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エンジニアが本気で⼩学⽣向けプログラミング教育をやってみた

NTTテクノクロスに在籍するエンジニアがおくる「⼩学⽣向けプログラミング教育」のブログです。

1.はじめに

こんにちは。NTTテクノクロス デジタルツイン事業部の神原 健一(カンバラ ケンイチ)、戸部 雄太郎(トベ ユウタロウ)、神長 貴博(ジンチョウ タカヒロ)、フューチャーネットワーク事業部の石上 美紀(イシカミ ミキ)、三池 真紀(ミイケ マキ)、カスタマーエクスペリエンス事業部の今井 聡(イマイ サトシ)です。

今回のブログでは、2021年12月16日に、弊社総務部主催の 『栄光学園オンライン会社見学』 の中で行われた 『キャリア教育』『プログラミング体験』 の様子を紹介します。

2.キャリア教育

キャリア教育では、デジタルツイン事業部の神原 健一(カンバラ ケンイチ)が講師となり、キャリア教育を行いました。

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この時間では、ITエンジニアがどのような仕事なのか? を普段の業務を例に説明しました。ITを使うことは目的ではなく、あくまで、お客様の課題を解決するための道具の1つであると伝えました。

世の中には多くの仕事があり、それぞれ楽しいことも大変なこともあります。本で紹介されているようなICT業界における仕事の概要を単に話すだけでなく、実際にこの業界で働いているからこそ感じている、仕事の魅力や、大変さを生の声として伝えることを意識しました。

話を聞いた生徒からは、「ITエンジニアとプログラマ、何が違うのか?」という質問を受けました。ITエンジニアは、システム全体に向けた取り組みも含めて担当するので、プログラミングをすることもあること。プログラマも、プログラミングだけでなく設計やテストなど色々なことを行うことを説明すると、とてもよく理解してくれているようでした。

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(別の学校で)キャリア教育という形で初めて授業を担当したのは2017年のことです。この4年の間に業界や社会、そして、働き方も大きく変わりました。未来を担う子供たちに向けて、仕事の魅力や大変さを伝えていくことも、社会で働く一員としての大切なミッションの1つであると感じています。引き続き、ICT業界の中で様々なチャレンジを行いながら、得られた気付きを子供たちにも伝えていこうと思います。

3.プログラミング体験

プログラミング体験は、デジタルツイン事業部の戸部 雄太郎(トベ ユウタロウ)、神長 貴博(ジンチョウ タカヒロ)、 フューチャーネットワーク事業部の石上 美紀(イシカミ ミキ)、三池 真紀(ミイケ マキ)、カスタマーエクスペリエンス事業部の今井 聡(イマイ サトシ)が講師となり、 『機械学習』 を題材にしたプログラミングを行いました。

この体験では、機械学習のプログラミングに特化したScratch3『Stretch3(ML2Scratch)』を使い、『ジャンケンアプリ(ゲームアプリ)』 のプログラミングを行いました。 ( 「Scratchではじめる機械学習 ―作りながら楽しく学べるAIプログラミング (オライリー・ジャパン)」 に掲載されているプログラムを利用してます。)

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プログラミング体験は、次のような流れで行いました。

  • ① 機械学習データの作成 (『ジャンケンの手(グー・チョキ・パー)』をPCに学習させる)
  • ② プレイヤーとコンピュータがジャンケンをした時の勝敗を判定するプログラムの作成
  • ③ コンピューターが勝利・敗北・引き分けだった場合のアクションを自由にプログラミング

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体験をした生徒からは、

  • 「ITエンジニアについて勉強中。ITエンジニアという名前しか聞いていなかったが、具体的にどんな仕事かを知ることができた。楽しかった。」
  • 「現在、本を読んでプログラミング言語を学習している。1人でやっているイメージだったが、実際に話を聞いて、チームでやっているということを知れた。」
  • 「初心者で、うまくできなかったが勉強になった。」

