社員が語るお客様事例
ニッセイ情報テクノロジー株式会社 様

数万人が利用する大手金融機関のシステムリニューアル
大切にしているのは経験を計画に活かすこと
お客様の「分身」であるという意識
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今回の語り手NTTテクノクロス株式会社
デジタルトランスフォーメーション事業部
マネージャー
樋口 真一 -
お客様ニッセイ情報テクノロジー株式会社
基盤ソリューション事業部
担当部長
田原 邦宏 様
背景
当社のお客様であるニッセイ情報テクノロジー株式会社様は、日本最大規模の生命保険会社「日本生命保険相互会社(以下、日本生命)」のシステム基盤を支えながら、システム開発・運用だけでなく、日本生命グループ全体のIT戦略推進を担っており、近年では「DX」への取組も活発になってきている。
日本生命様の掲げる『デジタル推進』を実現するため、新たなシステム基盤にリニューアルしていく必要があるが、様々なアーキテクチャが混在する大規模な基盤システムに対し、円滑なプロジェクト運営を行うためのノウハウ・スキルをどう補っていくかが、ニッセイ情報テクノロジー株式会社様の課題であった。
取組
- ・「困っている」お客様の声をまずは「聞く」
- ・「単なる委託先」ではなくお客様の「分身」として従事
- ・お客様の全体像を見据えた解決策のご提案
「困っている」というお客様の声を、
まずは「聞く」
週1回のヒアリングからスタート

私どもは、2016年より、ニッセイ情報テクノロジー様が担う日本生命様のシステム開発・運用のご支援をさせていただいております。日本の生命保険業界で最大規模を誇る日本生命様の基盤システム。長年に渡り金融業界で弊社が培ってきたシステム構築・マネジメントのノウハウをもとに課題解決の一翼を担えればと、週に1回、お話を聞かせていただくところからスタートしました。
まずはお客様のお話をできるだけ詳しくお伺いすることに注力し、お客様の困りごとを把握するところからでした。お客様が課題に思われている点に関して、私どもの経験則に基づいた解決方法をご提案させていただき、1ヶ月後には「とても助かっている」というお言葉をいただくことができました。
4か月目から本格的に参画
4ヶ月目から、お客様案件専担のメンバーを置いて、より密接にリニューアル業務に関わらせていただけるようになりました。以来、複数のリニューアル案件や新規開発案件に参画し、業務品質の評価を頂くことで、徐々にご支援の幅を拡げ、会社としても一プロジェクトメンバーとしても得難い経験を積ませて頂いています。
リニューアルしたいのは業務であり、
単なるシステムではない
お客様の業務改善が第一の目的
システムのリニューアルのみに時間と稼働を取られることは、お客様にとっては本来避けたい事柄です。
お客様が望むのは、業務改善であり、リニューアル自体は気づかないうちに終わっているというくらいが理想です。しかしながら、現実的にはそうはいかず、各工程において多大な苦労が伴います。規模が大きくなればなるほど計画と段取りがポイントとなります。
経験則に基づいた計画書の立案
私どもは、ご相談の段階から、常に具体的な計画書を作成してご提示していました。システム構築のノウハウに加え、金融機関特有の制約や条件を加味した具体的な実行計画です。
また、お客様だけでは解決が難しい事象を、経験・知見のある弊社が補い、トラブルを未然に回避する方法などを提案させていただきました。

基盤ソリューション事業部
担当部長
田原 邦宏 様
常に、「お客様のためになるか」 を念頭におき業務を遂行する姿は、当社社員からも目指すべきキャリア像として一目置かれる存在であります。
また、単純なコミュニケーションではなく、悩み・動機・関心など様々なことを対話の中から引き出す能力が非常に高く、当方が気づいていない、リスクや課題にいち早く検知し対処頂けています。
お客様の「分身」であるという意識で
システムのあり方を考える
お客様の目線で、総合的にケアを行う
支援させていただく過程で、常に意識してきたのはお客様の「分身」であるということです。お客様の分身として考えると、エンドユーザーが迷うことなく確実に利用できるシステムを実現するには、何が重要か見えてきます。リニューアル後のシステムをエンドユーザーがスムーズに学べるように教育支援はどうすればいいのか、システムリニューアルの周知文書をエンドユーザー全員に理解してもらうにはどこに留意すればよいかなど、システム開発だけではなく、開発に付随する作業もお客様の目線で考えてきました。
こうした日々の小さな積み重ねからお客様より信頼をいただき、「今後、更に重要な領域の一部を任せたい」というお言葉をいただいたときの嬉しさは今でも忘れられません。

昨今、経済や社会問題など、ITに対する影響が多様化していることや、目覚ましいスピードで進化する先端テクノロジーの利活用や、コロナ禍における人財課題や働き方の変化など、不確実性が伴う中でのマネージメントが要求されています。
このような外的要因も踏まえながら、顧客がおかれた状況を俯瞰的に捉えプロジェクトを成功するための努力を惜しまない姿勢を強く感じます。
自社製品にこだわらない、
お客様の課題にベストマッチするものを探し出す
顕在化している課題だけではなく、お客様の全体像を捉えたご提案を
お客様の課題解決をご提案するにあたり、最も優先したのは「お客様の課題に適合」することです。 顕在化している要望やシステム構築の観点で考えるのではなく、お客様の立場として感じられる課題や隠れたご要望を意識するように努めています。
そして、「お客様の内部ではどのようなことが起こっているか」また「何が起こりうるか」を見据え、お客様の目指す全体像を捉えたご提案を心掛けてきました。

研究所が母体となっている企業でもあり、自社サービスを豊富にお持ちですが自社サービスにこだわらずに、幅広い形で解決策をご提案頂いています。
自社サービスを取り扱う場合でも、顧客環境特性を踏まえたうえでメリット・デメリットを的確にご提示頂き、真摯に寄り添って頂けています。