WaveAnalyticsを試す(ダッシュボード作成編)
今回は「Wave Analyticsを試す」の連載3回目(最終回)として、Wave Analyticsでダッシュボードを作成する方法についてご紹介します。
鈴木貞弘の公開!Salesforceフル活用術 第4回
- 2016年05月09日公開
Wave Analyticsを試す(ダッシュボード作成編)
こんにちは。
今回は「Wave Analyticsを試す」の連載3回目(最終回)として、Wave Analyticsでダッシュボードを作成する方法についてご紹介します。
作成したレンズをデザイナにクリップする
前回の記事で作成した商談情報に関するレンズは、下記のようなレンズでした。
今回はこのレンズをダッシュボードにクリップする作業となります。
レンズをダッシュボードにクリップするには、画面右上にある「デザイナにクリップ」ボタンをクリックします。
「デザイナにクリップ」ボタンをクリックすると、新しいタブで「新規ダッシュボード」が開かれ、左サイドバーにクリップしたレンズが表示されます。
ダッシュボードの作成画面では、上部にダッシュボードに配置可能なウィジェットの一覧が表示されていますので、例として「グラフ」のウィジェットをクリックします。
この状態ではグラフのウィジェットが空なので、先ほどクリップしたレンズ(左サイドに表示されているクリップ済みのレンズ)をクリックします。
これでグラフウィジェットにクリップしたレンズの内容を反映させることができました。
デフォルトの状態では、グラフがウィジェットの領域に収まりきっていませんので、ウィジェットのサイズをマウスで調整することできれいに表示することもできます。
また、レンズでは表示されていた凡例(どの色がどの営業担当者か)が表示されていませんので、表示する場合には右サイドにあるウィジェットのプロパティから「凡例を表示」にチェックを入れます。
これでグラフの見栄えが良くなりました。
グラフが1つだけ配置された少し寂しいダッシュボードですが、いったん保存したいと思います。
ダッシュボードを保存するには、画面右上の「保存」アイコンをクリックし、ダッシュボードのタイトルと説明、保存先のアプリケーションを指定します。
これでダッシュボードを保存することができました。
ダッシュボードに色々なウィジェットを配置する
これまでの手順(レンズの作成→クリップ→ダッシュボードへのコンポーネント配置)を繰り返すことで、ダッシュボードを仕上げていきます。
ここからはいくつか代表的なウィジェットについてご紹介します。
(1)商談の合計金額を表示する
まず、成立した商談の合計金額を表示するウィジェットを配置します。
- 1. レンズを作成する
第2回で作成した商談のデータセットを開きます。
次に、基準を「行 計数」から「金額 合計」に変更します。
最後に、条件で「フェーズが成立」を指定します。
- 2. レンズをクリップする
画面右上の「デザイナにクリップ」アイコンをクリックします。
既に開いている、先ほど保存したダッシュボードのタブを開くと、左サイドにクリップされたレンズが表示されています。
- 3. ウィジェットを配置する
ダッシュボードウィジェットから、「数値」を選択してダッシュボードにウィジェットを配置します。
次に、先ほどクリップしたレンズを選択します。
これで「数値」のウィジェットに、商談の合計金額を表示することができました。
(2)時間軸での売上グラフを表示する
ウィジェット毎にレンズを作成しても良いですが、作成済みのレンズを再利用することも可能です。
次のコンポーネントは、「営業担当毎の商談金額をスケジュール表示する」グラフを作成します。
- 1. ウィジェットを配置する
ダッシュボードウィジェットから、「グラフ」を選択してダッシュボードにウィジェットを配置します。このとき、他のグラフと重ならないように適切な位置に配置します。
次に、最初にクリップしたレンズ(グラフのレンズ)を選択します。
この時点では、レンズを作成した際のグラフがそのまま表示されていますので、グラフの種類を変更する必要があります。
- 2. グラフの種類を変更する
画面右にあるウィジェットのプロパティから、「グラフの種類」の下にあるグラフアイコンをクリックします。
次に、グラフの一覧から「スケジュール」をクリックします。
これでグラフの種類をスケジュールタイプに変更することができました。
グラフの大きさは、マウスで調整可能なので適切なサイズに変更します。
ダッシュボードはこのようにして構築していきます。続いてダッシュボードの動きを確認するので、いったん保存しておきます。
ダッシュボードを参照する
ダッシュボードは右上にある「プレビュー」アイコンから確認することができます。
Wave Analyticsの特長の一つとして、ダッシュボード上の各ウィジェットに表示されている要素をクリックすることで、その他のウィジェットに表示されるデータについても絞り込んで表示することができます。
例えば、今回作成したダッシュボードの横軸グラフに表示された、「2016-03」の青い部分をクリックします。 このデータは、営業担当者「中島」が2016年3月に成立した商談の情報です。
ダッシュボードのウィジェットの要素をクリックすると、その他のウィジェットについて絞り込みが行われ、スケジュールグラフについては、2016年3月の営業担当者「中島」のポイントがフィーチャーされます。また、商談の合計金額も同様に変化します。
まとめ
全3回でお届けしたWave Analytics入門ですが、Wave Analyticsのごく一部の機能を紹介したに過ぎません。
今後、こちらのブログではWave Analytics応用編として、きれいなダッシュボードの作り方や、CSVアップロード以外のデータ登録方法などについてもご紹介していきたいと思います。
入社時から大手量販店ECサイト構築や顧客のASPサービスの立ち上げにSEとして従事。 2007年の大手損保会社コールセンター更改案件を皮切りにCRMシステム関連業務に携わり2009年からSalesforceビジネスの推進を担う。 Salesforce単体の技術のみならず、CTI、セキュリティ、周辺システムとの連携を含めたクラウドシステムの設計を得意とする。 クラウド時代の、コールセンター業務効率化や顧客エンゲージメント実現に向けた提言を、経営者と担当者の両目線から行なっており、その造詣の深さから顧客からも評価が高い。 プライベートでは毎月29日に「肉の会」と称した肉の美食会を開き、自他共に認める無類の肉好き"ニクメン"である。