社内技術勉強会『テクトレ』開催レポート:開発現場の生成AI活用
NTTテクノクロスにおいて2025年9月に開催された社内技術勉強会「テクトレ」の様子をお伝えします。
広報ブログ 第65回
- 2025年11月18日公開
こんにちは、広報部門のIです。
今回は、2025年9月にオンラインで開催された社内技術勉強会「テクトレ」の様子をお伝えします。今回のテーマは「開発現場の生成AI活用」。NTTテクノクロスでは2012年からこの勉強会を継続的に開催し、社員の技術スキル向上とノウハウ共有を目的に、年間10回以上、多様なテーマで実施しています。

■多彩な発表内容~現場のリアルが詰まった知見共有~
今回の発表は、開発現場での生成AI活用を軸に、マイグレーション、AIエージェント活用、Webデザインへの応用、テストの役割再定義など、多岐にわたりました。
- マイグレーションでの試行錯誤
入社3年目の若手エンジニアが、システムバージョンアップに伴うエラー解消に生成AIを活用した事例を紹介。AIが事実と異なる情報を生成したり(ハルシネーション)、想定外の動作といった失敗も生々しく共有し、プロンプトの工夫で問題を抑えた経験が語られました。勉強会のチャットでは同時にプロンプトエンジニアリングの相談が飛び交い、参加者同士の活発な知見交換が行われました。 - 最新トレンドの解説
「今日からできる現場での生成AI活用」では、AIエージェントやMCP(Model Context Protocol)など最新技術トレンドが紹介され、参加者からは「トレンドがわかりやすい」「情報量が豊富」といった声が上がりました。 - 生成AIでWebデザイン向けの自作拡張機能を作成
「生成AIを活用したWebデザイン」では、社内で使用しているツールにない機能を自作の拡張機能で補った事例が発表され、「その発想力に驚いた」といったコメントが寄せられました。 - テストの役割再定義
「AIがコードを書く時代に、テストの役割をあらためて整理してみる」では、生成AIによる大量コード生成時代におけるテストの意義が議論され、「人間の役割が変わる」「コードレビュースキルの重要性が増す」といった意見が交わされました。
その他にも「探索的テストのテストケース生成」「Gemini Code Assistで生成AI入門」「Cursor触ってみた」など、現場で試した実践知が惜しみなく共有されました。
■熱意あふれる交流~学びの連鎖が生まれる場~
約2時間の勉強会では、発表に加えオンラインチャットを活用したディスカッションや質疑応答が活発に行われました。参加者からは「そのアプローチ、すごい!」「うちのチームでも使えそう!」「その課題、まさに今直面している...」といったコメントが飛び交い、画面越しにも熱気が伝わってきました。
開催後も生成AIへの関心は高く、多くの参加者が自主的に学びを深めていく動きが続いています。発表者に直接連絡を取り、自部署での導入相談をする社員もおり、学びの連鎖が自然に生まれています。
■スキルとつながりを育む社内技術勉強会 テクトレ
「テクトレ」は2012年から続いている社内の技術勉強会で、社員の技術力アップと部署を超えたつながりづくりを目的に運営されています。
この勉強会の大きな特徴は、発表者が各技術コミュニティから自ら手を挙げるボトムアップ型のスタイルであることです。
今回開催されたテクトレにも、予想を大きく上回る数の発表希望者が集まりました。これは「自分の試行錯誤や失敗も含めた経験をみんなに伝えたい」という社員の強い思いが背景にあります。
「誰かに言われたわけではない。でも、自分の学びを共有したい」
そんな社員の自発的な思いが、10年以上にわたりテクトレを支え続けています。
様々なテーマに沿って開催されるテクトレに、多くの社員から寄せられる自身の経験から得た学びを共有したいという熱意。
若手が登竜門として挑戦し、先輩たちが温かく後押しする文化。
完璧でなくてもよい、試行錯誤の過程にこそ価値があるという心理的安全性。
これらすべてが、「自ら学び続け、社員同士で高めあう」という当社の組織文化を体現しています。
NTTテクノクロスでは、テクトレをはじめ、多様な技術勉強会やコミュニティ活動が社内で活発に行われています。長年にわたり技術者育成の役割を担う「ソフト道場」や、若手社員が中心となって企画・運営する新入社員向け研修など、社員の自発的な行動から生まれた取り組みが多数あります。今後も当ブログで随時お届けしてまいりますので、ぜひご期待ください。
*「Gemini」はGoogle LLCの商標です。
*「Cursor」はAnysphere,inc.の商標です。
*本記事は掲載時点の内容です。
■関連情報
・NTTテクノクロスが推進するコミュニティ型技術者育成とは?~延べ7,000名を超える社員が技術に磨きをかける『ソフト道場』立ち上げのストーリー~
当社のコミュニティ型技術者育成の取り組みの一つに「ソフト道場」があります。約24年前にソフト道場を立ち上げた社員が、立ち上げに掛けた想いなどを語っています。
・社員が主体的に学び合う場 ~「モバイル・ウェアラブル技術カンファレンス2025」開催レポート~
「モバイル・ウェアラブル技術カンファレンス(有識者ミートアップExtended)」は、社内で年1回行われているモバイルやウェアラブル技術に関する最新の知見を共有する場です。記事ではカンファレンス当日の様子や開催の背景などを紹介しています。
その他にも、NTTテクノクロスの技術力を支える人材や、社員一人ひとりが主体性を発揮したチャレンジなど、さまざまなエピソードを紹介しています。ぜひ、こちらもご覧ください。


NTTテクノクロス広報担当です。 当社の取り組みや社員の活動など、さまざまな内容をみなさんにお知らせしていきます。

