続いて、この結果からグラフ作成に進みたいと思います。

グラフ作成

画面左上の「グラフ」ボタンを選択します。

グラフ作成1グラフ作成画面に移動すると、画面左側の内容が集計対象にしている項目に変わります。

グラフ作成2まずは、グラフの種類を選択するため、おまかせグラフの横にある「▼(逆三角)」ボタン→「グラフの種類を選択」を選択します。

グラフ作成3
右側からグラフ選択メニューが表示されるので、任意のグラフを選択します。今回は、シンプルに縦棒グラフにしたいと思いますので、カラム(列)の1番左側のグラフを選択します。

グラフ作成4

すると、グラフの種類が「縦棒グラフ」になるので、横軸に商品名、縦軸に総売上をドラック&ドロップで入れてみましょう。
その場でグラフが描画されることを確認できます。

グラフ作成5グラフの設定などは、全てこの画面に集約されており、例えばラベルを表示する場合、ラベルボタン→ラベルをオンとするだけです。

グラフ作成6
グラフのラベルが表示されました。

グラフ作成7これでグラフの設定は完了です。最後に表示メニューで確認を行います。

確認

「表示」メニューを選択すると閲覧状態となります。フィルターを設定して、実行してみます。

確認1実行したフィルターに合わせて、グラフと帳票が同時に表示されます。

確認2最後に作成したレポートを保存します。「レポート」メニューから保存を選択して

確認3

レポートの名前と説明、保存先を入力して「保存」ボタンを選択します。


確認4

保存が完了すると閲覧状態となり、メニューが変わります。
保存完了後は、フィルター条件を入力して、実行するだけで結果が出力される状態(閲覧モード)になります。

確認5

まとめ

このようにYellowfinは一度作成して保存したレポートは閲覧状態として条件を入れて使うだけというスタイルになるので、利用者全員が作成出来るようになる必要は無く、『条件を入れて結果を見て利用するだけのユーザ』と『作成も実施するユーザ』で利用者を分けて管理することができます。

以上が、シンプルなレポートを作成するイメージとなります。
次回以降は、Yellowfinの機能を使って様々なスタイルの帳票やグラフを順次作成してみたいと思います。

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この記事は2016年公開の記事のため情報が古い可能性があります。
本記事の更新版(2022年公開)は下記からご覧いただけます。
第2回:BIツールで分析を始めてみよう!~レポート作成編~
https://wwwdev.ntt-tx.co.jp/column/tec/bi_sol/taiken/02/
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第一回】事前準備編 < > 【第三回】クロス集計でレポートを作成してみよう

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著者プロフィール
石黒 博之
石黒 博之

ビジネスソリューション事業部 アシスタントマネージャー

ビッグデータという言葉が流行する前からビッグデータに出会ったことがきっかけでビジネスインテリジェンス(BI)の仕事に携わりました。本BLOGでも登場するYellowfinというBIツールの社内第一人者として社内外にアピールしながら、日々BIの業務に当たっております。2015年度には、東日本旅客鉄道株式会社様の分析基盤を構築いたしました。詳細は、弊社導入事例のページでも紹介しておりますので是非ご覧ください。