STMプログラム参加報告~Interop Tokyo 2023~
今回は2023年度STMプログラムの参加結果を紹介いたします。
はじめに
こんにちは, NTTテクノクロス株式会社の村木と申します。
2023年度STMプログラム参加報告を記します。
気になる方は是非来年のSTMへ応募していただけますと嬉しいです。
この記事で気になること, 応募にあたり不明点があれば是非筆者までお問い合わせ下さい。
あくまで本記事で記載する「応募の流れ」「合格から本番開始までの流れ」「STM全体の流れ」「作業の流れ」「作業の進め方」等の記載は2023年度の情報であり, 今後変更になる可能性がある点ご留意下さい
前提情報
※不要な方は読み飛ばして下さい
STMプログラム参加に当たり前提としてInteropからSTMまで情報を記載します。
項目 | 概要 | 引用元 |
Interopとは |
最新のICTとそのソリューションを体感する Interop Tokyo。 Interop Tokyoはインターネットテクノロジーのイベントです。 1994年の日本初開催以来、毎年国内外から数百の企業・団体が参加し、技術動向とビジネス活用のトレンドを、会場でのデモンストレーションやセミナーを通じてお伝えしてきました。 |
開催概要 |
ShowNetとは |
Interop Tokyoでは、会場内にネットワークを構築する「ShowNet」というプロジェクトを実施しています。 会場内に構築されるこのネットワークは、出展社から提供された1500台以上の製品・サービスと、約400名ものトップエンジニア達が幕張メッセに集結して構築されます。 幕張メッセの会場全体をインターネットに接続している実稼働ネットワークでありながら、各種の相互接続実証やチャレンジを実施するという巨大プロジェクトです。 2023年開催に向け、SNSでも情報を発信していきますのでぜひチェックしてください。 |
ShowNetとは |
NOC (Network Operation Center)とは |
NOCはShowNetを構築するために産学の垣根を越えて集まったトップエンジニアで構成されています。 NOCメンバーがShowNetの設計、構築、運用を主導します。 |
ShowNetにおけるSTMの役割 |
コントリビュータとは |
ShowNetに様々な製品やサービスを提供してくださる企業や団体をコントリビュータとお呼びしています。 ShowNetは各企業や団体からの製品・サービス、そしてそれにかかわる人材の提供(コントリビューション)によって成り立っています。 |
ShowNetにおけるSTMの役割 |
STM(ShowNet Team Member)とは |
一般公募によるボランティアスタッフです。 ShowNetを”ゼロ”から作り始めて”ゼロ”に戻すまでの様々な作業を通じて、大規模かつ最先端のネットワークの構築を経験できます。 STMには、NOCやコントリビュータと協力して、ShowNetを実際に構築、運用する作業に携わっていただきます。ShowNetは多くの人々の協力によって成り立っています。 STMとして参加することで、産学や業種の垣根を越えて、ネットワークに関わる様々な分野のエンジニアと知り合い、互いの技術や知識を交換する機会が得られます。 こうしたエンジニアとの交流や、コントリビューションされた最新の機器やサービスで構成されるShowNetの構築を通じて、技術的知識や経験を深めることができます。 ※STM-Cと呼ばれるSTMプログラムとは別ルートのコントリビュータから参加される方もいます, その他STM-Aなどもありますが割愛 |
ShowNetにおけるSTMの役割 |
ShowNetの構築と運用について |
ShowNetの構築と運用は、例年6月に約2週間にわたって行われます。 ・HotStage : 事前検証期間である最初の約1週間を「HotStage」と呼びます。幕張メッセのホールに”ゼロ”からShowNetを構築します。このHotStage期間中に、ShowNetの構築をはじめ様々な検証や実験が行われます。 ・Deploy : HotStage終了後からイベント直前までの4日間を「Deploy」 と呼びます。出展社ブースや来場者へインターネット接続性を提供するためのネットワークの最後の作り込みを行います。 ・会期:イベント開催中の3日間を「会期」と呼びます。ShowNetの窓口対応やトラブル対応を行います。Interop Tokyo終了後、ShowNetをシャットダウンし、もう一度”ゼロ”に戻します。 |
