技術書典18(技術書イベント)出展報告
今回は、技術書典18(技術書イベント)の出展の様子をお送りします。
神原健一の技術で広がる世界 第21回
- 2025年07月25日公開
はじめに
こんにちは。NTTテクノクロス株式会社で技術エバンジェリストとして活動している神原 健一です。普段は主にモバイル/ウェアラブル/IoT/生成AI関連の開発や技術支援、国内外の講演・執筆、ソフト道場研修講師、サステナビリティ活動(学生向けIT/キャリア教育)などを行なっています。また、より良い文化を作っていくべく、会社で技術や英語などのコミュニティを主催しています。
今回は、2025年6月に出展した『技術書典18』の様子をお伝えします。
技術書典18概要と今回の新刊
技術書典は技術書オンリーイベントで、オンラインおよびオフラインで定期的に開催されています。魅力的な技術書がたくさんあり、いつも楽しみにしています。
オンラインイベントは、 技術書典18公式サイトで、作品が公開されていました。
オフラインイベントは、2025/06/01 (日)に、池袋・サンシャインシティ展示ホールD(文化会館ビル2F) で開催されました。
当社の特徴の1つに、技術を大切にする文化があります。その一環として、技術書や記事を執筆し、社外に向けて発信する活動にも取り組んでいます。今回の技術書典についても社内に募集した後、興味を持った方たちと調整の結果、最終的に以下2冊を新刊としてリリースすることになりました。
1冊目「生成AIではじめるプログラミング体験ガイド」は、生成AIを活用したアプリ開発に関する本です。IOWNデジタルツインプラットフォーム事業部の神原 健一/戸部 雄太郎さん/神長 貴博さん、IOWNデジタルツインサービス事業部の山本 昂輝さんが著者です。電子版は、こちらのリンクから無料で入手いただけます。
2冊目「PostgreSQL×ハンズオンで学ぶSQL100本ノック+α」は、PostgreSQLを題材にSQLを学習し、データベース操作に慣れる事を目指す本です。フューチャーネットワーク事業部の山口 佳輝さんが著者です。電子版は、こちらのリンクから無料で入手いただけます。
これら2冊以外にも当社メンバがこれまでに執筆してきた技術書の電子版も技術書典サイトで公開しております。合わせて、ご覧ください。
また、以前、技術書典向けに本を執筆したことがあるIOWNデジタルツインサービス事業部の井上 美奈さんたちが執筆した書籍「新人エンジニアのためのスタートガイド〜仕事の「困った」を解決する(技術評論社)」の見本誌もブースに置いていました。
当社ブースの様子
サンシャインシティに到着し、受付後、会場の広さとブースの数に圧倒されました。当社メンバーが集合した後、ブース設置に取りかかりました。技術書典の事務局が準備してくださった備品と、当社営業推進部門から借りた展示会グッズ(テーブルクロス/パネル)のおかげで、スムーズに準備できました。ありがとうございました。ブースのBefore/Afterです。
ブース対応の感想
オフライン出展を行うにあたり、一緒にブース対応してくれる仲間を事前に社内で募集しました。自主的に快く数名の社員が立候補してくれ、私を含め計5人(本記事冒頭の写真)で実施しました。ここでは、ブース対応してくれた社員のコメントを紹介します。
神原 健一(IOWNデジタルツインプラットフォーム事業部)
今回は当社の技術書典対応の統括を担当しました。技術書典は、当社が大切にしている技術文化醸成としても大切な場の1つです。関わってくれている社員の皆様にとっても、経験や新たな気づきが得られたり、一緒にやってよかったと少しでも感じてもらえたらいいなと考えながら、準備を進めました。
また、自分たちが書いた技術書に興味を持ってくれ、多くの方々がブースに立ち寄ってくださったことに大変感謝しております。来場された皆さんとの会話の中で様々な気づきがありました。ありがとうございました。これからも同様の機会を作っていければと考えています。
戸部 雄太郎(IOWNデジタルツインプラットフォーム事業部)
(戸部さんはブース対応に加え、技術書用執筆テンプレートの準備に加え、オンライン出典に関連する事務作業など、縁の下の力持ちとして動いてくれました。戸部さんがブース対応している様子です。)
山口 佳輝(フューチャーネットワーク事業部)
(山口さんはブース対応に加え、資材運搬やブース紹介シートの準備など対応してくれました。山口さんが開場前に準備している様子です。)
前回同様多くの方に興味持って見ていただきました。 社外の方と雑談レベルでいろいろ話せる機会は貴重で、全体的に非常に楽しかったです。特に自身の仕事で関係しそうな企業の担当複数名と名刺交換ができた点は、個人的には大きな成果だったと思っています。
