BIで売上アップのための分析方法[具体例](Yellowfin)
今回はBIツールを使った売上分析レポートをご紹介します。 売上分析の結果から売上高や利益率アップにつながる施策のヒントを得るべく、Yellowfinを使って「期間別」「商品別」「客層別」の3つの観点での売上分析レポートを作成します
BI(ビジネスインテリジェンス)活用コラム
- 2018年10月02日公開
こんにちは。Yellowfin担当です。
昨今、マーケティング・販売活動などの企業活動において様々な視点で分析や評価を行うビジネスインテリジェンス(BI)が注目されています。本コラムでは企業活動に直結するデータ分析を、現場でも利用しやすく、簡単に扱えると人気のBIツールの活用方法についてご紹介します。
BIで売上分析をやってみました
はじめに:
膨大な売上データを読み解いて「売上アップのヒントを得たい」その「分析方法の具体例を知りたい」とのご意見にお応えして、BIツールを活用した売上分析例をご紹介します。
今回は売上アップを目的として、下記の3つの観点でBIツールのYellowfinによる売上分析レポートを作成しました。
1.曜日や時間帯による売上傾向を把握する「期間別売上」
2.主力商品や滞留商品を把握する「商品別売上」
3.ターゲットとすべき客層を把握する「客層別売上」
まず、売上分析を行うには何のために分析するのか目的を具体化しましょう。
例えば「売上アップさせたい」とき、その目的を「新規顧客を獲得して売上を伸ばしたい」「売れる新商品を発売して売上を伸ばしたい」など具体化することで施策のヒントに近づくでしょう。
次に売上データをいくつか分類してみることも重要です。「月別」「日別」「曜日別」「商品別」「ジャンル別」「性別」「年代別」など、着目したい項目に合わせて分類しデータの内訳に目を向けることで表層からでは分からなかった新たな発見が得られます。
<作成イメージ>
観点1:曜日や時間帯による売上傾向を把握する「期間別売上」
レポートの作成画面を開き、以下のように日別の売上状況が分かる集計表を作成します。
カラム(列):購買日、購入金額(合計)
集計表では推移や傾向が分かりづらいので、グラフにしてみました。
グラフにすることで該当期間中の日別の売上金額の推移が視覚的に捉えることができます。
例えば高い日は「○○キャンペーンを実施した」、低い日は「天候が悪かった」など、それぞれの要因を探ることで売上に効果のある施策、現状を改善するための施策のヒントが得られるはずです。
次に、粒度を変えて曜日別の売上集計グラフを作成してみました。
週の中で火曜日の売上が特に低いことが分かります。火曜日の売上アップのために、火曜日を中心としたキャンペーンやタイムセールなどの施策を企画してみるのも一手です。
その他、粒度を時間帯別に集計してみると、さらに細かい傾向が発見できるかもしれません。
売上だけでなく客人数や購入点数などとの相関関係を探ってみることによって、よりピンポイントで訴求力のある施策の立案に役立ちます。
また、前年同月や前週同日との売上比較も売上の伸び率、売上予測などの状況把握に効果的です。
観点2:主力商品や滞留商品を把握する「商品別売上」
続いて商品別の売上金額のランキングと、売上比率のグラフを作成しました。
売れ筋商品や上位3商品で売上の4割を占めることが分かります。売上だけでなく販売数で分析し、さらに詳細な傾向を探ってみると良いと思います。分析によって得られた売れ筋商品の傾向から、新しい商品企画のヒントにつなげることができます。
観点3:ターゲットとすべき客層を把握する「客層別売上」
さらに、客層を性別、年代で分類し、年代別の売上、性別の売上グラフを作成しました。
年代別のグラフからは、30代の客層が一番多いことが分かります。さらに、どの年代においても男性のほうが売上が高いことが分かります。性別のグラフからは20代、30代の男性の売上が全年代の女性の売上を超えていることが分かります。売上額だけでなく購入数や来店数を分析し比較することで、まだ見えていない傾向が掴めるかもしれません。分析結果と、自社の販売コンセプトを照らし合わせ、ターゲットとすべき客層と、それに合わせた商品企画やキャンペーン企画の検討に役立てることができます。
このように、さまざまな売上分析から得られたヒントによって、狙いを定めたプロモーションの検討へつなげることができると思います。
ぜひ、お試しください!
ご参考:
Yellowfinを使って売上分析レポートの作成方法については【第一回】事前準備編を参照ください。
NTTテクノクロス株式会社
ビジネスソリューション事業部