エンジニアが本気で⼩学⽣向けプログラミング教育をやってみた
NTTテクノクロスに在籍するエンジニアがおくる「⼩学⽣向けプログラミング教育」のブログです。
エンジニアが本気で小学生向けプログラミング教育をやってみた
- 2024年01月24日公開
はじめに
こんにちは。NTTテクノクロス IOWNデジタルツイン事業部の神長 貴博(ジンチョウ タカヒロ)です。
今回のブログでは『2023年度 栄光学園向け職場体験(2023/12/14開催)』で行った『キャリア教育』、『プログラミング体験』の様子をお伝えします。職場体験とは、中学生や高校生がNTTテクノクロスに来社頂き、半日〜1日の時間の中でオフィスを見学したり、弊社が展開するサービスの一部を体験するイベントです。このイベントで私達は、『キャリア教育』、『プログラミング体験』を担当してます。小学生向けにスタートしたプログラミング教育ですが、現在は高校生や大学生に対しても行う活動に成長しました。
キャリア教育
キャリア教育を担当した、神原 健一です。キャリア教育は、「ICT業界の魅⼒を⼦供たちに伝える」ことをテーマとして実施しています。
今回は、これまでに取り組んできたプロダクト開発のエピソードや、アプリ開発の流れ、プログラミングを学ぶ意義、そして、(個人開発とは違った)企業における開発の楽しさや苦労など、具体例を交え、正直にお話ししました。
また、ITエンジニアとして心がけていることや、国内外での講演活動についても紹介させていただきました。講話後のQAの時間では、これら経験に関連する内容で、英語の勉強方法などについて質問があり、自分なりの考え方(目的を明確にする大切さなど)をお伝えしました。
このように、キャリア教育では、ITエンジニアの仕事内容を単に紹介するだけでなく、社会で働くことの意義ややりがいを感じ取ってもらうことで、⼦どもたちが⾃分の将来を考えるヒントにしてもらえたらいいなと考えています。
プログラミング体験
プログラミング体験のコーナーでは、NTTテクノクロス内で利用が推進されているChatTXと、クロスプラットフォームアプリ開発のフレームワークであるFlutter、そしてFlutterを手軽に試せるDartPadを利用してアプリ開発をするという取り組みを行いました。
流れは以下の通りです。
- 1.ChatTXとFlutter/DartPadについての基本的な説明
- 2.Flutterを使って計算機アプリを作る方法をChatTXに聞いてみる。
- 3.生成したソースコードをDartPadに貼り付けて動作確認を行う。
- 4.さらに計算機に変更を加えよう。変更方法をChatTXに聞いてみる。
- 5.変更したソースコードをDartPadを使って動作確認を行う。
※必要に応じてエラーの対処なども講師と一緒に実施しました。
所感
神原
実は、今回のプログラミング体験を実施する前に、社内勉強会で、生成AI+DartPadを活用したFlutterアプリ開発体験について、紹介したことがありました。そのときは社員向けだったこともあり、難易度について懸念はありませんでした。ただ、今回、学生さんが実施ということで、レベル的に大丈夫かなという心配は、企画時点で若干ありました。ただ、生成AIが出力するソースコードを動かすまでなら簡単にできること、仮にうまくいかなくてもそれも学びになるであろうと、事前に講師間で共通認識を持ち、このお題目で取り組んでもらったのはよかったと思います。
ITの世界においても、生成AIと如何に仲良くなり、適切に活用することで、より魅力的なアウトプットをどのように出すかが肝になってきたと感じています。こうした教育の機会においても、時流に即した現場の考え方を含め、伝えていけるよう精進したいと思います。
戸部
今回は社内の初の取り組みとして、生成AIを利用したプログラミング体験としてみました。 時間も限られていた中で、比較的シンプルな課題と思っており、「計算機の見た目が上手く変えられるといいな」とくらいに考えていましたが、 蓋を開けてみると生徒たちは関数電卓のように、「三角関数や指数関数を計算するボタンを追加する」といった、斜め上をいく発想でソースコードを生成していました。
実際には素直には動いてくれず、エラーの対処も必要なこともありました。ここは、LLMの言葉を素直に受け取るのではなく、 活用するための知識も必要だということを身をもって体験していただけたのだと思います。
LLMの活用はおそらく今後生徒の皆さんが大学生になった後もさらに話題になるものと思いますが、AIに何をやらせるかという創出は人間こそが得意とすることだと思いますので、 ぜひ今後も独自の発想力を持っていて欲しいと思います。
神長
今回のプログラミング体験では、NTTテクノクロスでカスタマイズしたChatGPTとDartPadを利用したプログラミング体験を行いました。『同じ質問をしているのに回答が異なる』ことにより、作成したプログラム(計算機アプリ)のユーザーインターフェースに差が生まれる『AIチャットサービスならではの体験』ができました。
また、プログラムの変更がプレビューにシームレスに反映されるDartPadを利用したことで様々なUIの変更やアプリへ演算処理を追加をする生徒を多く見ることができ、今回のプログラミング体験に手応えを感じました。
今後も職場体験に限らず、インターンシップや実業務、社内の勉強会等のシーンで積極的にAIチャットサービスを利用して行こうと思います。
最後に
最後までブログを読んで頂き、ありがとう御座いました。
次回は『2023年度の川崎市立上丸子小学校 プログラミングクラブ・お絵描きクラブ』を予定してます。
次回も楽しみにして頂ければと思います。それでは。
iOS・Androidアプリの開発をしてます。趣味は「ランニング(横浜マラソン、川崎国際多摩川マラソン等の大会に出場してます)」と「食べ歩き」です。