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エンジニアが本気で⼩学⽣向けプログラミング教育をやってみた

NTTテクノクロスに在籍するエンジニアがおくる「⼩学⽣向けプログラミング教育」のブログです。

1.はじめに

こんにちは。NTTテクノクロス デジタルツイン事業部の神原 健一(カンバラ ケンイチ)、戸部 雄太郎(トベ ユウタロウ)、神長 貴博(ジンチョウ タカヒロ)、フューチャーネットワーク事業部の石上 美紀(イシカミ ミキ)です。

今回のブログでは、10/26-27の間に弊社総務部が主催した 『中学生職場体験』 の中で行われた 『キャリア教育』、『プログラミング体験』 の様子を紹介します。

2.キャリア教育

世の中にはたくさんの仕事があり、それぞれ異なった、やりがいや大変さがあります。我々はICT業界の一員として実際に働いている立場から得た気づきを子供たちに伝えることで、未来を担っていく子どもたちが将来を考えるヒントにしてもらえるのではないかと考え、キャリア教育にも取り組んでいます。

今回は、デジタルツイン事業部の神原が 『ITエンジニア』のお仕事紹介 と題して、私のスマホ向けアプリ開発や研修・講演活動について、仕事のやりがいや日々の苦労についてお話しをしました。 『ICTはあくまで道具(手段)の1つで、何を実現したいかが最も大切』 だと伝えました。また、プログラミングは論理的思考力の強化にもなるので、将来、この業界を選ばなくても役立つよなど自身の考えも共有しました。

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中学生たちは真剣に話を聞いてくれ、「一番大変だったことは何でしたか?」「休みの日は何をしていますか?」など質問をもらい、自身のエピソードなどについて、私だけでなく他社員からも各自の考えで話をさせていただきました。ICTに関わる仕事は、世の中の多くの仕事の1つでしかありませんが、子供たちが将来を考え行く時に、少しでもヒントになったらと願うばかりです。

3.プログラミング体験

プログラミング体験では、 『機械学習』『Androidアプリ』 を題材にして、2種類のアプリを2時間かけて作成しました。 ここでは、題材毎の様子をお伝えします。

3-1.機械学習

機械学習のプログラミング体験は、デジタルツイン事業部の神長が担当しました。 この体験では、機械学習のプログラミングに特化したScratch3『Stretch3(ML2Scratch)』を使い、『ジャンケンアプリ(ゲームアプリ)』のプログラミングを行いました。( 「Scratchではじめる機械学習 ―作りながら楽しく学べるAIプログラミング (オライリー・ジャパン)」 に掲載されているプログラムを利用してます。)

stretch3_1.jpg

以下の流れでアプリのプログラミングを体験しつつ、楽しみながら人工知能(AI)、機械学習の概要を理解することを目的としました。

  • ① 機械学習データの作成(『ジャンケンの手(グー・チョキ・パー)』をPCに学習させる)
  • ② 作成した機械学習データを使ってプレイヤー(開発者)が出したジャンケンの手を認識し、プレイヤーとコンピュータがジャンケンをするプログラムの作成

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また、ゲーム自体をより楽しくするため、アプリに以下工夫を行いました。『コンピューターが勝利・敗北・引き分けだった場合のアクション』は、関数化(ブロック化)し、拡張し易いようにオリジナルから変更を加える形にしました。

  • a. チュートリアル
  • b. コンピューターが勝利・敗北・引き分けだった場合のアクション
  • c. プレイヤー/コンピュータが出したジャンケンの手の表示

体験した生徒の様子ですが、最初は物静かな感じもあり、黙々とプログラミングに取り組んでいたため、少し心配になりましたが、詰まる箇所が出ると積極的に質問をしたり、生徒間で活発にコミュニケーションを取り、教えあっていました。その結果、全ての生徒が『ジャンケンアプリ』を作成することができました。

普段は小学生にプログラミングを教える機会が多いので、失敗しないか?不安な部分もありましたが、質問や生徒間のコミュニケーションが活発になってからは、全体的にスムーズに講義を進めることができました。機会があれば、また中学生にプログラミングを教えたいと思いました。

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3-2.Androidアプリ

Androidアプリのプログラミング体験は、デジタルツイン事業部の戸部が主担当、フューチャーネットワーク事業部の石上がサポートで担当しました。

この体験では、実際のスマートフォンで動くアプリを作ってみようというテーマでMIT App Inventor 2(日本語化版)を使い、簡単な足し算アプリを作り、実際にAndroidタブレット上で動かすことまで実施しました。

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今回作成したアプリは以下のようなイメージです。

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Androidを使ったプログラミング教室は初めての試みであり、環境面で若干うまくいかないところもありましたが、生徒の皆さんがタブレット上でアプリを動かせるところまで進められました。 自分が作ったアプリが実際に動かせるのが面白かったようで、足し算の数字を入れるところに限界まで文字を入れてみるなど、こちらが予想しなかったことを試していた様子でした。

また、終了後の振り返りでは「もう少しレベルが高くても良い」というコメントもありました。 今回の職場体験内では基本的な説明からでしたので難しかったですが、もう少し長い時間が取れる場合であれば、スマホの機能をもう少し利用したハンズオンや、自由課題にしても面白くなる可能性を感じました。

appinventor_3.jpeg

4.最後に

最後までブログを読んで頂き、ありがとう御座いました。

次回の更新は12月を予定してます。掲載内容は『中高生向けプログラミング体験』を予定してます。

実施コンテンツについては、鋭意検討中です。次回も楽しみにして頂ければ。それでは。

著者プロフィール
神長 貴博(ジンチョウ タカヒロ)
神長 貴博(ジンチョウ タカヒロ)

IoTイノベーション事業部 第1ビジネスユニット所属

iOS・Androidアプリの開発をしてます。趣味は「ランニング(横浜マラソン、川崎国際多摩川マラソン等の大会に出場してます)」と「食べ歩き」です。