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Ubuntu通信:AWSユーザ必見!Ubuntu ProはEC2をはじめとしたパブリッククラウド上のUbuntu OSもサポートできます

2025年第1回目のUbuntu通信!今回は、パブリッククラウドをご利用中のみなさまへUbuntu Proの魅力についてお伝えいたします。

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 こんにちは、NTTテクノクロスの越谷です。

今年1回目のUbuntu通信です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

今回は、AWS EC2をはじめとしたパブリッククラウドをご利用中(利用検討中)のみなさまへ、商用技術サポート『Ubuntu Pro』の魅力についてお伝えいたします。

そもそもUbuntu Proとは?

 『Ubuntu Pro』は、Ubuntu OSの支援及び開発援助を行っているCanonical社が提供する保守サービスです。
なお、時折「いま利用中のUbuntu OSからUbuntu Pro OSへアップデートしたい」といった問合せをいただくケースがございますが、『Ubuntu Pro』はあくまで保守サービスの名称であり、Ubuntu OS自体にPro版があるわけではありませんのでご注意ください。Ubuntu OS自体は無料でご利用いただけます。

 NTTテクノクロスは、日本国内初となるCanonical社とのパートナー契約を結び、『Ubuntu Pro』の円建てによる販売と、日本語窓口を提供しています。くわしくは以下の弊社サイトをご覧ください。

Ubuntu商用技術サポートサービス

 本サービスは、物理サーバ上で稼働しているUbuntu OSや、KVM/VMware/Dockerなどの各種ハイパーバイザで構築した仮想マシンのUbuntu OSが保守対象となりますが、加えて、AWS/GCP/Azureなどの、Ubuntu公式で認定されているパブリッククラウド上でUbuntu OSが稼働している場合においても保守対象となります。

認定パブリッククラウド:
https://canonical.com/partners/find-a-partner?filters=public-cloud
※Canonical社サイトにアクセスします

 今回はAWSに焦点を絞ってご紹介します。

AWSでもUbuntu Proは利用できます

 AWS EC2上で既にUbuntu OSを稼働させている状態で保守サービスが必要になった場合、新たにインスタンスを作り直す必要はなく、弊社からUbuntu Proを台数分購入[*1]すれば、拡張セキュリティメンテナンス(ESM)というサービスとして脆弱性修正の提供や、問合せサポートを受けることができます。

今後新たにUbuntuマシンを構築しようと検討している方は、一般的な構築方法と同じく、無料のUbuntu ServerAmazonマシンイメージ(AMI)を選択して構築し、その後、弊社からUbuntu Proを購入してください。

[*1]購入時には最小台数の規程がございますのでご注意ください。

 なお、AWS Marketplaceでは、Ubuntu Proが既に付いている状態のAMIも販売しています。前述した通りUbuntu OS自体にPro版があるわけではないため、これは"(無料の)Ubuntu OSUbuntu Proサービスをあらかじめ付与してあるAMI"という位置づけとなります。こちらを購入した場合は、弊社は介さないため、ドル支払・英語での対応となるためご注意ください。

拡張セキュリティメンテナンス(ESM)とは?

 Ubuntuはいくつかのリポジトリを提供しており、全てのパッケージ・ソフトウェアは、ライセンスやサポートレベルによって各リポジトリに所属しています。主なリポジトリとしては以下の2つが挙げられます。(※ESMの詳細は別のブログで再度ご紹介する予定です。)

  • mainリポジトリ  :一般的なLinux利用に必要なソフトウェア
              Canonicalが完全サポート
  • universeリポジトリ :ansibleやzabbixなど
              各パッケージを開発しているコミュニティがサポート

 前提として、OSバージョンがスタンダードサポート期間中(LTSリリースから5年間)であれば、mainリポジトリの脆弱性修正に関しては、Ubuntu Proの購入有無に関わらず、無償で公開されております。

CVEレポート:
https://ubuntu.com/security/cves
※Canonical社サイトにアクセスします

 Ubuntu Proを購入すれば、スタンダードサポート終了後さらに5年間、拡張セキュリティメンテナンス(ESM)というサービスとして、mainリポジトリの脆弱性修正パッケージを利用できます。
 また、universeリポジトリのESMに関してはOSのリリース直後からご利用いただけます。通常、universeリポジトリは各ソフトウェアのコミュニティが脆弱性修正を行うところを、本サービスを利用することで、Canonical社が(基本的にはコミュニティよりも早く)修正版の提供をいたします。

 各ソフトウェアがどこのリポジトリに所属しているのかは、以下のサイトから検索できるので、一度、自身が利用中のソフトウェアを調べておくとよいですね。

Ubuntuパッケージ検索:
https://packages.ubuntu.com/ja/
※Canonical社サイトにアクセスします

※「Distribution」=お使いのUbuntuバージョン、「セクション」=すべて、を選択したうえでパッケージ名
 を入力して検索してください。

最後に

 今回は、AWSユーザに向けた『Ubuntu Pro』をご紹介しました。現在AWSを利用しているかた、AWSの利用を検討中のかた、その他のパブリッククラウドを利用しているかたはぜひUbuntu Proの購入を検討してみてはいかがでしょうか。

弊社は、Canonical社が提供しているUbuntu Proサービスの日本語窓口および、円建てによる販売をしております。Ubuntuを用いた環境構築やアップグレードのご相談、構築後の保守運用に関するご相談がございましたら、ぜひお気軽にお問合せください。

Ubuntu商用技術サポートサービス

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著者プロフィール
越谷真帆
越谷真帆

NTTテクノクロス株式会社
IOWNデジタルツインプラットフォーム事業部
第三事業ユニット