また、自身が書いた本の反応がわかる点も非常に刺激的でした。 「中々手を動かすための練習問題がある本がないので助かる」「自社の研修に使いたい」「お金取れるレベルなのでは」と嬉しいお言葉であったり、「こういうところに困ってるから情報あると助かる」といった次のネタとなりそうなものまで幅広い・貴重な意見を聞くことができました。
今年の会場の傾向は、昨年11月に比べて生成AI関連の書籍は減った印象を受けました。世間の生成AI疲れを少し感じつつも、「これから生成AIを導入しようと思っている」と仰っている方もおり、社により格差が広がっているようにも感じました。 このように世間の動向っぽいものも感じられたのも面白いポイントだったかなと思います。
鈴木 雅貴(こころを動かすデザイン室)
(鈴木さんはブース対応に興味を持ってくださり、自発的に対応してくださいました。鈴木さんが来場者に本を渡している様子です(お願いしてカメラ目線いただきました)。)
想像の10倍は活気があり、たくさんお客様が来て、楽しかったです。 イベントもみなさんの「スキ」が集まっており、個人的にも刺激になりました。自分と同じものであれ、違うものであれ、他者の話が聞けるのは、とてもよいものです。 そして、ブース対応担当のみなさんとのやりとりもとてもとても楽しかったです。
あと、ちょっと自分に寄せた話をすると... 私は以前、Webサイトで縦書きを表示する技術や電子書籍の仕様を決める標準化作業に携わっていました。なので、電子書籍やCSSを使った出版技術がこのように個人レベルの出版として広く使われるようになったのを見て、とても感慨深かったです。この感動をかつて一緒に携わった社内のメンバにも伝えてあげたい。
定行 裕輔(IOWNデジタルツインサービス事業部)
(定行さんもブース対応に興味を持ってくださり、自発的に対応してくださいました。定行さんが来場者に本を渡している様子です(お願いしてカメラ目線いただきました-その2)。)
出展の反響
イベント当日、物理本は早々完売となりました。また、電子書籍もその日だけで300を超えるダウンロードをしていただけ、反響の大きさに、ブース対応者一同、大変驚いております。ありがとうございました。
ブース対応する中で、来場いただいた方々と意見交換する機会もありました。例えば、以下のコメントをいただきました。
- Flutterに関する本があるとSNSで見つけて寄ってみた。
- NTTグループにこういった取り組みを実施している会社があると知って大変刺激になった(NTTグループ所属の別の会社の方から)。
- こういった活動をゼロベースで企業の中で立ち上げていることに感銘を受けた。
他にも当社が取り組んでいる技術やビジネスへの質問や意見交換、個別のご相談などもいただきました。これらフィードバックは、今後の活動に活用させていただこうと考えております。ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。
Special Thanks
技術書典の事務局や運営の皆様にも大変お世話になりました。ありがとうございました。
他にも多くの社内の皆さんにも協力いただきました。例えば、冒頭で紹介した技術書の表紙やチラシは、足達 俊雅さん(こころを動かすデザイン室)が担当くださっています。いつも快く相談に乗ってくれ、素敵なデザインを作ってくれて、心強いです。周知やリリースなどの面では、広報部門がいつも快く力になってくれています。また、執筆者やブース対応者など、関係者の活動を理解し、常に温かく応援してくださる各上長や幹部の皆様にも、改めて感謝申し上げます。 このように、社外や社内の色々な方々のおかげで、無事に出展を終えることができました。ありがとうございました。
次回の記事テーマは確定していませんが、何らかの技術に関する旬の動向やトピックをお伝えする予定です。楽しみにしていただけるとうれしいです。それでは。

新技術開発を好み、Androidは正式版が出る前から試用するなど、公私にわたってモバイルの世界に没頭。 プライベートで開発した「セカイフォン」で、 Multi-Screen UX Competition優秀賞受賞。MWC(バルセロナ)/IFA(ベルリン)/CES(ラスベガス)へのプロダクト出展、 国内外(デブサミやDroidconなど)のセミナー講演や書籍執筆(単著・共著含め5冊)などの活動も行っている。NTTテクノクロスきってのモバイル技術者。 プライベートでは旅行が好きで、現地の外国人にセカイフォンをデモすることが密かな楽しみ。