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dpdk.orgとは ~高速化技術とクラウド 第2回~

近年のネットワーク利用状況と高速化技術について解説

NTTテクノクロスの山下です。前回ブログに引き続き、今回はDPDKコミュニティ(dpdk.org)とNTTテクノクロスの関わりについて述べます。

今回お伝えしたいこと

DPDKという高速化技術の開発キットを作成しているDPDKコミュニティ(dpdk.org)の紹介、NTTテクノクロスの活動について説明していきます。

DPDKコミュニティの紹介

DPDKはLinuxカーネル等を開発するLinux Foundationの1プロジェクトとして開発されています。2020年に10周年をむかえ、現在11年目となっています。このコミュニティはオープンソースであり特別な資格なく参加することが可能です。ここではDPDKコミュニティ(dpdk.org)の組織構造およびDPDKのリリースサイクルについて解説します。

■組織構成

DPDKに有償で参加する企業はGold/Silver/Associateに分類されます(分担金が多いほど上位のメンバーになれます)

組織としては運営を統括する「Governing Board」と技術的な統括を行う「Technical Board」にわかれます。

図1.DPDK組織構成

DPDKのリリースサイクル

DPDKは年に4回リリースされ、そのバージョンの命名規則としては以下となっています。

XX.YY (XXが西暦年の下二けた、YYは月)

毎年11月にはLTS(Long Term Support)と呼ぶ安定版がリリースされます。これは他にくらべてバグ対処対象期間が長くとられており商用で利用されることが多いです。

(例えば21.02と比較して21.11はバグ対処の反映期間が長い)

図2.DPDKのリリースサイクル(2021年の例)

コミュニティ活動を行うモチベーション

DPDKコミュニティにおいて活動することには、以下のメリットがあります。

No メリット
1 DPDK最新リリースにおける最新機能・効果的な利用方法についていち早く知ることができる
2 DPDKの機能についての使い方や不明な点を質問することができる
3 必要に応じて機能の追加・修正を働きかけることができる

NTTテクノクロスは、最新のDPDK機能や高度な利用ノウハウの獲得のためコミュニティ活動を実施しています。

また、DPDKの利便性をたかめる提案についても行っています(後述)。

DPDKにおけるNTTテクノクロスの活動

前回ブログで一部、ご紹介しましたがNTTテクノクロスはDPDKコミュニティ活動を実施しております。コミュニティ活動といっても様々ですが、NTTテクノクロスはDPDKをより深く活用するため、DPDKコミュニティと積極的にコミュニケーションを取っています。

No 事例
1 DPDKの新機能についてはリリースノートを見れば、わかる面もあるかもしれないが不明点はMLを通じて質問してより正確に把握している
2 (既存・新規を問わず)機能の使い方についてもドキュメントを見るだけではなく、不明点は積極的に問い合わせて、深く理解しようとしている
3 コミュニティから提供されるソフトウェアを利用するだけでなく、バグがあればパッチを提案し採用されている
4 DPDKというライブラリの利用者観点で、より利便性が高い使い方の提案をコミュニティに対して提案する

次回予告

今回は、DPDKコミュニティとNTTテクノクロスの活動ついて紹介しました。次回以降では、実際にDPDKコミュニティに利便性向上の提案をおこなった際のことをご紹介します。

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テクノロジーコラム
著者プロフィール
山下 英之
山下 英之

[著者プロフィール]
フューチャーネットワーク事業部 第一ビジネスユニット
山下 英之(YAMASHITA HIDEYUKI)