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顧客とのコミュニケーションを業績向上につなぐ、一歩先行くコンタクトセンター構築・運用術

企業にとって顧客とのコミュニケーションを図る取り組みは、業績を向上させる上で重要です。そのためには、コンタクトセンターを開設して、そこで得られた情報をいかに業務に還元していくかです。コスト抑えつつ、コミュニケーションの多角化に対応したコンタクトセンターの開設と、情報分析システムの導入は、企業の業績向上に大きく寄与します。


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顧客とのコミュニケーションを業績向上につなぐ、一歩先行くコンタクトセンター構築・運用術


企業にとって顧客との接点を作り、コミュニケーションを図っていくことは、自社を成長させるために重要な位置づけになっています。これを組織的に行う一つの方法としてコンタクトセンターの開設があります。そこで課題となるのは、コストを抑えたコンタクトセンターの開設と運用、電話やメールなど顧客とやり取りをするためのさまざまなコミュニケーション手段の導入、そして顧客から得た情報を分析するシステムの整備です。それぞれの課題を解決していくにはどのようにすればよいのでしょうか。

業績向上に欠かせない顧客とのコミュニケーション

これまで顧客との対応窓口拠点はコールセンターと呼ばれてきました。現在では、顧客との対応は電話だけでなく、メールなどさまざまな手段が使われるようになったこともあり、コンタクトセンターと言われるようになっています。

企業が業績を向上させようとするとき、顧客からの問い合わせに対して即座にかつ的確な対応をするとともに、寄せられた要望や意見を情報資産として蓄積する取り組みは経営上重要な位置づけとなります。顧客の声に耳を傾け、商品やサービスの問題点を改善したり、新たな製品開発に活用したりすることで、ビジネスの拡大や顧客満足度の向上による経営品質の改善につながるからです。

清涼飲料や白物家電のような商品では、自社と競合他社との間に優位性や差別化が困難になるコモディティ化に陥る場合があります。打開するには、自社商品のブランド化や付加価値の付与、他社にはない新しい競争力の創造などが求められます。そのようなときこそ、顧客からの声を情報資産化することはマーケティング戦略上、重視していかなくてはなりません。顧客とのコミュニケーションを活用するためにまず取り組むのが、顧客との対応窓口を担うコンタクトセンターの開設です。あわせて、コンタクトセンターで得られた情報を蓄積して、分析結果をもとに業務に反映させていく社内体制を作っていくことも大切です。

効率的にコンタクトセンターを構築、運用するには

コンタクトセンターを開設・運用する際に懸念材料となるのがコストの問題です。たとえば、顧客がつながりやすいコンタクトセンターを実現するには、繁忙期を基準にセンターの設備やオペレーターの人員に余裕をもって準備しなければならず、コストが膨らみます。

変動する顧客からの問い合わせに柔軟に対応し、コストを抑えたコンタクトセンターの構築・運用の方法として、コンタクトセンター関連のシステムを自社で構築するのではなく、外部サービスでまかなうコンタクトセンターのクラウドサービス利用があります。クラウドの特徴であるシステム規模への柔軟な対応を活かすことで、繁忙期にはクラウド上の設備を増やして利用し、繁忙期が過ぎれば再び設備を減らすといった柔軟な資源の増減ができるのが特長です。もちろんサービス利用料は利用する規模に応じて変動しますので、トータルで見たときに費用対効果の高いシステムが実現できます。

日々のコンタクトセンターの運用には、稼働状況の管理や適切な人員配置も欠かせません。そのためには、コンタクトセンター運用を支援するシステムの導入が効果的です。顧客からの問い合わせ数や応答率を統計化することで、オペレーターの稼働率の把握や必要な人員数を予測したりすることができます。顧客を待たせることなく応対したり、過不足のないオペレーターの配置をしたりするなど、顧客満足度が高く効率的なコンタクトセンターの運用に寄与してくれるでしょう。

顧客対応に注目の新チャネル出現

顧客とのコミュニケーションを図るための新たな動きが高まりを見せています。電話やメールだけでなく、さまざまな通信手段を活用して顧客とのコミュニケーションを図っていこうとする取り組みです。その一環として注目されているのが、チャットの活用です。

チャットは電話やメールでの応対とは異なる、新しい顧客とのコミュニケーションが実現できます。たとえば、顧客がウェブサイトに掲載してある新商品を見ながらコンタクトセンターに問い合わせのチャットができるようにしておきます。顧客からチャットで商品について詳しく知りたいと問い合わせが来たときは、オペレーターは開発部の担当者をグループチャットに招待して商品説明の応対に加わってもらいます。顧客とのやり取りが進み、発売日について質問を受けたときは、さらにオペレーターは営業部の担当者をグループチャットに招待して、発売スケジュールを顧客に伝えるといった対応をとることができます。これまで、商品に関するさまざまな問い合わせはオペレーターが一人で対応しなければならず、的確な情報を顧客に伝えられないときがありました。チャットを活用すると専門の担当者が直接対応するので、正確な情報やアドバイスを顧客に提供できるのです。

また、チャットは多言語でのコミュニケーションにも力を発揮します。オペレーターにとって、外国語で問い合わせを受けたとき、会話で応対するのは難しい場合があります。文字でのやり取りにすれば定型文を用いることができるので、オペレーターも慌てずに対応することができます。さらに、相手の母国語を理解できる担当者を呼び出してチャットに加わってもらうことで、取り次ぎと問い合わせへの対応が円滑にできるようになります。もちろんチャットの内容は記録して保存できるため、情報資産として蓄積することもできます。

コミュニケーションで得た情報は解析で有効に活用

企業のイメージ

顧客とのコミュニケーションから得た情報は、ビジネスの拡大に有効活用していきたいところです。しかし、通話、メール、チャットなど、顧客との会話記録は膨大です。そのままでは有効なデータを得るのは難しいでしょう。顧客との会話記録を解析していくためには、音声認識技術を使って録音した通話内容をテキスト化するシステムを導入するのが有効です。加えて、メールやチャットを含めテキストの内容からキーワードを抽出するシステムも併用するのがよいでしょう。これらのシステムで抽出したキーワードを統計的に分析することで、今後のサポート体制や販売戦略に活かせる手がかりを得ることができます。

また、自社で運営しているメール配信やコンテンツで、顧客や会員に向けて特定の商品への関心を高めたり販売を促進したりしたいとき、これらの分析データは大いに活用できます。たとえば、コンタクトセンターで得られた分析結果をもとに、問い合わせの多い商品については自社のウェブサイトで詳細な情報を掲載したり、会員向けのメールマガジンで特集記事として提供したりすることは多くの企業でも実践しています。

コミュニケーションを業務に活かすときは情報を扱うための基盤整備が重要

「コミュニケーション」をキーワードに、業務の向上や変革を推進していくにはどのようにすればよいか述べてきました。社内・社外のコミュニケーションを通じて、業務の効率化や業績の向上を目指していこうとするとき、まず整えなければならないのはプラットフォームとなる基盤システムの整備です。スマートフォンやチャットを業務で活用するには、情報管理・アクセスを統合できるシステムやセキュリティ対策が必要になります。そして、顧客とのコミュニケーションから情報資産を蓄積して活用していくためには、コンタクトセンターと分析システムの構築があってこそ成り立ちます。人と人とのコミュニケーションが関連する業務を推進していくときは、情報を管理するための基盤整備を意識しつつ、活用や業務戦略を立案・実施していくのが望ましいといえるでしょう。



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