ShowNetにおけるSTMの役割 |
応募の流れ
※詳細や次年度以降の申し込みは「公式HP」をご参照下さい。
合格から本番開始までの流れ
TM全体の流れ
作業の流れ
作業の進め方
- ・チーム制
- 作業は基本的に3人1チームで取組みます。
- Deploy期間の話ですが1人はHotstageからの人がいらっしゃるので安心。
- ・シフト制
- 朝/昼/夜の3時間帯にチームが割り当てられる。
- 朝帯は単純に集合が早い。
- 昼帯は作業の種類が豊富な印象。
- 夜帯は造作工事のない時間の疎通認験が多い印象。
- ・TTDB(ShowNet構築運用支援システム)
- 作業標準や機器/IP情報/資料など基本的にすべてが集約されている。
- 作業割当はチケットで実施される。
- 参考:ShowNet トラブルチケットシステム
- ・タイムテーブル
- Googleスプレッドシートでタイムテーブルを共同編集する。
- チームごとの仕掛中/完了タスク, 個人のIn/Outが一覧化されている。
こんな人に特におすすめ
- ・物理層が好きな人
- 物理的な結線(ラックの配線等), Podの立上げなど色々経験できます。
- ・スイッチ/ルータの設定が好きな人
- 色々なメーカの機器を触ることができると思います。
- ・スクリプト言語が好きな人
- ツール作成の依頼はよくあるので書ける人は楽しいです。
- ・コミュニケーションが好きな人
- 慣れない作業をたくさんやることになります。
- 質問しあって協力して作業を進めることになります。
- 色々な会社や大学の方がいらっしゃいます。
- 年齢層も幅広いので, 年齢は特に気にせず飛び込んで大丈夫です。
- 貴重なお話が聞けるので, 人脈面/知識面でも得るものが多いです。
- 慣れない作業をたくさんやることになります。
- ・上記の特徴が全く当てはまらない筆者でも楽しく参加できたので, あくまでSTMで活躍している人の特徴を書いているだけですのであしからず
- やってみて学んでできるようになることが殆どなので臆せず申し込んでみて下さい。
- 3人1チームで動くので, 1人で置き去りにされることはないです。
- 何度も参加されている方もいるので色々聞いてみるのがおすすめです。
- みなさん当たり前のように専門用語で技術的な話をされているので, わからないことはそのままにせずに調べたり聞いたりしていくことで色々学べます。
その他メモ
- ・宿は会場近くのホテルを手配していただきました(とても助かりました)。
- ・Hotstage期間の食事は出前方式, Deploy期間は用意していただきました。
- ・デスクワーク的な作業時間も長いので, 使い慣れたマウス/キーボード/モバイルモニター/座面に敷くクッションなど荷物に余裕がある範囲で持参するのがおすすめです。
おわりに
長くなりましたがSTM参加報告でした。
ソフトウェア寄りの企業に所属されている方は特に構築や伝送系の分野など普段経験できない知見を得る貴重な機会だと思います。
重ねて, 気になる方は是非筆者まで気軽にお問い合わせ下さい。
事務局/NOCの皆様, 貴重な機会をありがとうございました。
参考
- ・2023トポロジー図
- 毎年ShowNetのトポロジー図か公開されます。
- ・ShoNet アイコン
- トポロジー図で使われているアイコンも配布されています。
- ・STM募集要項
- 2023年度のページです, 次年度の募集は執筆時点では未掲載でしたがご参考まで。
付録 写真など
※STMブースの様子の画像以外は筆者撮影のため出典元の記載はなし
- ・Interop 全体像
- ・ShowNet 全体像
- ・ShowNet NOCラック
- ・NOC/STMメンバの看板
- ・NOCブースの外観
- ・ShowNetサービスカウンター
- ・STMブースの様子
本件に関するお問い合わせ
[著者プロフィール]
フューチャーネットワーク事業部 第一ビジネスユニット
村木 遼亮(MURAKI RYOUSUKE)