といった感想を聞くことができました。

 私たち講師も、今回の体験を通して、多くの学び・気付きを得ることができました。今回は、メイン講師の神長を筆頭に5名体制で実施しため、講師それぞれの感想を紹介します。

神長

プログラミング体験でメイン講師を担当した神長です。今回の体験では、オンライン且つカメラを利用したプログラミングを題材としたこともあり、生徒の表情を見ながら講義を進めることができませんでした。その為、生徒が理解できているか?つまっていないか?を確認しなが進めることができず、難しい点が多々ありましたが、適宜コミュニケーションを取りながら、何とか最後まで講義を行うことができました。

講義後、生徒に感想を聞いたところ、元々IT業界に対して関心を持っている生徒が多いこともあり、概ね楽しんでもらえたことが分かって良かったです。

また、体験を通し、簡単にプログラミングや旬な技術である機械学習を試せることを伝えることができた点も良かったです。今後、対面で講義する機会があれば、異なるコンテンツを用意してプログラミング体験を行いたいと思いました。

三池

補助講師を担当した三池です。今回はじめてオンラインでのプログラミング体験への参加でしたが、ちょうど生徒たちと同じくらいの息子がいるため、ついつい親目線で見守りながら参加しました。

オンラインかつカメラを利用した題材のため、生徒・講師陣共に難易度の高い内容でしたが、生徒たちが積極的に参加している様子がうかがえました。

今井

補助講師を担当した今井です。今までは小学生をメインにプログラミング教室を行っていましたが、高校生になると今後の進路もよく考えている方が多く、生徒からの質問のレベルが急に高くなったと感じました。

私がプログラミングに最初に触れたのは大学時代で、最初はよくわからなくてとっつきにくいものだと思った記憶があります。高校生で、文系/理系の進路を選択するタイミングで、プログラミングに触れ面白いと思ってもらえると、エンジニアに興味を持っていただける方が増えると思います。また同じような機会があれば、「プログラミングってなんか難しそう」から「プログラミングって面白い!!」と思ってもらえるような伝え方をしていきたいと思いました。

石上

補助講師を担当した石上です。中高生をターゲットにしたプログラミング教育は、私にとっては初めての経験でした。小学生と比較すると、中高生は大人と同じような考え方を持っていて、「真似すること」よりも「理解すること」に楽しさを見出す、という考え方をしていると感じました。難易度が高い内容でも、一生懸命理解しようとする姿がとても素晴らしいと感じました。また、楽しくプログラミングできたようで良かったです。

今後も、プログラミング教育のターゲットや目的に沿って、内容の選定をしていくことを心がけ、より楽しいプログラミング教育ができるように工夫していきたいと思います。

戸部

補助講師を担当した戸部です。このようなイベントで話題に出やすい内容として、「学校の勉強は仕事の何に役立つの?」という話があるかと思います。

今回のプログラミング体験は、素直に実装すると分岐が多くて複雑なプログラムとなります。そこで、今井より「こうすればもっとシンプルにプログラムを書ける」、という数学的な考え方を交えた発表も行いました。(これは今回新たな取り組みです。)

『数学的な知見を持っていると魔法のようにシンプルな解に行き着ける』これこそ、学校の勉強をすることの意味なのだろうなと感じました。また、さらに言うとプログラミングは言葉で聞くよりも「形にしやすい」という点で納得感が得やすいのかもしれません。

4.最後に

最後までブログを読んで頂き、ありがとう御座いました。

次回の更新は2022年2月を予定してます。掲載内容は『2021年度 川崎市立上丸子小学校プログラミングクラブの活動』を予定してます。

次回も楽しみにして頂ければと思ってます。

著者プロフィール
神長 貴博(ジンチョウ タカヒロ)
神長 貴博(ジンチョウ タカヒロ)

IoTイノベーション事業部 第1ビジネスユニット所属

iOS・Androidアプリの開発をしてます。趣味は「ランニング(横浜マラソン、川崎国際多摩川マラソン等の大会に出場してます)」と「食べ歩き」です。